干物図鑑・干もの日和: 2009年5月アーカイブ

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 島根県庁で会議の準備に追われていた。
 そんなとき、4月まで隠岐勤務であったルーさんが、
「隠岐から“しいしび”持ってきてるんで見ませんか?」
 と呼びに来た。
 松江で隠岐の産物を売る展示会があったようで、残ったものを見せに来たらしい。
 また、普通、隠岐の方がわざわざ県庁を訪ねてくることってあるんだろうか、と鑑みるに、どうやらルーさんの人徳もあるようだ。
 さて、見せてもらった“しいしび”とはスルメイカの一夜干しのことであった。
 隠岐近海でとれたもので、それはそれは立派なもの。
 これを1枚500円で売っているという。
 特別にわけてもらい、帰宅後に酒の肴に焼く。

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 このスルメの一夜干しに目がないのは子供達。
 焼けるそばから食べて、もっとくれという。
 結局大きなスルメイカ2枚とも焼いて食べたのだが、驚いたのは塩味だけなのに甘みが強いし、風味がいい。
 不思議なくらいに柔らかい。
 これはスルメイカが生かっている内に作られたためだろう。

 “しいしび”は正しく名品の誉れ高い。
 島根に来たら、おすすめしたいお土産のひとつだ。

海の駅 松島
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スルメイカへ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/surumeika.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

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 市場の塩干の店でウルメイワシの頬刺しを見つけた。
 なぜこんな在り来たりのものを“見つけた”のかというと、一目見て、なかなか見事なものだなと感じられたからだ。
 ウルメイワシの干物は乾きの強い方が好きだ。
 だが、なかなかそんな上物が見つからない。
 そして出来るだけ大きい方が望ましい。

 残念ながら今回のものは小振りだけど、酒のアテを求めていたので、さっそく買い込んだ。
 仲買に聞くと、産地は大分県なのだという。

 ちなみに「目刺し」とは目に串などを刺し通して干し上げたもの。
 「頬刺し」とは鰓蓋から口に串を通したものだ。
 最近見る限り頬刺しばかりで「目刺し」を見かけない。
 やっと見つけたらカタクチイワシだったりする。

「ウルメイワシの目刺し、どこにいったんだろう?」

 さて夕べとなって、ロング缶ビールとウルメイワシの頬刺し。
 風薫る季節で、窓辺で沈みゆく太陽を見ながら飲むビールがうまい。

2008年5月14日
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ウルメイワシへ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 山口県萩市で金太郎に平太郎、これが何なのかをわかる人は偉い。
 かなりの食通(嫌いな言葉だが)だと思われる。
 金太郎はヒメジ、平太郎はオキヒイラギのこと。
 高知県では「ニロギ」なんて呼ばれて名物となっている。

 高知で名高い「ニロギ」が山口県では「平太郎」なのだ。
 この地方名の豊かさも水産物ならではの文化だ。
 まことにこの国の魚貝類の呼び名は多種多様だ。
 多種多様といえば干物となる魚も数知れず。
 たぶん食用魚貝類のほとんど総てが、原材料になり得ると思えるくらいだ。
 この多様な種を原料とするからこそ、干物という食べ物が非常に自然に優しい、ということになる。
 とにかく人間は食べなければ生きていけない。
 出来るだけ自然に優しく食べるとは、どのようなものなのか?
 そこにいろんな答えが見いだせるのだが、そのひとつが多様な種を食べることだろう。
 干物の素晴らしさは大きい魚でも小さな魚でも、二枚貝でも巻き貝でも、エビだって小さなカニだって原料になること。
 生の状態では難ありというのが、意外に干物にすると名品となったりする。
 だから自然のことを考えると、もっと干物を食べるべき。
 しかも、できるだけ多種多様な干物を。

 そんな生ではちょっとイマイチな小魚であるオキヒイラギが、干物になると大変身をとげる。
 滅法やたらにうまくなる。
 小さいのに脂がのっている。
 ワタはほとんどないに等しいが、ここにも適度な苦みがあってよろしい。
 薄っぺらな魚であるために、焼くと香ばしくなる。
 だから日本酒よりもビールに合ったりする。

 ボクなど旅人、作家の川本三郎さんの大ファンなのだけど、この方、どこへいってもビールを飲まれている。
 もしも会えたら「オキヒイラギの干物でビールを飲むと最高です」と教えてあげたくなる。
 そうだ、今度「萩しーまーと」へ行ったなら、無理を言って平太郎を焼いていただこう。
 海辺で飲むビールはうまいだろうな。

萩しーまーと
http://www.axis.or.jp/~seamart/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、オキヒイラギへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/hiiragi/okihiiragi.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑
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