さかな季語事典: 2007年5月アーカイブ

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 ボクが調べている普通の寿司屋の歴史でもっとも多くを教わっているのが横川町『鮨忠』さん。ボクは現役の寿司職人でありながら水戸黄門になぞらえて横川のご隠居と呼んでいる。そのご隠居の趣味が釣りである。しかも渓流釣り、ワカサギ釣りに関しては名人としてつとに有名である。
 そして店を連休にして2日通って秋川の某所で釣り上げてきたのがヤマメとイワナ。ヤマメは小振りであったので唐揚げに、イワナは塩焼きにした。ともに美味であったのだが、ボクが感激したのがイワナの味わい。
 サケ科独特の風味があり、身に旨味がある。皮の香ばしいこともあって、酒の肴として上等であった。このような深い旨さに関しては太郎にはわかるまい、と思ったら子供達も「おいしいね」と箸を伸ばしてくる。
 ちなみに我が家では養殖のイワナはフライパンでソテーしてニンニクの風味で食べる。塩焼きにするのは天然ものだけである。しかし木の芽時の5月になんとも贅沢な渓流の幸であった。

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 ヤマメの唐揚げのかたわらにはワサビの茎の醤油漬け。これも渓流で葉と茎だけつんできたもので『鮨忠自家製』。まことに5月の山は豊かでおいしいものに溢れていることよ。家人ともども新緑の山に分け入りたくなってしまった。

鮨忠第二支店 東京都八王子市横川町477


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