年末年始は体調を崩してしまって、つくづく年齢というものの恐さを感じた。この風邪でもなく、胃が痛いでもなく、なんだか気だるいというときに、体が欲している食い物があることに気がついた。それがヨーグルトであったり、納豆だったり、野菜や果物であったり。
そこにこのじゃこ天も入っていたには意外であった。ボクにとって、じゃこ天というのは酒の肴であって、食事とはやや隔たりのあるもの。ついつい焼いて、適当に切り、ネギ味噌を乗せて食うとか、しょうが醤油でとか、とにかく酒とともにあったものなのだ。
これは偶然なのだけど、年末に煮染めをつくった。鰹節・昆布で一番だし、二番だしをとって少しあまったのだ。この二番だしで夕方にみそ汁にしたとき、どうにもひと味足りない。それで、じゃこ天を薄く切り、ネギとともに具にしてみたのだ。
じゃこ天入りのみそ汁は明らかに鰹昆布だしに、まったりして優しい旨味を加えてくれている。我が家では春夏秋冬、朝はみそ汁ご飯が基本なので年明けてのみそ汁には毎日じゃこ天となった。
関東で暮らしていると、練り物から濃厚な旨味が出るなんて想像も出来ない。この旨味たっぷりの、じゃこ天は宇和島周辺の小魚(ホタルジャコ)などが醸し出すものだ。また地元の小魚にこだわって、じゃこ天を作っている『薬師神かまぼこ』さんの努力の賜でもある。
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家族がこぞって大好きな『薬師神かまぼこ』の揚げ巻き。これは切って出すと瞬時になくなる
毎年のように、じゃこ天などを送っていただき感謝すると同時に、今回は『薬師神かまぼこ』さんに救われた気がした。
さて、カレンダーを見ると1月も半ばになろうとしている。ようやく体長は万全になりつつある。
薬師神かまぼこ
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