返信・ありがとう・独り言: 2008年1月アーカイブ

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さて、本日は『つり丸』のコラムを書き、
たつき仕事をこなし、
画像を整理し、寿司図鑑用の撮影し、大忙し。
あんまりまともにブログもかけないようなので、クイズ風に。
沼津魚市場で欲しかったのに手に入れられなかった魚貝類。
これらの種類がわかれば学者級。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑
http://www.zukan-bouz.com/


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 沼津から帰り着いてから、そこで得た魚貝類を撮影、食べてみる、寿司に握ってもらう。
 翌日は鹿児島県南さつま市笠沙の伊東さんから魚貝類。
 15日、16日で撮影した画像が1000枚を超えてしまって、身動きがとれない。
 しかもこんな時に限ってクロアジモドキ、イトウオニヒラアジなど初めて見る種がたくさんある。
 さて、何を言いたいかというと、メールなどの返信が出来なくて、
「ごめんなさい」
 なのである。

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このなかで3種類ほどの魚貝類の名をわかる人は達人です

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 さて、ボクの毎日は魚尽くし、そして、ときどきカツ丼などを挟んではまた魚。

 そんな今年のバカ買い始めは、八王子総合卸売センター『高野水産』で和歌山県串本市『出口水産』からきたアイブリとテンジクイサキ。香川県さぬき市志度『丸千』のオオニベ。そして『丸幸水産』からのシマフグ(撮影後あらためて毒の除去をお願いする)。全部でなんと6キロもある。

 魚自体の撮影すること2時間。身色、刺身の撮影に1時間ほど。
 実際に刺身を食べてメモをとる。

 これで午後は仕事に出かけ。
 夜には銀座の寿司屋でいっぱいおごっていただき。(ごちそうして頂いた方に感謝)
 終電間際に中央線各駅停車で帰宅。

 服を脱ぎ散らかして、風呂にどぼんすると家族が放り込んだ変な臭いがする入浴剤に気分が悪くなる。
 パソコンをつけて、メールチェック。返信しなければいけないメールが多々ある。酔っぱらっているので返信は持ち越し。
 それよりも朝方撮影した画像の整理が緊急を要しているので、とにかくバックアップをとり、画像の整理。
 布団にもぐり込んだのが、4時半である。
 今朝は少々疲れ気味。でも市場に行かなくては!

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 元日は朝は家族とともに。八頭、金時人参、くわい、蓮根、昆布の煮染め。漉し餡栗の甘煮、ロースハム、セロリの漬物(市販品)以上お重。干しサクラエビ入りお雑煮(サクラエビ)、薬師神かまぼこのじゃこ天(ホタルジャコなど)、白菜の漬け物、お餅、静岡県安良里『魚武水産』の潮かつおのチャーハン、スパゲッティ。

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潮かつおのチャーハンは我が家の定番料理となっている

 家族が実家に行き。以後一人っきり。
 お昼。潮がつお(カツオ)でお茶漬け。
 夕食は。お重の残り、メバチマグロのブツ、なかずみ(酢漬け コノシロ)、インドオキアジの若狭焼き、焼きじゃこ天。
 酒は三千盛搾りたて純米。
●食べた魚貝類の種7種。

 2日は朝方5時半に起きる。7時になって空腹を感じて、お重の残り、潮かつおのお茶漬け。
 正午にお餅。対馬産の青海苔(ヒトエグサ)。
 夕食は飛騨焜炉で、コバンヒメジ、メアジの開きを焼きながら食べる。冷凍してあったヒラソウダのたたき、かなずみの酢漬け。白菜の漬け物、ハヤトウリの酢漬け。

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昨年源七で買ったなかずみ(コノシロ)もこれで最後

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若潮さんからの荷物にあったコバンヒメジを一夜干し。皮目の香りが最高だった

 酒は三千盛搾りたて純米。
●食べた魚貝類の種6種。今年食べた魚貝類の合計10種

 3日。
 朝6時に起きる。8時過ぎにお餅、大根おろし。
 昼にもお餅、大根おろし、白菜の漬け物。
 家族が帰宅。
 夕食はカレー。大人はテンジクアジのムニエル、沼津カネマル笹市の鰺の開き(マアジ)、メバチマグロのブツ、ヒラソウダのはらも。漬物いろいろ。
 酒は群馬泉本醸造。
 昨年買い求めたたぶんシマフグの乾燥ヒレを使い王禄本醸造で「ひれ酒」。
●食べた魚貝類の種5種。今年食べた魚貝類の合計12種(シマフグはいれない)

 4日。
 朝4時半に起きる。
 7時に朝ご飯。カネマル笹市の鰺開き、源七の若だんなにもらったメバチマグロの頬肉の煮つけ、スパゲッティ、鶏肉の甘辛焼き、ご飯、薬師神かまぼこのじゃこ天入りみそ汁。
 昼。お餅。我が家のお餅は白餅、粟、タカキビ、草餅。
 夕食。
 冷凍して置いたヒラソウダのたたき、これも冷凍のベニテグリ、ニギスの天ぷら、ヒラソウダのはらも、薬師神かまぼこの揚げ巻き蒲鉾二本。
 酒は群馬泉本醸造。
●食べた魚貝類の種5種。今年食べた魚貝類の合計14種

 5日。
 朝食は八王子総合卸売センター『さくら』で味噌タンメン。同店でヒモマキバイさん自家製のローストビーフをほんの少し食べるが、これは絶品だった。『カワベ』のコマちゃんの仕入れてきた上州牛が凄いのか、ヒモマキバイさんの腕がいいのか? どっちだろうね。

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 お昼はお餅。
 夕食はメバチマグロの腹身でいり焼き風「葱鮪」、自家製にろぎ(オキヒイラギ)、養殖鯛の幽庵焼き(マダイ)。子供達はスパゲティ、焼きそば、ポテトサラダ。
 酒は群馬泉本醸造。土曜会の川さんにもらった徳島県三好市池田町『中和商店』の「山笑」。池田にこんなうまい酒があるなんて知らなかった。
●食べた魚貝類の種3種。今年食べた魚貝類の合計16種

 こんな日記をつけて魚貝類の種類を足していくのは無理である。これが結論。


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 さて、流通する魚のことを調べはじめて20年以上になる。月日の経つのは早いもの。徐々に我がデータベースも充実してきている。また驚いたことに2000種を超える画像を持ちながら、まだ見ていない、画像を持っていない魚貝類のなんと多いことか。
 そんななかでも調べ始めた当初、20年以上も前に手に入れて、それ以来一度も見ていない魚がゴマソイである。当然、我がデータベースには画像がない。

 それは1986年の晩秋、常磐での初めてのヒラメ釣りだった。船の席取り(これが大方の釣果を左右する)などがわからずに艫(とも)から2番目の席になった。舳先にいくほど人が多く、これはしまったなと後悔した。きっと船の流しからすると舳先が有利なのだろう。
 この心配は、現実のものとなった。艫にはまったく当たりがこない。それでも艫のお隣には2匹のヒラメがきて、最後の流しで上がったのがゴマソイだった。
「初めて来たんだよね。坊主はかわいそうだね。オレは毎日来てるからあげるよ」
 席に着いた当初から、いろいろ世間話や当地の釣りのことをお聞きしていたので、気の毒に思ったのだろう。ヒラメをバケツにいれてくれる。
 でも初めて見たゴマソイが気に掛かる。こんなことお願いするのも変だなと思いながら、ゴマソイをいただいて帰ったのだ。でもそのとき、こんな珍しい魚だとも思わず、撮影しないまま食べてしまった。これが大失敗であることは数年して気が付いた。築地でも、また地方を旅しても一向にゴマソイを見つけられないのだ。

 このゴマソイはいったいどこでとれるのか、それがなかなか難しい。生息域も検索図鑑では曖昧だし、最近では唯一信頼できるのが『遊遊さかな大図鑑』(この図鑑は優れているのだ)のみ。
 千葉県から北、北海道までというボクがぼんやり考えた地域、気仙沼で精密でわかりやすい釣り魚図鑑を作成しているのがMakoさんである。気仙沼の水産関係にいることもあって、前々からゴマソイのことをお願いしていた、それが2007年暮れに生きているまま届いたのだ。
 このうれしいことは文字では表現できないほどである。残念ながら鰓ぶたのあたりにキズがある。それでも長年探し求めたものが年末に来るという幸運は、新年に繋がるものと思える。本当にうれしい。

 さてさて、今年は探し求めている魚貝類の空白がどれくらい埋まるものだろう。
 例えば“サブロウはいるがシロウはまだ”。“ニシキエビは手に入れたがゴシキエビがない”。ムツゴロウ、カラフトシシャモ、オヒョウ、オショロコマ、イトウ。オホーツク海、沖縄の、琵琶湖の、有明海の生き物たち、海草類、まだまだ埋める空白のなんと多いことか。最近ではボクの生きている内に図鑑の完成を見る可能性が非常に低いのだとわかってきた。
 あとは完全な形に出来うる限り近づける努力をするしかない。

 年末は慌ただしく、憂鬱な日々であった。そんなときに喜びがあったとしたら、各地からのうまいもの、そして初めて見る魚貝類だった。送って頂いた方々には感謝のしようがない。ありがとうございました。
 そしてMakoさんにもう一度「ありがとうございました」。

MakoさんのAngler's-Marketへ
http://www7a.biglobe.ne.jp/~Fish-Fish/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ゴマソイへ
http://www.zukan-bouz.com/kasago/mebaru02/gomasoi.html


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「初春」に想う

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初詣の人々を待ち受ける。大國玉神社参道

 俳句の季語などを考えてみると、春夏秋冬というのは難しい。厳密に4つに区分けできないのだ。冬にも春があり、春にも夏があり、冬がある。これが自然だ。当たり前のことをいうようだが、我々の生きている世界はデジタルではなくアナログだなと思う。永遠に割り切れないのだ。
 現在、正月に使う言語である「初春」は例えば「初夏(はつなつ)」、「初秋(はつあき)」とはまったく意味が違っている。その昔、旧暦(今年は2月初めかな?)では「初春」とは間違いなく寒ゆるむの意味合いがあり。「初」という意味合い「兆し」が感じられたのだ。その言語を太陽暦の現在の正月にも使うというのは、非常に無理がある。
 現在の正月である太陽暦の1月1日は江戸時代には阿蘭陀正月と呼ばれていて、長崎出島で暮らす異人達だけの風習であった。これが明治になり、この国も太陽暦に変わる。それでも太陰暦の正月文化を捨てないで、平気で継承してきたがために「初春」なんていう言葉を使うが、厳寒の初日の出を迎えると、まことにおかしなものだ。太陽暦の正月はまさに冬本番といえるだろう。

 こんな曖昧なことを受け入れるそんな懐の広さが、この国に生きる人たちの良さでもあるし、悪徳を生む元凶かもしれない。その悪徳が吹き出したのが、昨年であるかのようにいわれるが、ボクからするとかなり昔からむき出しになっていたように思える。水俣病しかり、諫早湾干拓、各新幹線(これは地方都市の破壊だ。地方文化の破壊は自然破壊と同義)、自然破壊、道路公団、国土交通省、厚生省、防衛(省)この国の支配者の悪徳を挙げたら切りがない。
 新年2008年にもこの悪徳は続きそうに思える。例えば、市場魚貝類図鑑の世界でいえば、その基本的な魚貝類をとっている水域、漁業が瀕死の状況にある。漁港に若い人がほとんどいない。漁業で暮らしていけない。釣り漁がますます衰退し網漁だけになりつつある、とる漁業から自然に負荷の大きい養殖業に替わりつつある。また海辺では無駄な護岸や、役人や企業の利権だけのために破壊された内湾のためにどんどん魚種が減り、また絶滅の危険にさらされている。

 これを止めることが出来るのは、ボク達しかいないのだけど、可能だろうか? 難しい? 例えばボクが好きな言葉「リベラル」からすると自分自身も平静に、現実的に素直に物事をみるのが好きだ。そのまっすぐな状態をボク自信が通していきたい。でも他人のそんな素直さを束縛する気にもなれない。やはりボクがやれるのは緩やかな活動だけだと思うのだ。
 だから食べ物を通して自然保護に繋げるしかない。食べ物(食料)を地球規模で鑑みる。アフリカなどで飢えている子供達の映像に切なくて切なくて息苦しいほどの憤りを感じる。自分自身の「普段」を変えなくてはと思う。
 養殖、遺伝子組み換え、有機農法など、まっすぐな目でとらえていく。今年から「食べる」にエネルギー消費の概念を組み込みたい。なぜ、水豊かな国にあって、水を輸入する必要があるのか? これは我々の不徳だろう。官僚が行いつつある自然破壊、町殺しを見逃さないで、しっかり反対していく。

 ボクは、この国の政治・行政に翻弄される一市民だ。その一市民としてのボクが、今年政治に望むのは土木業からの脱却だろう。地方を旅していると、大きな家に住み豊かな人々は間違いなく土木業に従事している。そこから見ると、生産業、商工業(地方の商店街)のなんとみすぼらしいことか。地方に生きる豊かな人々が、地方にお金を落とすかというと、まったくそんな可能性はない。いち早く土木業から流通、生産業に国の予算配分を移していかないと、この国は破綻する。道路特定財源は今すぐ廃止しないといけない。政府・地方公共団体が持っている無駄(独立行政法人・天下り)も今すぐ総て廃止・禁止にするべきだ。もっと国自体が効率化を図る必要がある。
 それから、それから、ボクの国に対する強い要望は環境省・林野庁・国土交通省を廃止すること。そして新たに自然環境省と通産省を設立することだ。自然環境省には山、川、海すべてを監視し、土木、工事などの必要性を調査させる。動物学(者)や生物学(者)の科学的な目を省に取り込む。そして自然全体の管理をさせる。また省自体には絶対に土木などの事業には関わらせず、土木庁がそれを行う。例えば河川の護岸が高く、そして自然破壊に繋がっているのは、本当は安全のためではない。山が荒廃しているためである。山谷の自然を食い物にして森を荒廃させている悪徳なヤカラを排除するのだ。また自然破壊だけで生きている人々を別の業種に移行させる。

 大きな、ため息に近い文章でとりとめがなくなったので、これぐらいで溜まっているデータ整理を始めるとしよう。さて本当の「初春」は来るのだろうか?
 とりあえず、明けましておめでとうなのだ。


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