水産会社、加工品図鑑: 2007年4月アーカイブ

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 さて、市場の惣菜部というのは面白いと書いてきた。そこにはボクのようなオヤジにはロマンがある。未知の何かがある。とまあ、カッコつけても仕方がないな?

 これはある日のこと、八王子魚市場の惣菜部を見て回っていると、うまそうなさつま揚げがある。
 とそんなボクを見ていた職員が、
「今年は玉ねぎが流行ってるんです」
 こんなことを言うのだ。
 そうか? こんな練り物の世界にも「流行すたり」があるんだな、と感心もし、ついつい買ってしまうんだから、ボクも所謂「ミーハー」なのかも知れない。そしてよくよく各惣菜を売る仲卸で「玉ねぎ」を探すと、確かに各店舗1個ずつくらいはある。
 そして、そして、この水野水産の「玉ねぎ揚げ」は絶品でもあったのだ。ボクが個人的に練り物に入れて好きなのはなんといってもゴボウである。すなわち「ごぼう天」だ。おでん屋などに入ると何はともあれ、「玉子にゴボ天」というのはもうかれこれ30年間は変わらぬ仕儀となっている。
 そこに玉ねぎというのが新鮮な感じがするし、その持ち味である甘味が練り物と組み合わさっていいのである。

 でも本当に玉ねぎはトレンド(この言葉嫌いである)なんだろうか?

http://www.mizunosuisan.com/
●上のページは、今回の水野水産に該当すると思うのだがはっきりわからない。ホームページを作った人物があまりにも世間を知らないバカ野郎であるために最新のフラッシュなどを取り入れて、我が家の古いPC(マック)では見ることが出来ないのだ。このような愚かなヤカラは困るのだ。たしかに最新のソフトは面白いだろうが、ホームページの使命というものがあるだろう。例えば最低限必要な情報(住所や会社紹介)の部分では「遊ばない」、どのようなPCでも見られるようにすべきだし、だいたい新しいソフトにこだわったり、ホームページで「見た目」ばかり気にして「最低限の情報を見やすく」という配慮がない。ボクのようなオヤジは最近のこのような低年齢的アホさ加減に怒りを感じるぞ。またこの水野水産のページを作ったヤツは反省しろ


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

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 市場にある惣菜塩干の仲卸は毎日見ても「あきまへんな」というくらいに面白い。そこにはまだまだ深い深い底が見えない謎があり、それがいとつひとつ解けていくのが面白いのだ。
 その奥深い惣菜の中でも「若い可愛らしい???ユミちゃん」に教えてもらったのがこれである。名の「中華いか山菜」とはなんぞや。その答えは簡単至極、いかと山菜を中華風の甘酸っぱく味付けしたもの。じゃあ、なぜに「若い可愛らしい???ユミちゃん」の心を捉えるのだろう。その上「もう若くない、ややくたびれた肉屋のオバハン」までが、これにはまっているらしい。
 このパッケージングが凄い。どどーんと300グラム入りとはなんと強気なことだろう。ひょっとしたら業務用にも、そして大家族にも向いているということか? 分厚いビニールを破くともの凄い量の「中華いか山菜」が出てくる。
 これにまずはまってしまったのが我が妻である。「お父さん、“カロリ”に合う」なんて言っている。“カロリ”とは最近よく買う甘ったるい酒のことである。でも驚いたことに、これが開運祝酒にも合う。どうしてだろう甘くぴりっとして、すっぱく、そこにあまり旨いとも言えない食感のなくなったイカ、メンマや山菜(?)がくる。どちらかというと甘ったるいのだけれど、ついつい箸が延びる。
 でも残念なことにご飯には合わない。合わないけど、主菜のとなりに、ちょっとあるとうれしい。これでは我が家全部が『あ印水産』の罠に落ちたようである。

あ印水産
http://www.ajirushi.com/


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 沼津に行くたびに必ず買って帰るのが『やいづ屋』の「あじちくわ」である。そして今回は「あじかまぼこ」にも挑戦。どちらもアジの開きでも、またアジの水揚げでも有名な沼津ならではのもの。
 蒲鉾というとスケトウダラなどの白身魚のすり身で作るもの。まあ嫌みのない味わいではあるが魚を原料としているはずなのに、その旨味が感じられずもの足りない。そこに背の青い旨味のあるマアジが混ざると途端に味に深みが増す。
 今回買ったのは「あじかまぼこ」だが、やはり「あじちくわ」の方がマアジの旨味が生きているように思われる。でも、これは好みの問題だろう。

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 他にもうまいさつま揚げや静岡ならではの黒はんぺんも人気である。面白いのは沼津魚市場冷凍部の山田さんなど「朝ご飯の前のおやつ」として「カレーボール」という、さつま揚げを毎日食べるのだという。それにつられて魚市場でもさつま揚げをつまんでみると、これも絶品である。

やいづ屋商会 静岡県沼津市下河原町63-1


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 最近、「つぼだい」すなわちクサカリツボダイの半身干物をよく見かけるのだ。どうして半身なのだろう。しかも中骨ありだらけ、と不思議でならなかった。それで買い求めてビックリ。なんと中骨も背の方に伸びる神経棘も真半分に割れている。だからこんがり焼くと骨が香ばしいのだ。当然肋骨はそのままだし、たぶんニシン目のように小骨があるものは意味をなさないと思うが、スズキ目に関する限り画期的な発明?である。これはいかなる機械を使いしものか? 奇妙きてれつ、まか不思議だ。

 これなら肋骨、背ビレ棘などを除きバリバリ香ばしく食べることが出来る。しかもクサカリツボダイの濃厚な脂の甘味が感じらるのは干物としても優秀なんだろう。

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 さて、干物というのは、もっともっと米食とともに現代人に食べて欲しいものだ。でも所謂「骨なし魚」というのは東南アジアの低賃金をもってはじめて出来るものなのだ。これなど無駄な労力エネルギーを使い、また同じアジア人に骨とりまでして頂く、まことに恥ずべきことかも知れない。我々この国の人間ももっと小骨だろうが、大骨だろうがバリバリ食べる。もしくはこのように技術革新を進めていくことが大切なんだ、と思う今日この頃である。

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ショウマル下谷 千葉県銚子市明神町の204の1
市場魚貝類図鑑のクサカリツボダイへ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki3/kawabisha/kusakaritubodai.html


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