築地場内『島津商店』さんで沖縄県産マガキガイを見つけた。
沖縄で「テーラージャー」なのか「テラジャ」なのか? どうにもはっきりしない。
昔、沖縄の方に聞くと、音引きがあったので「テーラージャー」ということにする。
伊豆半島で「トネリ」、高知県では「チャンバラガイ」などという。
「チャンバラガイ」というのが築地などでは定着している。
沖縄ではマガキガイの増殖に取り組んでいて、この味わいのよさから、関東などへの売り込みも盛んに行われている。
ただし、やや苦戦気味のようだ。
そこでボクが、ちょっと応援。
巻貝のなかでももっともうまい貝がマガキガイであると、宣言したい。
といっても唯一いちばんというわけではなく、いちばんうまい貝がいくつかあって、そのひとつという意味だけどね。
さて、食用巻貝でもっとも種類が多いのが、エゾボラ科だ。
後はポツリポツリ。
なじみ深いサザエだって、同じ科で知名度が高いものが見当たらない。
シッタカ(バテイラ)のニシキウズガイ科も地味だ。
そしてマガキガイのソデボラ科にあっては一般に食用となるものが、他に見当たらない。
シドロガイ、フドロガイなんて不思議な名の貝が並ぶが、そして食べたらうまいのであるが、貝を集める人のための貝であって、食用ではない。
しかもマガキガイの外見がかのイモガイに似ているのだ。
タガヤサンミナシ、アンボイナなんで危険なヤツの所属するイモガイなのだから、一見怖そうに思える。
浅い磯にいて、非常にうまい巻貝なのに、現在に生き残れたのはイモガイに似ていたからだ、とも言われている。
このイモガイ似(強面)の貝を好んで食べるのだから人間てすごい。
さて、マガキガイを買い求めたら、まずは適当に洗う。
そして酒と塩、もしくは酒と醤油で煮てしまう。
この貝の優れている点は、フタが鎌のような形になっていて、口のところから飛び出している。
こいつをひっぱると中からうまい身がするする出てくるので、まことに食べやすい。
足の部分はやや淡白。
それが奥のワタを食べると、濃厚な旨味があって、それがほどよく消える。
ボクの勝手な思い込みだが、出すのが簡単であって、味がいいのだから、酒の肴にもってこい。
まさに佳肴也と思う。
作り方
1 軽く洗い、汚れなどを落とす。
2 マガキガイを水から入れて、酒、醤油を加える。
3 鍋に蓋をして5分から7分ほど煮る。
4 そのまま鍋止めして冷ます。
最後に場内『島津商店』さん、面白いな。
今度の土曜日にも立ち寄ってみよう!
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マガキガイへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/bansokurui/sodebora/sodebora.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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