魚のすり身にカレーや唐辛子、そしてかなりはっきりした甘辛い味付けをしたものを、コロッケ、もしくはメンチカツのように揚げた物。
この類似品が日本各地にある。
これぞ練り製品のB級食ともいえそうなもので、ほとんど総てが1950年代から60年代に誕生している。
さて、この誕生のきっかけが大正時代、戦前から開発されてきた魚肉ハム、魚肉ソーセージだ。
魚肉ソーセージが大手水産会社によって大量生産されるようになったのが1950年代末のこと。
これが全国津々浦々に流通するようになり、各地の練りもの業に大打撃を与える。
そして魚肉ソーセージに対抗すべく開発されたのが、練り物B級食品たちなのだ。
大分県の「ぎょろっけ」は中でも知名度が高い。
これは庶民の惣菜の代表格である、「ころっけ」に「魚」をかぶせたネーミングにおうところ大であろう。
津久見市では揚げたての「ぎょろっけ」は手頃な大きさから惣菜というよりもおやつなんだという。
この「ぎょろっけ」に興味津々、一度はためてみたいと思い、なかなか果たせなかった。
きっとその内、津久見に行くこともあるだろうと考えたのが間違いだ。
今回は思い切って宅配していただく。
宅配用「ぎょろっけ」には揚げているものと、揚げていないものがある。
どっちがいいのかわからなかったので両方お願いする。
翌日届いたのが、なかなか可愛らしい箱入りの「ぎょろっけ」。
まずは揚げてあるものを電子レンジで1分ほど温めて食べてみる。
大きさは子供でも一口で食べられそうなサイズ。
我が家の姫がパクリとやって「父ちゃん辛い」という。
たしかに最初に来るのが揚がったパン粉の香ばしさで、すぐに唐辛子のピリっというのがくる。
我が姫にはちょっと辛すぎる。
また練り製品である中身には玉ねぎやニンジンなどが入っていて、メンチカツにも通じるところがある。
ボクとしてはこのピリっとした辛さがとてもいい。
生を揚げたてで楽しんでも、「すでに揚げてあるもの」とそんなに違いはない。
これは津久見市に行って揚げたてを、新聞紙なんかにくるんで食べる、そんな庶民的な味である。
太田商店
http://www.gyorokke.co.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/
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