2010年1月アーカイブ

ナマコは冬の味

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多摩地区の冬はきびしい。
八王子での市場歩きも寒さに震えながら、手をポケットに入れて、ついつい猫背になってしまう。
寒ければ寒いほど食べたくなるもの。
普通は鍋物をはじめ汁ものということになろうか?
ところがそこに例外がひとつ。
それがナマコだ。

独特のナマコの渋みや旨みを身体が欲しているような。
なんとなく市場で買ってしまうのである。
マナマコの調理は簡単至極。
あっという間に出来上がる。

これを皿に盛り、橙(だいだい)をかけ、生醤油で食べるのがうまい。
なぜか大根おろしが合うのだけど、これがどうしてなのかわからない。
もちろん合わせるのは日本酒。
焼酎、ウイスキー、ダメなのである。
ビールもダメ。
日本酒でなくてはナマコは食べられない。

作り方
1 ボウルにナマコを入れて、振り、身を硬く締める。

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2 ナマコの口と肛門を切り取る。

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3 真ん中から割り、内臓を取る。腸は内容物をしごきだし、適当に切る。

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4 内側の軟骨、皮をむき、約3ミリ幅くらいに切る。

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5  皿に盛り、大根おろしを添え、橙を搾る。適当に醤油をかけて食べる 。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マナマコへ








ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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関東の市場で、意外に見かけないものがマテガイなのである。
「いっぱいあるじゃないか」と思われるかも知れないが、残念ながら市場でマテガイとされているのはオオマテガイ、もしくはアゲマキ。
本家本元のマテガイはめったに見つからない。
その最大の原因は干潟の消滅、環境悪化だろう。
まだまだ日本のお役人、政治家さんとやらも自然保護には無関心と言わざる終えない。

さて、マテガイには春を感じるな。
なにせ多摩地区は寒い。
近所の畑では霜柱が10センチ近く伸びている。
春が恋しい。

さて山口県産のマテガイが八王子卸売センター高野水産に売られていた。
ひとつかみ買ってきて、水洗い。
沸騰した塩水にどさっと放り込む。
約2分くらいゆでて、ザルに揚げる。

熱いうちに食うのがうまい。
貝の香りに、強い甘み。
マテガイにはときどき泥臭いのがあるが、今回のものにはまったくそれがない。

さて、これが我が家の貝春の始まりである。
アカガイ、アサリにハマグリ、アゲマキにバカガイ。
どのような菜を合わせようか、こんなことを思案するのが楽しい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マテガイへ



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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新年会を行います。
非常に気軽な会です。
できるだけ各界からの多様な参加を希望しています。
参加表明なしでも、当日参加できます。

日程 : 2010年1月30日土曜日
時間 : 午後6時から9時まで
     (乾杯の目標は、6時15分です)
場所 : 「あぶらぼうず」白金高輪店
     港区高輪1-3-20
     東京メトロ白金高輪駅2番出口徒歩1分
会費 : 飲み放題4500円
     飲まない人4000円(ワンドリンク付き)
   ○ 時間内は出入り自由です。
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築地場内塩干などを扱う『ヤマセ村清』は行くたびに発見がある。
今回のノドクロの笹漬など大発見かも。
ノドグロの標準和名をアカムツという。
まことにうまい魚で、当然超高級魚だ。
そのやや細かいのを笹漬にするとは、見事な発想ではないか。
店頭で見つけて迷うことなく買い求める。

卸値からして小さい樽で小売値で1000円近いものになるだろう。
でもそれだけの価値は十二分にある味だった。
笹漬は要するに酢でしめた魚を樽漬けして押しをかけたもの。
このほの酸っぱい味わいが、口の中でほろりと溶けてしまう。

面白いのはうまい肴というのは子供も好きであること。
酒のアテがどんどん箸が伸びてなくなるのだ。


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市場にめかぶが目立つ頃となった。
ワカメも多い。
大寒ではあるが春が近いんだな、なんて感じる。

さてめかぶはワカメの成長点である。
陸上の植物が成長するのはいちばん高い部分、先の方。
ワカメは逆に根元の方から成長する。
だから先の部分から枯れていく。

根元にある成長点からどんどん伸びていくわけで、ここがいちばん若い部分。
これが非常にうまい。
料理方は簡単至極。
適当に刻んでできるだけ(がんばらなくていい)細かく刻んで湯通しするだけ。

ボクはショウガ、しょうゆ、スダチで。
子供たちはだし醤油で食べる。
ご飯にとても合うのがいい。

作り方
1 メカブを刻む。

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2 鍋などに入れて、熱湯を注ぎ、緑に色変わりしたらザルに取る。

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3 流水であら熱をとり、水分を切っておく。寒い時期なので屋外(ベランダなど)に出しておくといい。

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今年初めてフグを食べた。
コモンフグである。
フグ調理師に処理をしてもらい自宅で刺身にしてみる。
やはりコモンフグはうまい。

トラフグにまけない食感、うまみ。
こいつは春からいい味だねなんてね。
多摩の酒、澤乃井の大辛口にも合う。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、コモンフグへ


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ケガニはミソかな

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久しぶりにケガニを買う。
ケガニを選んでいる近所の居酒屋と、「これは雄かな」なんて立ち話している間に、釣られ買い(こんな言葉あるのかな)。
ちなみにケガニは甲羅の形で雄か雌かがわかるのだ。

今回のものは全部雄。
箱が代わって産地不明ながら明らかに北海道産。
国産か輸入かはわからない。

夕ご飯に生きているやつをゆでる。
家族がゆでたてを食べられるタイミングをはかる。
ゆであがったケガニの甲羅だけを確保して、ふぐちりなどを作る。

さて、座って甲羅を見ると肝心なものがない。
ミソ(肝膵臓)がきれいに洗ったように消えている。
姫に「おまえ食べたの」と聞くと、「甲羅は残しておいたから」という。
父ちゃんは寂しく、甲羅酒を飲むのであった。

■ゆで方
1 たっぷりのお湯を用意する。ここに塩を3〜4パーセント。味見するとかなり塩辛い。
2 甲羅を下にしてカニを入れて20分を目安にゆでる。小さいものは15分前後、大きいものは25分と考えるとわかりやすい。またカニはゆですぎは食べられるが、ゆでたりないと食べられない。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ケガニへ



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どうやら大阪が好きらしい。
大阪に住みたいなとも思う。
従兄弟がいて、その柔らかい話しぶりに往年の曽我廼家明蝶を感じて、また大阪のよさを思う。
だから故郷徳島に帰るについては帰途必ず大阪泊を付け加える。

本の一昨年のこと。
まだ古いままの木津市場の片隅で、もうもうとウナギを焼く煙があがっていた。
店の前には「まむし」の文字。
この文字を見ると織田作を思い浮かべる、これは当たり前だろう。

さて、この大阪のウナギは蒸しの行程をいれない。
頭がついたまま、丸一本を長いまま焼いてあるのも特徴だ。
地焼きなんていうが、焼きっぱなしで、やや硬い。
ボクは東京風の柔らかすぎるウナギが心底好きにはなれないので、千日前の『いずもや』にでも入ろうか? なんていつも考えているのである。
そして消極的に、お持ち帰りのウナギの蒲焼きを買ってきた。
残念ながらきれいになりすぎた木津の市場、そして新装なった『川上』の店先で。

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持ち帰って、軽く焙りなおした地焼きのウナギがうまい。
やっぱりウナギらしい硬さが、さっぱりとした味わいを生み出してくれている。
ベトっとまるでパテを食べているような東京風よりも好きだな、やっぱり。
そう言えば、大阪京都のウナギを売る店には必ず八幡巻きも売っている。
今回はこいつも買ってみた。
このゴボウのこりこりとした味わいも、またよろしいものである。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ウナギへ




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市場魚貝類図鑑では新年会を行います。
できるだけ気軽に参加できる、お魚好き、食べるのが大好きという人のための新年会です。
参加資格はありません。
また業者、一般人、公務員など職業を問いません。
たのしく魚や食べ物の話をしたい方は参加してください。
詳しい日時などは下記の通りです。

日程 : 2010年1月30日土曜日
時間 : 午後6時から9時まで
場所 : 「あぶらぼうず」白金高輪店
     港区高輪1-3-20
     東京メトロ白金高輪駅2番出口徒歩1分
時間内は出入り自由です。

参加希望の方は市場でお買い物掲示板に書き込みをお願いします。
http://csi.or.tv/tsukiji/kb/rb.cgi?action=showlast&cat=&txtnumber=log

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暮れから新年にかけてほとんど外出をしていない。
だから暮れにおいしかったものを。
それがなぜかクロシビカマス。
相模湾小田原のスミヤキだ。
和歌山県からきたもので、ヨロリというべきか。

相模湾小田原で熱狂的に好むもので、近年煮つけのやり方に迷っているもの。
骨切りをすべきか、そのまま料理すべきか。
今回は骨切りして、これが正解に思えたのだ。
素晴らしい脂ののりで、煮汁を絡めながらくらってうまい。
しかも細かく骨切りをしたせいだろうか、まったく骨があたらない。
気にならないのである。

またクロシビカマスのページを改訂しなければ。
これじゃあ、いつまで経っても図鑑は完成しない。

作り方
材料
クロシビカマス1尾、酒、みりん、砂糖少々、しょうゆ、しょうが。
1 クロシビカマスは水洗いして皮目から骨切り。
2 ボウルに入れて、沸騰した湯に水を加え、やや温度を下げた湯を回しかける。
3 冷水に落として汚れや血液などを落とし、よく水を拭き取っておく。
4 深いテフロンフライパンに酒、みりん、しょうゆ、砂糖少々、水、魚を入れる
5 火をつけて、沸騰してきたらアクを取りながらやや強火で、煮上げる。



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