水産会社、加工品図鑑: 2009年8月アーカイブ

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ボクのお気に入りの加工品のひとつがこれだ。
今回は『ヤマカ食品』のものだが、類似のものが多々あって、みんな好き。
たぶん機械を使って細く切るのだろうけど、なかなかこれほど見事にはできない。
イカは冷凍しても味わいが大きく変化しないのを、まさに利用しているというのもいい。

この手の商品を見つけると、食卓に+一品となるからうれしい。
忙しい日々である。
この一品が家庭を明るくするのだよ。

さて、「いか姿造り」だけど、スルメイカの味わいが生きている。
そのまましょうゆをかけて食べてもいい。
ついているタレを使ってもいい。

我が家では、自家製のそばつゆ(ソウダガツオ厚けずり、枯れ節、砂糖、みりん)をかけ、ここに尾花沢の「だし」をのせる。
この山形県の郷土料理がスルメイカに合いますな。
香りづけに海老名の海老さんにいただいた、まだ若い柚を使ってみた。
そーめんつゆではなく、そばつゆをかけたのだから、イカそばかな。

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朝ご飯にこれがあると、ご飯がすすむ。
明らかに酒の肴ではなく、おかずであるな。
かき混ぜて、ご飯にのせてかき込みたい。

さて、ボクが考えるに加工食品こそが国内の自給率を上げ、また魚食普及を促進するのだ、と考えている。
また食通はくいものを知らぬヤカラだとも思っている。
食べ物は「通ぶる」=「選択しすぎる」のではなく、いろいろ食べてみて、楽しむものなのだよ。
「いか姿造り」食べてみるべし。

作り方省略

ヤマカ食品
http://www.yamakafood.co.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、スルメイカへ
http://www.zukan-bouz.com/nanntai/tutuika/surumeika.html
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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春も長けてくると島根県には「あご」の群れがやってくる。
小さなトビウオで、標準和名をホソトビウオというが島根県にはなくてはならない食の下支え的な魚だ。

その大挙押し寄せる、ホソトビウオを隠岐諸島では煮干しにする。
強く乾かして、保存性の高いものだ。
この「あごだし」が非常に上質なのだ。
澄んだ美しいだしがとれる。

煮干しでとるよりもさわやかな味で、その上品さを持ちながら味が濃い。
この味わいは、夏のそうめんにはもってこいだろう。
我が家では今年の夏は、昆布とあごだしを冷水に漬ける日が多くなっている。

あごだしのいいところは、のこった、だしがらがうまいことだ。
酒としょうゆと少量の砂糖でささっと炒りつけて、ごはんのおかずとなっている。
いい材料を使ったものは、どこまでも利用できるのだ。
隠岐の「さざえ村」はまことに風光明媚な浜に建つ。
こんなところで手作りしたものなのだから、安心安全なのは言うまでもない。

作り方
1 あごだし、こぶを水に漬ける。夏は、一日以上冷蔵庫などで置く。
2 弱火にかける。じっくりゆっくり沸騰直前に昆布を取り出し、沸騰したら火をとめる。
3 漉せば出来上がり。

 蛇足。
1 だしがらをテフロンフライパンでよくよく炒る。
2 かりっとしたら酒、昆布だし、しょうゆ、砂糖を加えて、もう一度からっとしたら出来上がり。胡麻を加えると香ばしくていい。

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さざえ村(隠岐の島づくり) 島根県隠岐郡隠岐の島町中村
隠岐支庁
http://www.pref.shimane.lg.jp/oki_kemmin/
隠岐の近況、産物などは『隠岐の島』@夢歩
http://fmcnet.exblog.jp/
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ホソトビウオへ
http://www.zukan-bouz.com/fish/tobiuo/hosotobiuo.html
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ホッケの弁慶干し

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北海道小樽の南樽市場で見つけたものに「ホッケのす干し」といものがあった。
南樽市場のオバチャンは生でむしって食べてな、と手渡しで味見させてくれた。
食べて噛み締めると、ジワジワっと旨味がしみ出してくる。

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ホッケを三枚に下ろして、たぶん寒風のなか強く干し上げたものだろう。
軽くあぶってむしりながら食べるとうまい。
微かに調味料を使っているようなのが残念なのだが、ホッケといえば開きしか見られない関東人にとっては興味深いお土産になった。

北海道といえばスケソ(スケトウダラ)、カンカイ(コマイ)などの寒干しのことは有名でもホッケは改めて知る、といった加工品だ。
ホッケの加工品の世界も奥が深いのだ。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ホッケへ
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最近「乙だね」という言語が聞かれなくなった。
このよき言葉が身近で使われなくて寂しい限りだ。
寂しいから、自分でせいぜい使うことにする。
その「乙だね」の最初が五大力船の、その名も「ばか乃佃煮」だ。

「ばか」とは何か、というとすし屋に行くと青柳なんて呼ばれる二枚貝である。
標準和名がバカガイなんだけど、この名は東京湾千葉内房あたりの言語だ。
「バカみたいにとれる」、「足を貝殻からぺろーんと出してバカな貝だ」なんてことからついた名だと言う。
だいたい内房の漁師はもっと縮めて「バカゲ」なんていう。
バカ、バカなんて言ってバカガイがかわいそうじゃないか?
と思われるかもしれないが、ここには一種愛情が込められている。

こいつを醤油で煮たものは、千葉県内房の伝統的な家庭料理で、今でも船橋湊などを歩いていると、バカを煮る匂いが漂ってくる。
同じく内房木更津を本拠地としている、五大力船が作ったものは、実は家庭で作るような、総菜的なものではない。
超がつくくらい粋な味わいだ。
洗練された味と言っても過言ではない。

「乙で粋な味」とはどんなものか、甘さのほどがいいということだ。
甘み控えめで醤油辛くて、バカガイの味が生きている。
これなら純米吟醸でも飲みながら、「ばか乃佃煮」を食いたくなろうというものだ。
ボクもバカ、バカと愛情を込めて呟きながら、これでコップ酒3杯目なのだ。

五大力船
http://godairikisen.konjiki.jp/
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宇宙に4ヶ月半にわたりいた若田光一さんが無事に帰還。
久々にいいニュースだ。
ただし宇宙での生活は過酷で、深刻な骨粗鬆症などを、元の状態に戻すためには宇宙での滞在の何倍もかかるのだという。
このニュースを見ていて、若田さんに今必要なのは「じゃこ天」ではないかな、なんて思った。
カルシウムはサプリメントや薬で補うのではなく、食べ物で補った方がいい。
それなら「じゃこ天」ではないか!

「じゃこ天」を食いながら、合間に酒をクイクイとやりながらこんなことを思うのだ。
そういえば、ボクの場合、骨粗鬆症の恐れは全くない。
それは食べ物で十二分にカルシウムやカリウムなどを補っているからだ。
バランスだっていい。

人間がどんなにがんばって補助食品や薬品を開発しても、日々の食い物にはかなうまい。
基本的に無機質な食べ物は塩のみ、その他は総て生き物からできている。
有機質なんだなーー。
薬品やサプリメントは、人間では到底できない作れない複雑怪奇な複合体である食べ物にはかなうわけがない。

ちなみに「じゃこ天」の「じゃこ」はたぶん「雑魚」だろう。
小魚と言いかえてもいい。
宇和島周辺であがるホタルジャコ、ネンブツダイ、ヒイラギ、ヒメジなどのおいしい小魚類だ。
小骨ごとすり身にするのだから、「じゃこ天」はカルシウムの塊。
そしてなによりもうまいんだ、これが。

さて、ボクが愛媛県の水産行政に携わっていたなら、できるだけ早く、アメリカに「じゃこ天」を送るな。
そして若田さんの元に届くとする。
たぶん若田さんの骨の密度はみるみる高くなるに決まっているのだ。

薬師神かまぼこ店
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