どの町に行っても、頼りになる人がいる、これがぼうずコンニャクの強みなのだけど、石巻市の尾形清雄さんもそのひとり。
尾形さんとのつき合いは一方的にボクがお世話になっているだけで、これからもお世話になるだけというもの。
さて「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の規模は大きい。
市販の地図を見て頂ければわかりやすいのだが、市街図のいちばん大きくて目立つ建物のひとつが「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」なのである。
尾形さんとは電話だけのつき合いで、だいたいわからないことがあると、いちいちお聞きしていたのだ。
例えば関東の市場に普通に見られる「ぶわたら(ぶわだら)」というのがある。
これが「なぜ“ぶわたら”なのだろう」。知る手だてが皆目わからない。
この頃、いろんなメーカーの“ぶわたら”を食べてみて、たまたまいちばん美味しかったものに「天佑丸」のパーチがのっていた。
すなわち、そのときいちばんうまい“ぶわたら”を作っていたのが「天佑丸」だということで電話をかけたわけだ。
もちろん“ぶわたら”に関してはいろいろ調べた。宮城県の各地市役所なんかにも問い合わせたのだが一向にわからない。
電話はすんなり通じて、「ぶわたらの事など聞きたいのですけど」と言ったら出てくださったのが尾形清雄さん。
「ぶわたら(ぶわだら)」の由来は尾形さんの詳細な説明ですっきり解決したのだ。
そのときの、あまりに気さくな雰囲気に、てっきり「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の単に社員の方だと思いこんでいた。
そして石巻市内に入り、ケータイを入れる。
市場食堂(石巻魚市場の「斎太郎食堂」)でお昼を食べているというのに押し掛けて、ついでにご馳走にまでなり、名刺を頂いたのに、尾形さんが「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の社長だとは思いも寄らなかった。
水産会社の一社員だと思っていたので「尾形さんにご馳走になって大丈夫なのかな」なんて考えていたら、同行したヘンリーブロスの江嶋社長が肩をなんども叩いてくる。
「ぼうずさん、あのー、あんたわかってまっかー。名刺に社長って書いてありますよ。尾形さん、社長さんなんですよ」
このとき初めて尾形さんが「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の代表であることを知ったのだ。
ここで改めて書いて置くけど、ボクの場合、あんまり肩書きなんて見もしないし、知りたくもない。
結局人付き合いに肩書き、年齢、性別も関係ないじゃないか、というのが「ぼうずコンニャク流」なのだ。
尾形さんの場合、電話で話しただけで強い親近感を感じた。初めて会っても、初めてあったような気がしない。
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「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の工場を見学した。その広さ、清潔さ、また最新の器械類に驚く。
ここで「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の歩みを簡単に書いておく。
創業は昭和34(1959年)年。
尾形さんの出身地は現在では石巻市内になる田代島。牡鹿半島には金華山、網地島、田代島の3島が先端部近くに点在する。
そこで代々、漁業をいとなみ巻き網船を2艘、また北洋漁業にも乗り出していた。
水産業とくくると尾形さん一族の歴史は非常に古いことになる。
ここであがる魚の価格安定のために、市内に冷蔵・冷凍施設を作ったのが会社の始まりとなる。
以後、輸入、輸出業、ぶわたら、漬け魚(これもまたうまい)、干物などの製造販売も手がけている。
さて、昼過ぎに石巻市内に到着。
尾形さんにお昼をご馳走になり、3時過ぎにはホテルにチェックインした。
ここで数時間仮眠をとる。
疲れがとれたとき、尾形さんが奥様運転のクルマで迎えに来てくれて、夕食も尾形さんにご馳走になってしまった。
もっと言えば11日、12日ともどもご迷惑ばかりかけたように思える。
そして「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の製品をいっぱいいただいて帰ってきた。この製品については別項をたてる。
返す返すも、尾形清雄さん、ご家族の方達、「天佑丸冷凍冷蔵株式会社」の皆さんには感謝。ありがとうございました。
天佑丸冷凍冷蔵株式会社
宮城県石巻市魚町(さかなまち)1の10の8 電話0225-22-3847
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑
http://www.zukan-bouz.com/
●本ページは宮城県の漁港巡りの旅の続きです。
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