食べるエビ・カニ学: 2008年1月アーカイブ

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 最近気になってしかたがないのが、タルタルソースを誰が最初に作ったのか? という歴史。
 肉をタタール風に生で叩いてなんらかの味つけをして食べるタルタルステーキ。その関連でタルタルソースが出来上がったというのは、あり得ない気がする。だいたいタルタルステーキと生の牛肉は合わないように思える(違うかな?)。
 予想では国内の誰か、例えば洋食屋さんなどが作ってみて、それが生肉の細かく叩いたものよりも、フライだとか、サラダなどに合うことがわかる。ということでいろんな料理にマヨネーズベースの調味料として使われ始めたのだと考えている。

 本来タルタルソースというのはピクルスや玉ねぎを刻み自家製するもの。ところが最近は忙しくて、市販のものに頼りっきりとなっている。その市販のタルタルソースがうまいのである。

 これをボイルしたアカザエビ、レタスとともに軽くトーストした薄切りパンに挟む。
 これほど簡単な料理はなく、要するにアカザエビを使えばなんでも高級に美しく見えるし、驚くほどうまいというのを見て欲しかったのである。

 アカザエビのサンドイッチはうまいぞ!

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、アカザエビへ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/akazaebi/akaza.html


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 ボクがもっともうまいと思うポテトサラダは肉屋なんかで売っている、やや酸味がちな、ジャガイモのジャリほろしたもの。
 築地2丁目で見つけた『築地畜産』という肉屋のものなど、うれしいくらいにボク好みだった。

 ところが、このボク好みが子供達に受けない。街歩きのとき、「これは」と思う肉屋のポテトサラダに、いつもいつも「ダメダメ」と拒否反応をしめす。
 それでは子供達が好きなポテサラはいかなるものか? というと「クリーミー」に練り上げて作り上げるもの。
 作り方はいたって簡単至極。男爵系のデンプン質の高いジャガイモを適当に切り、ゆでる。八部どおり火が通ったらゆで汁を捨て、牛乳(本当は生クリームの方がいい)を入れて、あとはゆるりと練り上げる。味つけはゆで汁に塩、そして練り上げるときに塩コショウして整える。
 クリーミーに練り揚がったら、豪華にニチロの紅鮭缶詰(ぜいたくだね)とか、軽くゆでて、ほぐしたホタテ貝柱なんかを加える。また当然ハムなんてのも最高にいい。
 今回のにはオオズワイガニの足3本分に、甲羅下の身少々。ポテトの間に白い短い糸のように見えるのがオオズワイの身。これが多いほどうまいというのは紛れもない事実である。

 食卓に出すと、あっという間に6等分。これが我が家のボク以外の分け前なのであり、お父さんは数に入っていないという例の一つ。

 だいたい最近では朝方にすらお父さんにはチャンネル権がない。
「父ちゃんは7時のニュースのお姉さんが可愛いくて好きなんだけどね。見せてよ」
 お願いすると、姫が
「嫌だ、ぺーーーー」
 とほざく。
 その憎たらしいことは名状しがたい。
 もう二度とクリーミーポテサラは作ってやらねーぞ。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、オオズワイガニへ
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 標準和名のオオズワイガニというのは国内ではとれない。総て輸入物だ。
 これなどタラバガニに対してアブラガニが国内ではとれないのと似ている。
 オオズワイガニは市場で見ている限り、季節を問わず入荷してくる。例えば夏にも秋にも、そして冬にも。ただしその期間は短く年間を通してみるとズワイガニよりも遙かに少ない入荷量しかないだろう。

 ボクの場合、とても国産・日本海のズワイガニに手は出ない。なにしろ1匹が1万円前後というのは雲の上の食べ物ではないか? ということで普段食べるのはロシア産のもの。もしくはメスガニ。
 そしてロシア産のズワイガニとロシア産のオオズワイガニが並んでいたら、間違いなくオオズワイガニを選ぶ。
 大きいし、値段も安いし、希少価値もある。例えば小振りのズワイガニよりもオオズワイガニの方が絶対にうまいと思う。

 そんなロシア産オオズワイガニを久しぶりに見つけて躊躇なく買い求める。
 それを蒸し上げて、出来上がったばかりのものを夕飯に食べる。
 甘さも、そのミソのうまさも、我々庶民にとって国産のズワイガニと値段ほどの違いはあるのだろうか。

 国の無策で諸式の値上がり、また高速運賃の大幅値上げ(これなど極悪非道の行いだ)を控えている時期に、これほど庶民に優しいカニもあるまいに。

 さて、これほどお買い得なオオズワイガニであるが、市場ではもっぱら「バルダイ」という名で売られている。これは種名であるラテン語をそのまま使ったもの。素直と言えば素直だけど、結局市場ではズワイガニとしてしか売りようがない。また売り手にはズワイガニとオオズワイガニの違いはわからないだろう。
 でも立派な割にお安い「ズワイガニ」を見つけたら、ぜひ買ってみるべきだ。それはオオズワイである可能性が大きいし、食べても満足のいくものである。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、オオズワイガニへ
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