管理人: 2010年6月アーカイブ

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島根県浜田市でもっとも予約がとれない店なのだという、この路地裏の『海旬』は。
浜田駅から5,6分で行けそうだが、とても旅人には行き着けない。
行き着けないけれど、旅人こそ、旅費を使ってものれんをくぐっていただきたい店だ。

この日、島根県水産課の仕事で浜田市の駅に着いた。
夕方着で駅前のホテルでほっと休んでいると、地元のイッチャンが「早く行きますよ」と催促してきた。
駅前で待ち合わせて、そぞろ歩き。
着いたのはまっさらな木の香漂うがごとくの新しい店であった。
この店の構えが旅人を惑わせる。
一見チェーン店を思わせる、所謂へたくそな造り。
安っぽいのである。
都会から来ると、とてもこのような店で地元の美味を食べられるとは思えないだろう。

だが、ここを「一押し」だとする、これまた地元民のタメさんは、かなりの食通である。
「食通」というのは、多くの場合「バカ」というのに等しいが、タメさんの場合、「バカ」ではなく、実践的食通「本物」らしい。
タメさんが押すなら間違いない、だろう。

さて店内も今時のものだ。
けど、それほどケレン味があるわけではない。
掘りごたつ式のテーブルについて、そこに一皿。
こいつがイサキの真子、白子の煮つけ。

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「煮つけなのか」とやや落胆して箸をつけたら、この味つけがただものではない。
見事なのである。
この一皿でどんどん期待がふくらんでくる。
なぜなら、シイラ、アイゴなど夏魚の卵を浜田人は好んで食べるのだ。
それを素直に最初の一皿にしている。

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刺身はイサキ、ヒラメ、本マグロ。
たぶんこの総てが地物である。
みな脂がのって、うまい。
そこにアカアマダイの塩焼き。
なんとなく技巧派のボクサーのような打ち出し方だ。

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ここで一悶着。
イッチャンが「ボクのは小さい」と文句を言い始めたのだ。
そろそろイッチャンも大人になって欲しいものだと思いながら、口に運んだアマダイの一切れが口の中で一閃。
「うんんーーん」とうなるぐらいにうまい。
ここでふと勘定が心配になり、タメさんに聞くと、「大丈夫3千円ですから」。
東京では、このアカアマダイの焼きものだけで、それくらいしそうではないか。
そしてイサキの煮つけ。
塩焼きではなく、煮つけというのが海辺の町らしい。

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居合わせたダンキチさんも、カールさんも、松さんもかなり感激している様子。
ヒーフーミーヨ、4品総てがうまい。
「うまいですね」
なんて話していたら、実は最後にもっと強烈な一品がきた。

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焼いたアマダイのだしでたいた雑炊である。
味つけが絶妙。
ほどよい塩加減にアマダイの旨みが生きている。
だいたい酒を飲むと炭水化物をとらない主義のボクであるが、ついつい土鍋からお代わりをすくい取ってしまう。
まことにうまいとしかいいようがない。

浜田市は東京から遠いのだ。
石見空港を利用しても、出雲空港で松江観光のついでに寄るにしても遠い。
旅費だけでかなり懐が痛みそうだ。
けれども、その旅費を払っても、来る価値大の店なのである。

海旬 島根県浜田市田町1647 松本アパート 1F‎電話0855-23-2906


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海辺の町に出かける。
定置網などの水揚げを見る。
多種多様な魚が、まだ生きている、跳ねている。
例えば島根県だと、マダイがイサキが脂ののったマアジが、地味ではあるがクロヤ(メジナ)が、福岡ではアブッテカモ(スズメダイ)が、天然クルマエビが、選別されては競り場に並ぶ。
まことに官能的で胃袋をギュギュウ締め付けるような光景だ。
旅人はここで大いに期待をふくらませる。
この町ではさぞやうまい魚が食えるだろう?

大きくふくらんだ期待が〝どおり〟となったことは、非常に希である。
産地に行けばうまい魚が食べられるはずだ、は幻想である。
産地でうまい魚を食べることほど難しいことはない。
ましてや旅人にとっては、まさに至難。

なぜなんだろう?
せっかく地物が、こんなにたくさん水揚げされているのに、その夜の宴に出るのがアイスランドの甘エビ(ホンホッコクアカエビ)であったり、鹿児島産の養殖カンパチであったりする。
海辺の町でロシア産のズワイガニが並んでいたのには、卒倒しそうになってしまったっけなー。
ここで旅人は深い深い絶望感にさいなまれるのだ。
例えば千葉県の外房の民宿で出た甘エビに、山陰の漁港の町の宴で出てきた養殖カンパチに、たぶんそんなことはないだろうけど、究極の〝嫌がらせ〟をみてしまう。

じゃあ、どうしても旅先でうまい魚を食べたくなったら、どうすべきか?
それは地元の人の行く店に、地元の人の案内で行くしかない。
漁港の町で暮らす人は、間違いなく〝うまいさかな〟を知っている。
不思議なことに〝うまいさかな〟が食べられる店は〝それらしい〟外観ではない。
連れて行ってもらって、初めて知る、そんな名店が多い。
そして名店に出合ったら、私誰にも教えない、というのを信条としている。
ここでいう店は居酒屋、料理店、小売り店など、とにかく〝うまいさかな〟が食べられる店、買える店をいう。
この実は私が死蔵する、誰にも知られたくない情報を、少しずつ「いやだけれど」公開しようと思う。
このブログテーマを読んだ方は出来るだけ、誰にも教えないで欲しい。

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タイセイヨウサケは漁業の世界観を変えた魚ではないか、と思っている。
大きなくくりでいうと「サケ科で海の中で育つもの」を、サケマスなどという。
ただ日本人がサケマスというとき太平洋に生息するサケ属をいうのであり、本種は大西洋に生息する別の系統になる。
今でも「サケを養殖していることを知らない人」がいる。
世界中で流通する5割近く、ひょっとしたらそれ以上が養殖されたものなのだ、と言ったら驚くはずだ。
そのサケを養殖する始まりの始まりが本種とギンザケ。
特に本種の場合、ノルウェーで始まり、日本だけではなく、ヨーロッパの食生活自体も変えたに違いない。
しかもノルウェーでは一大産業に成長している。

国内のスーパーでもお馴染みとなったサーモン(タイセイヨウサケ)。
切り身もしくは刺身などで売られている。
ギンザケやサーモントラウトよりも格段に高い。
これは冷凍ではなくチルドで空輸されているのだから、当たり前だろう。
では、このお馴染みとなった切り身を、ちょっとモダーンな一皿に仕立ててみよう。

といっても作り方はいとも簡単なサーモンの冷製だ。
材料は一般家庭に常備している玉ネギにニンジン。
そこにスパークリングワインを足せばいい。
なければ白ワインでもいいかな。
ようするに香りのたつ野菜にサーモンをのせて、スパークリングワインで蒸し上げるだけ。
シャンパンならもっとよろしいが、気障でいけねー(立川談志風に)。

合わせる酒もスパークリングワインがいいと思う。
でもボクが選んだのはシメイなのである。
落ち込んだときのシメイは効く。
バックグランドミュージックはペールギュント。
このメロディーにフィヨルドの美しい景色が浮かんでくる。

材料
サーモン切り身1人1枚、玉ネギ4分の1、ニンジン3分の1、ズッキーニ半分、あればローズマリー、タイム、スパークリングワインコップ1ぱい(約200㏄)、塩コショウ適宜
簡単マヨネーズソース材料
マヨネーズ大さじ2、プレーンヨーグルト大さじ1、牛乳大さじ1、下ろしにんにく少々、粒マスタードたっぷり
作り方
1 切り身に塩コショウ、乾燥タイムをまぶしておく。
2 玉ネギ、ニンジンは粗い千切り、ズッキーニは輪切り、ローズマリーは適当にちぎっておく。
3 深いテフロン鍋に野菜を入れサーモンをのせる。ズッキーニを周りに、ローズマリーをのせて、スパークリングワインをかけ回して蓋をして蒸し煮。
4 蒸し上がったら、あら熱をとり、冷蔵庫にいれて冷たく冷やす。
5 冷えたら簡単マヨネーズソース(これも冷たく冷やしておく)を絡めながら食べる。


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明日から島根です

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明日から島根に参ります。
明日の早朝は福山地方卸売市場。
朝方は鞆の浦へ。
尾道にも立ち寄りたいと思っています。
午後には島根県浜田市。
16日は早朝は浜田漁港。
午前中は浜田水産事務所で会議。
午後には松江に向かい。
17日は松江県庁で会議。
17日夕方には大阪へ。
18日に帰宅する予定です。

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多くの本に「カワハギの旬は夏だ」と書かれている。
これがわからないのだ。
5月くらいから腹に真子を抱き、6月になると真子で腹がふくれ、そしてぼちぼち産卵盛期を迎える。
産卵期にうまいさかなと、不安定でまずい魚というのがあるが、夏のカワハギはそんなにうまくはない。
だいたい真子に旨みがないのだ。
カワハギは肝が主役で真子は脇役以下だ。
だから夏のカワハギはうまくないといいたい。
付け加えるとまずくもない。

これが産卵を終えるとググーンとまずくなって、食えたものではなくなる。
真子が大きい分、産卵後の腹減り加減がすさまじく、荒食いをして秋に太り。
深場に移動するために肝に旨みをため込むわけだから。この秋から冬が旬となる。

さて6月のカワハギだけど、身にもそんなに旨みがあるわけではない。
今回のは雌で大きな卵巣を抱えていたためだろう。
身に張りがなく、旨みが少なく、肝も大きくない。
じゃあ、まずかったのか?
というと夏のカワハギもそれなりにうまいものであった。
結局秋から冬のカワハギと比べなければいいのだ。
うっとうしい、梅雨時だからさっぱりした白身が涼感を呼ぶ。
これでいいのだ。

さて、今回、刺身が平凡であったので、皮目をあぶって焼き切りにした。
これはなかなかよろしいなー。
生醤油でもいいし、塩スダチというのもいい。
柚胡椒なんかもあるとよろしい。

材料
カワハギ1尾、肝、スダチ、妻にミョウガと青じそ適宜
作り方
1 三枚に下ろしたカワハギは皮目を焼き、氷水にとる。
2 水分をよく拭き取り、ガラス鉢などに盛り込む。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、カワハギへ



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来週は島根県に行く、帰りにでも広島県鞆の浦の立ち寄りたいと情報を集めている。
そこでとりあえずは正攻法で、鞆の浦・仙酔島ホームページを見て、「鞆の浦観光情報センター」に問い合わせる。
朝食が食べられるところ、現地の情報など。
すると驚いたことには、対応にでた方(男性)は「地元のものではないので、詳しいことがわからない」のだという。
この手のことがいちばん怒りを感じることなのだ。
この情報センターを運営している団体ははっきりいってバカか、下等な人々であるとしかいいようがない。
観光情報の大切さがわかっていない。
現地のことを知っているから「観光情報」を担当できるのだろう。
こんなもの事業仕分けして「なくして欲しい」し、鞆の浦の方たちにもこんな情報センターがあることに恥を感じて欲しいな。
ということで福山市、鞆の浦の情報求むなのである。

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静岡県沼津市にある干もの屋「カネマル笹市」は身内のようなものなので、とりたててここでほめるのもどうか、と思ったが、今回は久しぶりに、しかもご近所のスーパーで買い求めて食べて感動して、ちょっと身内びいきに書く。
近年思うことは都内スーパーの水産物の充実振りだ。
素晴らしいとしか言いようがない。
多種多様、しかもいいものを売っている。

多摩ニュータウンにはたくさんのスーパーがある。
どれも粒ぞろい、水産物に関しても、個々に努力の痕跡が見えてくる。
なかに1軒、干ものを冷凍のまま売っているところがある。
意外に知られていないことだろうが、干ものは原則的に冷凍流通なのである。
消費者としては、解凍したものではなく、冷凍のまま買い求めた方が良い。
この点からも、このスーパーは優れている。

そしてその冷凍庫の中で見つけたのが「カネマル笹市」のマアジの開きなのだ。
手開きしたものを、干し上げて、1尾1尾、真空包装している。
このパッケージングがよくできている。

孤食の時代だ。
子供がいる家庭では、どうしても孤食(個食)が進む。
これは現実にはどうにも逃れようがない。
よく国などが食育とか、魚食普及などということをやっているが、この現実をわかったいないとダメなのだよ。
特にわかっていないヤカラの意見を聞いてもいけない。
だいたい個食は都会だけの問題ではなく、地方の方が深刻である。

真空パックしたものなので、少々高い、が三枚パックとか、ばら売りしたものを家庭で保存するには、もう一度ラップなどをして冷凍保存しなければならない。
解凍したものを、再度冷凍するわけだから、味が落ちるのは当然だ。
だから「カネマル笹市」のこのパッケージングは素晴らしいといいたい。

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これを解凍して、ガスレンジの魚焼きグリルで焼く。
魚焼きグリルは人生で初めて使い始めたものなのだけれど、これほど便利だとは思わなかった。
非常にきれいに焼けるし、失敗することがない。

そして久しぶりに食う、「カネマル笹市」のマアジの開きはやっぱりただものではない。
うまいとしかいいようがない。
沼津は干もの屋だらけの町。
その町にあっても屈指の干もの屋なのだからうまいのは当たり前だ。
脂がのっているし、塩加減が見事。
酒が進むな−。

カネマル笹市
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青森県八戸市周辺で作られている郷土料理に「いちご煮」がある。
「かぜ(ウニ)」の身とアワビの吸い物のこと。
ウニの身が木イチゴのような色合いであることからこの名がある。
薄い吸い地の中に、鮮やかな黄が浮かんでいる。
まことにきれいな椀ものとなる。

八戸で一度だけ食べたことがある。
もう20年以上前のことだけど、これにはがっかり。
魚屋などの密集する市場通りにあった食堂で、「えいや!」と注文したら、アワビのひらひらしたものが2つ、3つ。
ウニたしきものがチラホラ。
「これがいちご煮なのか」
と思ったもののちっともうまくない。
気になったのはだしが使われているように思われたこと。
だしだと気がつくこと自体変だ。

それからずーっと「いちご煮」はまずいと思い込んでいた。
ただ、八戸周辺で晴れの日のごちそうと思われていたもの。
本当に不味いのだろうか?
基本に忠実に自分で作ってみた。
とうぜんだしは不要。

コツがあって、いたって単純。
だしとなるのは椀種であるウニとアワビ。
これをたっぷり用意すること。
それにアワビをあまり加熱しないことだ。

夏の青じその葉を薬味に、酒の肴にいただくのだけど、ウニの香り、アワビの香りが汁のなかからつんとくる。
これがいいのである、まことに。
その上、汁にたっぷりウニのだし、アワビのエキス。
ウニもアワビも椀種としても素晴らしくうまい。

さて、アワビが安い。
大きいものでキロあたり6000千円。
小さいものだと、5000円を切ることもある。
ウニも不況のせいか安い。
たっぷりアワビを100グラム(身だけで)、ウニは塩水ものを半分。
おまけしていただいたのもあるが、2椀で1300円原価だから、手が届く味なんですね。
自宅で作るなら。
お店で食べるといくらかな? まあやめておくべし。
「いちご煮」は自宅で作って食べましょう!

いちご煮の作り方
材料/アワビ小2個、ウニ塩水もの半分、水360㏄、塩、薄口醤油少々、青じそ4枚、白ネギ少々。



作り方
1 アワビ(エゾアワビ)は貝殻から外し、口、ワタをとり、薄切りに。
2 鍋に湯をわかし、ウニを入れる。ここで味見して塩と薄口醤油で加減。
3 最後にアワビを加えて火を止める。薬味に刻んだネギと青じそを加える。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、エゾバフンウニへ


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イトヨリの産卵期となった。
魚には産卵期に味のいい魚と、味の落ちる魚があるが、前者だな、イトヨリは。
まだまだうまい。
魚には、料理しない方がうまいものと、料理しないとまずいものの二通りある。
イトヨリは明らかに料理して持ち味が出てくる。
この料理しないとだめな魚というのは、魅力に満ちているが、いざ買ってみるとやっかいだ。
どこがやっかいかというと、野菜でも魚でも上物ほど、料理しすぎてはいけないからだ。
ほどほどのところでやめる。
技巧をこらさない。

だからまずはいちばん向いている料理法を選ぶ。
イトヨリの場合はなんと言っても「蒸す」。
これにしかず。
いいイトヨリを手に入れたなら、まずは三枚に下ろして、振り塩。
後は蒸すだけ。
その単純さを、ちょっと色づけしてやる。
今回は夏野菜をあんに仕立ててかけてみる。

あんのなかでほぐしながら、野菜、キノコと一緒に口に放り込んで、じっとイトヨリの旨みが来るのを待っている。
イトヨリのはこのような間があって、これがまた魅力なんですな。

さて木下闇にアジサイのまだ小さな花が浮かんでいる。
通り過ぎる人が、その壮絶な美しさに立ち止まる。
その立ち止まらされた人には、おしなべてやっかいな問題を抱え込んでいるものだ。

イトヨリの蒸しあんかけ
材料/イトヨリ1尾、昆布、酒適宜、片栗粉適宜、キノコ半パック、わけぎ1本、ミョウガ半個、ショウガ一かけ、ピーマン半分
作り方
1 イトヨリは水洗い、三枚に下ろして血合い骨を抜く。
2 振り塩して少し置き水分をふきとる。
3 蒸し器を用意、湯気が上がったら、皿に昆布をしき、イトヨリ、キノコ、ネギをそえる。
4 強火で7分から8分蒸す。
5 蒸している間にカツオ節だし1カップ、しょうゆ大さじ半分、みりん大さじ半分、味見して塩味が足りなければ塩少々。ここにミョウガ、ショウガ、ピーマンの千切りを加え、水溶き片栗粉であんを作る。
6 蒸し上がったイトヨリにあんをかける。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、イトヨリへ


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年4回行っている築地買い物案内、土曜会は6月26日に決まりました。
関心のある方は掲示板へ
http://csi.or.tv/tsukiji/kb/rb.cg
どのようなことを行うかは
http://csi.or.tv/tsukiji/doyoukai.html
申し込みをする方は
フォームへ
http://csi.or.tv/mail/doyoukai.html

今回のテーマはアコウ(キジハタ)、マコガレイ、オニオコゼなど夏の魚。
天然のアユも面白そうです。

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ボクは「スーパーマーケットマニア」である。
毎日のようにスーパーマーケットをのぞき、その品揃えを鑑賞し、面白そうなものを買い求める。
都内で見る限り魚貝類の品揃えは多彩だ。
年々歳々よくなっているように思える。
5月にはトウダイツブ(オオカラフトバイ)、ケンサキイカ、トビウオ、活け締めイサキ、ウスメバルにエゾメバル、タヌキメバルなんてものも発見している。
まだまだありきたりと言えば、言えそうなものばかりだけど、「都内のスーパーでは丸のままの魚はまったく見あたらない」、なんていっているインチキ団体などに見せてあげたいものだ。

だいたい丸のままの魚は三枚に下ろしてくれる。
イカはワタを抜き、皮をむくところまでやってくれる。
魚のことを知りたければ、第一に魚屋、そしてもっとも身近なスーパーマーケットに行けばいい。

さて今回のスーパーマーケットの逸品はアカマンボウを使った加工品。
オイル、スパイス、レモンピールなどでマリネしてある。
後はフライパンで焼くだけ。
かなり遅く帰った日など、ちょっと高いのが難点のスーパーのサラダと合わせて、外食するよりもお得で、当然よりうまい遅い晩酌の友となる。

チンチンに冷やしたカナディアンクラブの水割りに、こんな一品っていいのである。
久しぶりの一人暮らしで、孤食を楽しむに、スーパーの逸品がありがたい。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、アカマンボウへ


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たまには日記風に

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頸椎症のためか日々大変である。
そして待望の本が出たと思ったら、余計に憂鬱なことが増えた。
これを出した出版社が本を出すにあたって膨大な我がデータベースの画像、情報を使い、ボクが執筆していながら、最小限の対価しか支払わないといってきたのだ。
どう見ても本のほとんど総てが我がサイトの写真を使っている。
内容のほとんど総てもそうだ。
このような食材図鑑的なものを作るに、我がサイトデータを使うから短時間で最低限の労力でできたはず。

「本を出すと有名になるのですから、安くて当然だ」
という出版社の態度も考えてみたらひどい気がする。
これを他の出版社の方に見せたら、非常に悪質だという。
契約が本が出たあとに行われる、またボクがそんなことに無頓着であったのがいけないのだろうが、これもかなりあくどい。

そしてクレジットを見ていたら、肝心なクレジットに不備がある。
本書の基本が我がサイトにあり、と記されていない。

このような場合、どうすればいいのか、我がメンバー総動員で手探りの状態である。
どなたか、ご助言おありのかたはよろしくお願いしたい気分なのだ。

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八王子総合卸売センター『総市(仲卸)』にスミヤキ(クロシビカマス)が3本並んでいる。
すでに箱はない。
脇に200円の紙があって、
「おおおい、ミノルちゃん、3本で200円じゃないよな」
「はあーー? うるせい、仕事の邪魔するな」
不愉快そうに眉間にしわをよせて、
「買うんなら200円よこせ」
というので1本。

スミヤキの標準和名はクロシビカマス。
カマスとあるが、まったくカマスとは縁もゆかりもない。
昼間は深海にいて、夜になると浅い場所に浮き上がって獲物をとらえて食べる。
どう猛な肉食魚で、なぜか真っ黒で、どうにもうまそうな魚とは思えない。
これを好んで食べているのは、ボクが知っている範囲では相模湾周辺だけだ。

たぶん和歌山県串本産なのだろうけど、ミノルちゃん不機嫌につき確かめられなかった。
帰宅して、お昼ご飯の汁とする。
三枚に下ろして、身をかきとり、とんとんとたたく。
残った皮と骨、こぶでだしをとる。

スミヤキの汁はギラギラするほど脂が浮いている。
口に含んで旨みが濃厚で、ジワっとしみこんでくる。
ほどなのに後口がいい。
さっぱりしている。
心地よい味わいだけが下に残る。
残りご飯にかけたら、この所謂ねこまんまのうまいこと。

最近体調不全なので、なぜか汁が恋しい。
汁が身体を癒してくれている気がするのだけど、栄養学的、医学的にはどうなんだろう。
当然、汁に向いている魚とダメな魚があるが、スミヤキの場合、最上等の部類には入る。
カサゴやアンコウにはない味わいがある。
独特なのである。
低カロリー、滋味豊か。
スミヤキの汁はもっとも身体にしみ通る気がするのだけど、気のせいだろうか?

材料
だんご材料/スミヤキ1尾、山芋適宜、ショウガ絞り汁、酒・塩少々、万能ネギ
汁の材料/昆布、酒、水、塩。
作り方
1 スミヤキは三枚に下ろして身をかきだす。とんとんとたたいて、すり鉢にとり山芋、塩などを加えてする。臭みとりにショウガ、酒。これを団子状にしてゆでる。
2 スミヤキの皮、あら、昆布、水を鍋に張り、火をつけてゆっくり沸騰させる。わいたら火を止めて、漉す。
3 こした汁に酒塩で味つけ、だんごを加えて、芹をちらす。


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