さかな季語事典: 2008年5月アーカイブ

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 北海道厚岸から、まとまった量のニシンが入荷してきている。鮮度もよく、触った感じからしても脂がのっている。
 魅力的だなと思って八王子総合卸売センター『総市』のミノルちゃんに値段を聞くと「800円だよ」とのこと。氷水に手を入れて、メスだろうと思うものを2本買い込む。1本あたり150円から200円ほどにしかつかない。

 持ち帰ったニシンは1本はあぶりに、そして1本を塩焼きにする。
 あぶり用におろしたら案の定たっぷり真子を抱えている。これを塩焼き用のワタを取り、そこにもう一腹分の真子を詰め込む。この二腹分の真子でパンパンに脹れたニシンに振り塩をする。
 小一時間おき、やや強火でコンガリと焼き上げる。
 こういったものは手づかみで食らうしかない。
 夕食はニシンとトンカツの2本立て。
 トンカツ用のロースは八王子総合卸売センター『カワベ』、コマちゃん厳選のを、なんといただいたもの。これならニシンは1本でも安全にボクのお腹に納まるはずだと思ったら、脇から太郎が真子だけをくすねていく。確かにニシンの卵巣の旨さは魚でも屈指のもので、上等のロース豚カツをしのぐ魅力が子供にも感じられるようだ。

 穏やかな5月の風が開け放たれた窓から吹き込んでくる。心地よいはずなのに、ボクは悪性の風邪のために、頭が重いのである。風邪を引いても食欲が落ちないのがボクの取り得なのだけど、このニシンを食らっていると、その頭痛を忘れてしまう。「うまい魚は妙薬か?」もね。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ニシンへ
http://www.zukan-bouz.com/nisin/nisin.html


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