2013年11月22日の昼下がり。
ここは栃木県宇都宮市今里町である。
ボクはまだカコちゃんの家にいる。
現代風の住宅の居間に長方形の堀ごたつ。
こたつがついていて、脚を入れると温かい。
カコちゃん、ジンさん夫婦とは
ほんの先ほど会ったばかりの赤の他人なのに、
目の前に置かれた山盛りの柿についつい手が伸びる。
いろいろ今里の話を聞きながら、
出てきたのがゆでた「里いもにゆずみそ」、
里いもが入った「けんちん汁」、そしてきんぴらごぼう。
どれもがおいしく、ふと時間を忘れそうになる。
そして、この時点はわからなかったことが「里いも」の重要性である。
ちなみに「里いも」の標準和名はサトイモ。
単子葉植物でサトイモ科である。
種の誕生は熱帯アジア。
国内には縄文時代に渡来。栽培植物としての歴史は非常に古い。
水分が適度にあって乾かないところを好むのだが、
鬼怒川の扇状地であるこの周辺などがそれに当てはまる。
今里という地特有の野菜は根菜類、特に「里いも」らしい。
「里いも」が梵天祭の料理に欠かせないものとなったのが、
この土地柄にあることになる。
けんちん汁にうどん、「いも串」という田楽もある。
水産物だけをみていると、その地方の特色、
地域性はわからないのだな、なんて改めて思うのである。
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