漁師料理・郷土料理: 2009年1月アーカイブ

 行きつけの床屋が日本橋室町にある。
 理髪のついでに立ち寄るのが「にほんばし 島根館」。
 三越の前というずば抜けた立地条件。
 夕方は混んでいて、なかなかここでオヤジが買い物をするのは大変である。

 さて今回見つけたのが「『一文字家』松江ことことおそうざい しまめいかと里芋のやわらか煮」という長〜い名前のレトルトパックの惣菜。

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 「しまめいか(スルメイカ)」と里芋というのは多摩地区のお祭り料理でもあるので思わず買ってしまった。
 買ってから後の「島根館」のレジは何時並んでも不愉快に思う。
 まるで三越で買い物をしているかのようなまどろっこしさだ。
 デパートの悪いところ、効率の低いところをまねたように思う。
 しかも最近のデパートでは徐々に効率的に買い物が出来るように改善しつつある。
 「しまね館」だけがもとのまま置いてけぼりになっていないかな。
 惣菜一つなんだから、とにかくレジを通してくれ。

 さて、買い置いて実際に食べたのは、当然中途半端な帰宅時間、お父さん一人っきりの一人酒のとき。
 お湯で温めて、そのままシャワーを浴びる。
 カラスの行水程度だから7、8分といったところだろう。
 身体もお総菜も、温まったら、我が家でいちばん素朴な中鉢に入れる。
 中から出てきたのは、まことに気取らない、ありきたりの料理。
 この手の料理がいちばん素直でよろしいといったもの。
 スルメイカの場合、いちばん好ましい料理法だろう。

 味付けは至って素朴。
 松江市は古い城下町なのだが、東北に似た野暮ったさがある。
 それをそのまま表したかのような味だ。

 甘み醤油味に角のないもので、ほっと優しい味わい。
 里芋のホクホク、むっちりしたところがいい。
 これ島根県産なのだろうか。
 この里芋を今度買って帰りたくなるような、いい芋である。
 スルメイカも出し殻になっていない程度に柔らかく、まことに味わい深い。
 もっとも感心したのが、変に彩りを考えていないところ。
 里芋とスルメイカというゴールデンコンビだけというのが素晴らしい。

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 この「松江ことことおそうざい」にはいろんな種類があるが、みな400円前後でお手頃だ。
 島根に来たときには是非おすすめしたいお土産である。
 最後に注意点をひとつ。
 生活に疲れはてた五十路オヤジが食べると、ふと涙ぐんでしまうことがある。
 これを食べて、変に昔のことを思い出したりしないように。
 注意、注意。

一文字家
http://www.ichimonjiya.jp/
にほんばし島根館
http://www.shimanekan.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スルメイカへ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/surumeika.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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