マンボウのことを日比野君にお願いして、9時過ぎに鳥羽に向かう。
鳥羽の岸壁には10時半過ぎに到着。
岸壁で鳥羽市水産研究所の方を待つ。
岸壁に車をとめると、同時にバンが止まり、沖の方を見ている。
沖から小船がきて、「カモメ丸」と書いている。
小船のふたりがバンの方達が海藻らしきもの渡している。
ぼんやりと見ているボクに年長者に見える方が声をかけてくれる。
やはりお二人は水産研究所の斉藤さんと岩尾さんであった。
「船に乗ってください」と言われて、あわただしく船に乗り込む。
鳥羽市水産研究所は沖合の島にあるようだ。
ここは海峡が入り組み、どれが島で、
どこまでが半島なのかわかりにくい。
凪の海に出たかと思うと、沖合に島が見え、
「あのプレハブの灰色の建物ですよ」と斉藤さんが言う。
近づく浮きはしけにハバノリ、カヤモノリ、ワカメ、
ツルツルなどがびっしりついている。
はしけについていたハバノリとカヤモノリ。
カヤモノリは沼津市では高級品である。
お二人としばし雑談。
正午になったので、一度島を離れて岸壁そばの食堂で昼ご飯。
品書きに「ボタンエビ」があり、
「うどん」ではなく「伊勢うどん」とある。
「伊勢うどん」ではなく「うどん」でいいではないか。
それに、この店、観光客相手の店なのかもしれないが、
鳥羽まで来て「ボタンエビを食べる」ほど
日本の観光客は愚かなのだろうか?
もしくはもっとうがった見方をすると、
尾鷲の標準和名ボタンエビを
なんらかの方法で確保していたら、
逆にすごいと思うのだけど、どうかな?
カキフライに焼き大アサリ(ウチムラサキ)をお願いする。
久しぶりに食べる焼いた大アサリがなかなかうまい。
大アサリを焼いて観光客に出すことを始めたのは、
たぶん知多半島の師崎や豊浜ではないだろうか、
これがまたたくまに伊勢湾周辺に広がり、
あっちこっちに飛び火していく。
今では大アサリがとれない観光地でも出している。
残念ながらカキフライは平凡だった。
店を出ると、ちょうど斉藤さんが岸壁に
工事の方達を送ってこられたのに、
出くわしてまた坂手島へ。
お二人から、鳥羽市では海藻の養殖が盛んであること。
(注/海藻養殖は厳密にいうと「養殖」ではない)
ツルツルの仲間が一種類に統一されそうだとか。
いろいろ情報交換する。
海藻関係の話をできる人は非常に少なく、しかも斉藤さんは鳥羽市周辺の漁業や食文化にも詳しい。
この手の話ができるだけでうきうきする。
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/