水産会社、加工品図鑑: 2009年4月アーカイブ

SASUYO02.jpg
●クリックすると拡大

 島根県浜田市のブランドアジ、「どんちっち」は旬の時期に、脂質を計測して出荷しているというもの。
 古くから春から夏にかけて島根西部で揚がるマアジの知名度は高く、加工業界(干物)などで最高のランクを得ていた。
 ここに価格的な根拠、また証明を与えたのが、「どんちっちあじ」なのだ。

 ちなみにボクはマアジのよしあしを判断するとき、もっとも信頼が置けるのが干物業界の基準だと思っている。
 ついでに言っておくと、雑誌・テレビ・グルメ旅ライターの書いていること、言っていることになんの価値もない。
 干物のプロは、本当にいいマアジしか買わない。
 千トン、二千トンと買いつけるとき、宣伝文句や見た目のよさだけで仕入れていたのでは大損しかねない。
 その干物業界が最高のランクをつけるのが浜田のマアジなのだ。
 「どんちっち」はここから、なお脂質を計測することでマアジを厳選する。

 さて、沼津市千本にあるサスヨ水産の工場は、外見からは干物工場であるとは思えない。
 レンガ造りの瀟洒なもので、なかに入っても、近代的な衛生管理がなされている。
 沼津っ子の言葉に「干物は小さい店の方がうまい」というのがある、一瞬、これはダメなんじゃないか、と思う。

 今回のサスヨ水産の工場見学は浜田産「どんちっちあじ」が「アジ開き生産で日本一」を誇る静岡県沼津市に嫁いできた、その結婚後の状況を見に来たのだ。
 ただ干物を探してきたなら、こんな大きな新しい工場は避ける。
 仕事だからと入ったら、中は昔ながらの職人の世界だった。
 職人さんも地元の方達で、その開くのを見て、あまりの手練に感激する。

 うまそうだったので、案内の渡辺さん(専務)に「ちょっとわけてくださいな」とお願いする。
 「どんちっち」はそんなに大きなマアジではない。
 大西洋産のニシマアジと比べると重さで半分くらいだろう。
 干物好きなら、マアジの開きでは、もっとも味のいいサイズなのがわかるだろう。

SASUYO01.jpg
●クリックすると拡大

 そして実際食べてみたら期待以上にうまかった。
 たっぷり頂いた干物が焼いても焼いても、あっというまになくなる。
 脂がのって表面が唐揚げ状となっている。
 でも国産マアジなので脂がさっぱりと上品。
 だから箸がとまらないのだ。
 サスヨ水産おそるべし。
 こんなうまい干物屋(干物工場)だとは思わなかった。
 「どんちっちあじ」も沼津に嫁いできてよかった、よかった。

 サスヨ水産さん、もっと食べたいな!
 なんておねだりしたい気分なんですな。

サスヨ水産 静岡県沼津市千本21
どんちっち
http://www.city.hamada.shimane.jp/kurashi/nousui/suisan_don/suisan_don01.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑・マアジへ
http://www.zukan-bouz.com/aji/aji/maaji.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

iwanaga0903.jpg
●クリックすると拡大

 島根に行って、出雲人と「野焼き」の話をする、その鬱陶しいことったらない。
 いちばん煩わしいのが、ある1店舗の蒲鉾屋を「うまいね」なんてことを、つい漏らしてしまったときの彼らの反論である。
 必ずや否定する。
「あのですね。●●屋はそんなにええと思われんですね。他県の方は野焼きの本当の旨さがわかっちょらんのですわ。●●町の●●屋のを食べたら、他は食べれんと思います」
 そう言えばそんなことを言う出雲人に限って、うまい野焼きを送ってくれた試しがない。
 さて、野焼きの歴史とかを詳しく語っても、これもまた煩わしいので、簡単に。
 夏になると、日本海を西南から東北に回遊してくるのが、「アゴ」、すなわちホソトビウオだ。
 それこそ大量にくるのを、煮干しに、また干物にと加工するのだが、とにかくたくさんとれるので、すり身にしてしまう。
 これを棒状の物に、くるくる竹輪状にして、焼いたものが「あご野焼き」なのだ。
 「野焼き」とつくのだから、その昔は露店で焼いたものなのだろう。
 この野焼き製造過程を我ながら見てみたいものだと思う、そして焼き上がったばかりの野焼きにかぶりついたら、どんな味なんだろうね。
 想像するだけで腹が立つほど、唾が沸き上がってくる。
「こら出雲人、責任とれ!」

agoago0903.jpg
●クリックすると拡大

 当然、これほど出雲人が愛して止まない野焼きだから、出雲地方には膨大な数の野焼き製造メーカー(店)が群雄割拠する。
 ボクなど他県人は、とにかくうまそうな野焼きを食うしかないのだけど、今回の『岩永邦商店』あご野焼には感動した。
 裏面を見ると「とび魚(あご)を70パーセント以上使用している」と書かれているけど、そのせいだろうか?
 それ以上に味わい深く、またその旨さが殷々と続く。
 加うるに適度な歯切れ感、弾力。
 文字で書く以上にうまい「あご野焼」なのですよ、と断りをいれたいくらいだ。

 これで270グラム一本600円ほど。
 使っているトビウオ類(主にホソトビウオ、ツクシトビウオも混ざる)の数からして「安いな」と思わざる得ない。
 
2009年2月16日
岩永邦商店 島根県出雲市大社町杵築南1382-13
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マルトビウオへ
http://www.zukan-bouz.com/fish/tobiuo/hosotobiuo.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

ajikama093.jpg
●クリックすると拡大

 食卓に寂しさを感じるとき、練り製品はとても便利なのだ。
 特に朝ご飯のとき。
 一分一秒を稼ぐために、あらゆる手段を使って手抜きする。
 そのもっとも効果的なのが練り製品となる。

 さて、ここで小田原風の洗練された蒲鉾もいいのだけど、ちょっと味が単調だ。
 そこに今回の「あじ蒲」が登場する。
 “あじ”は「鰺(マアジ)」のことで、国内屈指のマアジの水揚げ港浜田ならではの、ご当地蒲鉾といえそうだ。
 これがなんとも味わい深い。
 また味つけが少々キッチュな感じなのもいい。

 蒲鉾評論家を自認する我が家の姫がまずは太鼓判。
「この蒲鉾はうまいね、父ちゃん」
 喜んだ喜んだ。
 大きさが、一食に使い切るのにちょうどいい150グラム。
 これもまことに便利である。

 このような小振りの練り製品があるだけで、食卓が豊かに見えるんだな、なんて感心する。
 東京の朝食には納豆に小松菜のお浸しあたりが定番だろうか?
 ここに玉子焼きと、蒲鉾を足し算すると、かけ算したほどに賑やかな朝食となる。
 しかも魚梅蒲鉾の練り製品の味は抜群にいい。
 赤てんに、天ぷら(薩摩揚げ)、そして蒲鉾。
 ここから一品ずつ毎朝食べたいものだ。
 
2009年2月16日
魚梅蒲鉾 島根県浜田市京町88
http://www.tokusen.info/suisan/0026/index.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

月別 アーカイブ

このアーカイブについて

このページには、2009年4月以降に書かれたブログ記事のうち水産会社、加工品図鑑カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブは水産会社、加工品図鑑: 2009年3月です。

次のアーカイブは水産会社、加工品図鑑: 2009年5月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。