お魚三昧日記: 2008年12月アーカイブ

 本日日曜日が開市、明日29日、30日、31日で、今年の市場もお仕舞いのお仕舞いなのだ。
 さて、暮れの市場、「どんなんかんなー」ということで画像をアップします。

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十一屋ジャパンに来ていたテレビ局のお姉さん。隠岐知夫村の「神葉漬」のことを放送してくれただろうか? 「神葉漬」は隠岐知夫里島ならではのホンダワラの漬物。海藻を使った漬物は珍しいし、関東では十一屋ジャパンでしか手に入らない。

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総市から高野水産。この通り最近ではもっとも混雑の激しい場所となった。

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総市でマグロを売る元気すぎる、さぶちゃん。「たまにはオレのこと撮ってくれよー。なあああー」

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ジャックス冷凍部。ここにお宝を多々発見。向かいはカワベでコマちゃん大忙し。「今日は三角バラの筋があるからな」。

八王子の市場に関しては
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
http://www.zukan-bouz.com/


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やっと仕事納め

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 帰宅して一風呂あびてほっとしてコップ酒をいっぱい。
 多摩自慢の「無加唐」で、これは我が家の家計が緊急事態に陥っているためだ。
 今年はいろいろやりすぎた。
 その分、お金が貯まるかというと、この暮れになって財布はすっからかんとなる。
 へそくりがないでもないので、なんとかなりそうだけど、世間以上に我が家の方が危険だな。
      ●
 今日は朝から寒かった。
 駐車場に下りるとき頭がクラクラする、やたらに手が冷たい。
 睡眠時間は4時間。
 それほど深刻な状態でもないのに年のせいだろうか?
 午前8時過ぎ、感じる気温の割りにクルマのドアは凍りついていなかった。
 湿度が低いためらしい。
 市場で冷凍食品や肉などをまとめ買い、しょうゆを買う。
 暮れ押し迫っての買い物を減らすためだ。
 帰宅は9時半、正午にはまた都心に出た。
 用事は午後10時ちょうどに終わる。
 早く終わるはずで、古書店街で憂さ晴らししようと思って、へそくりをたっぷりポケットに用意してあったのに残念。
 古本屋のあの棚、この棚の買いたい本を思い出して臍をかむ。
 帰路、東西線がやたらに混む、武道館で大きなコンサートがあったようだ。
 そして中央線も。
     ●
 現在27日の0時半となっている。
 もういっぱい酒を飲むか、どうか悩み結局諦める。
 ここ数日撮影した画像180枚を整理保存する。

 今年は忙しすぎた。
 『市場魚貝類図鑑』を最終形に近づけようとしている。
 その改訂がぜんぜん進んでいない。
 新たなページ作成も出来なかった。
 撮影した画像は間違いなく一年で4万枚を超えているだろう。
 貴重なショットが多かったのでブラッケットで撮ったせいもあるけど、撮影するよりも整理(捨てる・保存)に数倍の時間を要した。
 全国(この国以外からも)から膨大な情報が洪水のように頭脳に注ぎ込まれた。
 これを残すだけでヘトヘトになる。
 魚貝類の呼び名・方言が整理できていない。
 旅も多く、しかも本来の『魚貝類を探す旅』はほとんど出来なかった。
 課題である利根川、霞ヶ浦が遠く遠く思える。
 利根川、霞ヶ浦の漁師さん達の年齢は高く、一年が重い。
 沼津に行く回数も極端に減っている。
 得るものも多く、失うものも多かったように思える。
 生活人(暮らしを営む)でもあるので料理も洗濯も仕事ととして考えている。
 だからボクの毎日は市場でいるとき以外は分刻みとなる。
 これがボクの疲労の最大の原因である。
     ●
 この項を起き抜けの午前10時から書き次ぐ。
 八王子にきんのり丸さんとjasminさんが来ていたけど、とても行けるような状態ではない。
 失礼しました、としかいいようがない。
 本日は一年分の疲れがどっと押し寄せている。
 抵抗しないで、朝酒を飲み、もう一眠りしようと思っている。
 ラジオからは永六輔の声が聞こえてくる。
 現在のところ生きている人類でもっとも尊敬している方なので、この声を聞いていると安心して眠れるのだ。
 目標、午後3時まで居眠り。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑(いちばぎょかいるいずかん)へ
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 日々朝の冷え込みが厳しくなってきている。
 駐車場まで下りていく階段は落ち葉に埋まっているようだ。
 カサッ、カサと降りていくとパートに向かうオバチャンが、階段を半分登ってきて、「ここからが辛いのよ」と、これが朝のご挨拶のようなもの。
「まあ、あと一息ですから」なんて手を振って、また階段を下りて、クルマにたどり着くと、ドアが完全に凍り付いている。
 一二の三で無理矢理にドアを開けると、バリっとイヤな音がする。
 車内は全面ガラスが凍り付いて、薄ら明るく、まったくのサイレント。
 エンジンをかけて、氷が溶けるのに5分以上かかる。
 この何も考えない時間が最近とても好きになっている。
 悪くないのだ。
 食べ物を買いに行くのだから、人によっては作る料理のことを考える、のだろうか?
 残念ながら市場に行くときに、絶対にやってはいけないのが「予め作る料理を考えておくこと」なのだ。
 その日、作りますものは「市場が決めてくれるの」であって、ただただいいものを見つけて買い物をするに限る。
 クルマで行くこと10分足らずで八王子魚市場、ここを簡単に見て回り、八王子総合卸売センターに。
 このとき8時半を回っている。
 大急ぎで高野水産に走る。
 
 トラックから降ろしたばかりの荷が店の台に運ばれてくる。
「小振りのヤリイカがあって、(キロ600円で)安いな」なんて、思っていたら、そのヤリイカ目がけてあっちからもこっちからも買い手が伸びてくる。
 やっと十本ほども確保して、仲卸でワタと墨袋を取り除く。
 胴に縦に走る貝殻(透明な板)も取り除いて、そこにゲソを詰め込む。
 午前8時、吹きさらしの市場での水仕事の冷たいこと。
「冷たいな、冷たいよ」
 ついついこんなグチをこぼしてしまう。
「バカ野郎、今日なんかあったけーほうだぞ。文句言うんじゃねー」
 なんて近所の居酒屋のオヤジから、厳重注意の罵声が飛んでくる。
「わけーのに泣き言いうな、オレなんか50年もそんなことやってるんだからな」
 こちらは相模原のレストランのオヤジである。

 朝、仲卸のまな板は、いうなれば戦場である。
 たかだか小ヤリの下ごしらえに5分もかかっていると、すぐに「おらおら、どけよ」なんて文句が出る。

 この日は自宅で仕事。
 これがボクの理想なのだけど、こんな日は月に一日か二日しかありはしない。

 このところやたらに日が暮れるのが早い。
 あたりが真っ暗になったとき、鍋にニンニクとたっぷりのオリーブオイルを放り込んでとろ火をつける。
 オイルにニンニクの香りがついたら、玉ねぎと近所から頂いたセロリのコンカッセを投入。
 ここにホールトマトを握りつぶしながら入れる。
 できるだけ弱火で、鍋のなかがぷつぷつわいてきたらヤリイカを鍋に並べるようにする。
 後はじっくり待つのみ。

 この料理のコツは出来る限り弱火で、トマトの甘味を逃さないこと。
 もうひと味ほしければ、コンソメキューブを加えてもいい。

 仕事は後、もう一息。
 小一時間で終えたら、夕食の支度にかかる。
 アジ煮干しで出しをとり、千葉の海人つづきさんに頂いた里芋をたき、海老名のエビさんにこれまた頂いた柚をおろしてまぶしつける。
 水菜のごまみそマヨネーズ和え、アカササノハベラの韓国酢みそ和え。
 脇役の小ヤリのトマト煮込みはココットに入れてオーブンで熱している。
 粗挽き黒コショウと塩だけで厚切りロース肉を焼き。
 ブロッコリーの脇芽をゆでる。
 これが今夜の夕食である。

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 小ヤリのトマト煮込みはまことに簡単至極、手間いらずな料理だ。
 でも魚貝類の料理はおしなべて単純で、簡単な料理法が向いている。
 軟らかな小ヤリが甘い。
 これはヤリイカの持つ甘味を感じさせるアミノ酸とトマトのグルタミン酸から生まれたもの。
 面白いのは煮詰まったトマトの方にもヤリイカの旨味が感じられること。

 さて、我が家は朝と夕、必ずご飯をたくのだけど、今日はバゲットとクルミ入りのパンがカゴに乗っている。
 当然子供達は大喜び。
 お父さんは最近益々貧乏なので多摩自慢無加糖をやる。

2008年12月15日
ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ヤリイカへ
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