お魚三昧日記: 2009年9月アーカイブ

土曜のこと

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帰宅すると、すでに土曜日だった。
なかなか寝つかれずに、やっと2時半過ぎにダウン。
なんとなく目覚めると6時であった。
慌ただしく、1時間ほどが過ぎて、市場に向かう。

sakura0920.jpg

お腹がすいていたために、とにかく中華『さくら』で餃子、つけそば、白いご飯、漬け物たっぷり。
食い過ぎだ。

ここに海老さん登場。
たっぷり柚をもらう。
何気なく話し込んでいて、海老さんが長いことイギリスで暮らしていたことを知る。
だから午後の紅茶なのだ。
カッコいい!

『マルコウ』に淡路のマアジ。
とてもきれいだ。
ついつい撮影。
三重県からキチヌが入荷してきて、これは美品だと思って買う。
かすべもある。
真かすべだろうか? 水かすべだろうか?
函館産だろうけど見てもわからない。

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土屋食品ではちくわ麩作りで大忙し。
「ちくわぶってのは小麦粉こねるだけじゃ作れねーんだよ」

『高野水産』の店頭は人だかりがしている。
社長が走りよってきて、「今日のはつけなくていいから」といってまな板の前に消える。
また走りよってきて、「ヤリイカ持って行ってよ」。
どうしたの? なんかいいことあったのかな?
ヤリイカ、ムール貝(ムラサキイガイ)、サザエをいただき、市場を後にする。

帰宅して奥播磨の冷や酒を一杯飲んでダウン。
1時間ほど眠る。

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午後からキチヌなどの撮影。
画像の整理、チュウゴクモクズガニの資料を読む。

夕食は新ヤリイカとキチヌ、サザエの刺身。
キチヌで湯豆腐。
カワベのコマちゃんおすすめのトントロ。
むかご酢みそ和え、ポテトフライ。

食後、だらだら時間を過ごしてしまう。
チュウゴクモクズガニのページ改訂、画像整理。
なんと10時にダウン。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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今週は休み明け2日で大変だった。
休み中もほとんどの時間をパソコンと向かっていて、外出らしい外出は一日だけだった。
市場も連休中なのでなにもなかったなー。

その唯一の外出が太郎を連れてのお茶の水。
学校があったこともあり、ボクのお茶の水暦は30年を超える。
黒沢楽器でトロンボーンを見て、下倉楽器でマーチンD-45を見て、ため息が出て、太郎の楽譜を買って、小川町に下る。
カワセ楽器で、ボクから太郎に譲り渡したヤマハFG700のリペアの予算を尋ねた。
思ったよりも安くて一安心。

お昼ご飯はキッチン南海でカツカレーにしよう!
たどり着いたら休みだった。
カレーにこだわってボンディに行ったら、行列ができている。
ランチョンもダメで、共栄堂で久しぶりにポークカレー、太郎はチキンカレー。

そのまま青山一丁目に出て『べにや』さんで太郎の茶碗を買う。
良太さんが小鹿田焼の説明をていねいにしてくれる。
民芸の意味、柳宗悦のことなど、いろいろ聞いたけど、太郎わかったかな?
君もそろそろ白樺派の小説でも読んでみたらいいのにな。

そして本日は農文協と朝から打ち合わせ。
5時前に起きて、ページ改訂。
画像の整理をしていて、待ち合わせ場所には遅れてしまった。
Mさん、申し訳ない。
帰宅が0時過ぎ。
思ったよりも早い帰宅だけど、疲れたな。

明日は八王子綜合卸売センター『さくら』で餃子を食べよう。
いつものことだけど深夜まで起きていると腹が減るのだ。
明日の朝はぜひとも、うまいものを食いたいなんて思う。
海老さんのように、朝は午後の紅茶だけしか飲まない、なんてことになると、寂しすぎるよな。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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土曜日は普段通りに市場へ。
姫路で遊びすぎたせいで身体がだるい。
これが疲れているためか、風邪のせいかはわからない。
島根の「酢いか」などをいつもの仲間に配る。
こんなときモニターになってくれる、それがありがたい。

八王子農協で野菜、スーパーで飲み物を買って、帰宅。
そのままダウン。
ものすごく眠い。
眠いのに咳が出る。

午後、姫路から荷物が届き、撮影。
キジハタ、メイタガレイ、スズメダイ。
スズメダイに苦戦する。

夕食はスズメダイの背ごし韓国酢みそ、島根から着いたアイゴの卵巣の煮つけ、マダイの皮霜造り、湯豆腐、青山蒲鉾店の「地伝酒玉子巻」、島根県高津川漁協の鮎みそ、うどん。
アイゴの卵はうまい。

日曜日は5時半に起きる。
身体がバリバリに硬く、肩がいたい。
咳が出る。
朝ご飯はバナナ一本。
野菜ジュースと緑茶。

島根の旅の画像をすべて整理。
10時過ぎにダウン。
目覚めたら3時。
非常に体調悪し。
夕方コンビニで野菜ジュース、ヨーグルト、ファンタグレープ。
飲み物をグイグイ飲んだら体調が回復してくる。

夕食は焼き穴子、青山蒲鉾店「野焼き」、ネズミフグさんにいただいたスモークサーモン、鶏の唐揚げ、湯豆腐、うどん、野菜多々。
8時前にダウン。
眠くて仕方がない。
これって風邪の症状なのか?

本日はなんと6過ぎに起きる。
起きられない、寝坊してしまう。
朝ご飯は野焼きの残り、豚の生姜焼き、鮎みそ、温かいそーめん。

8時に外出。
10時に東日本橋のアーズへ。
ここで市場魚貝類図鑑の今後のデザインなどを話す。
なんとなく先々が明るくなってきた。

都営浅草線で人形町に出て、昼時なので初めての店でラーメン。
これがうまかったのだ。
『せい家』といったはずだけど忘れた。
風邪気味なのでニンニクをいっぱい入れる。
半蔵門線で三越前。
「しまね館」に立ち寄るがめぼしいものなし。
手前に奈良のアンテナショップができていて、柿の葉ずしと醤油。

日本橋に出て、マルゼンで文庫本数冊。
東京駅始発で帰宅する。
帰宅は3時過ぎ。
そのままダウン。

夕食は青山蒲鉾の天ぷら、コノシロの酢締め、チキン南蛮、あぶってかも。

アーズ
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姫路に来たのは、いわば身体休めのためだ。
このまま帰宅しても、今時のお父さんが自宅でゆっくり休めるものではない。
間違いなくいえることは、我が家は父親にとっていたたまれない空間なのだ。

島根での3日間は大変だった。
県内でいるかぎり仕事が頭から離れない。
例えば、体を使って疲れるのはわかりやすいが、頭が悲鳴を上げているのはだれもわかってもらえないだろう。
島根県の仕事はやりがいがあるが、疲労に疲労を重ねてしまう。
その内、島根の仕事を総括してみるつもりだから、ここでは深く掘り下げない。

ということで、山陽電気鉄道妻鹿の駅からの話に戻る。
私鉄にしては立派な電車が来た。
しかも思ったよりも乗客がいる。
朝はラッシュなのだという。
妻鹿から姫路までは10分ほどだろう。
姫路駅は姫路山陽百貨店の中にあって、これは大阪の阪急に似ている。

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時刻はまだ正午前だ。
姫路中央市場で大食いしたのに、たっぷり歩いたせいか、空腹感を感じる。
駅前商店街にある『あさひや食堂』で、おかずをいろいろとってお昼ご飯。
そういえば姫路に多いものが“大衆食堂”ではないか。
このあたり、遠藤哲夫さんにもお教えしたいものだ。

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その後地下にもぐってお土産(お弁当)を買い込み、12時44分、のぞみに飛び乗る。
さて、のぞみの手洗いに立って、気づいたこと。
顔が赤いのだ。
咳も出ている。
車内で咳をすると、振り向く人がいる。
できるだけ咳をこらえて、品川に着いたときにほっとしたために、大いに咳き込む。
まさかと思うけどインフルエンザじゃないよな?

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ここからはメモで書いているので、リアルタイムではないけど、連続性を維持したいので、このまま。

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入港してきた船にはふたりの漁師さん。
岸壁から青いコンテナーを受け取って、水揚げが始まる。
魚はほとんど総てが生け簀。
ようするに活け魚中心の水揚げだ。
瀬戸内海では普通の光景だが、目の前が漁場ということの素晴らしさを感じざる終えない。
また水揚げされる魚は小振りだが、実にうまいというのも特筆すべきことだろう。

まずはマアジが生きている状態でコンテナーに移される。
やや黄色みがかった体色で、うまそうだ。
クロメバル(メバル3種のいずれか)、アカメバル(カサゴ)、アコウ(キジハタ)、チヌ(クロダイ)、マダイ、バリ(アイゴ)、イボダイ、メダイ、グチ(シログチ)、ハモ、アカベラ(キュウセン雌)、アカシタビラメ。
なんといってもメバル、カサゴが多い。
ワタリガニ(ガザミ)、小太(サルエビ)、シャコ。
ハリイカ(コウイカ)も生きている。
そして圧巻がタコ(マダコ)。
生きているままに、コンテナーに移されるのだけど、あっちに逃げ、こっちに潜り込み、大変だー。

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市場でいろいろ教えていただいた方。お名前を聞き忘れた。ありがとうございました

魚は一度水槽におさめられて、もう一度浅いプラスティックのトレイに移して行く。
このときスズメダイが選別されて、どうするんだろう、と思ったら「こんなもんいらん」というのでいただいてくる。
スズメダイのいい画像がない、ということもあるが、「こんなうまいものを捨てるのもったいない」ということもある。

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水揚げを見ていたら、魚谷商店さんが来て、いろいろ話をする。
姫路の仲卸が素晴らしいのは、陸送もの以上に地物が豊かであるせいだな、なんて思う。
水揚げ場にベルトコンベアーが渡され、手前に段のある競り場、反対側に事務の女性が座っている。

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魚が生きている状態で、コンベアーを移動して、あっという間に競りが終了する。
流れていく魚がうまそうで、うまそうで。
この光景を見てしまったら、誰だってまた姫路に来たくなる。

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帰りは魚谷さんが妻鹿の駅まで送ってくださる。
魚谷商店の主力がアナゴ(マアナゴ)であること。
今日はアナゴを競りにきたのになかったこと。
日曜日に開かれる「とれとれ昼市」のこと。
いろいろお聞きできてよかった。
魚谷さんには感謝の致しようがない。
ありがとうございました。

妻鹿駅のホームで待つほどもなく姫路行きの普通電車がやってきた。

魚谷商店
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坊勢漁協協同組合
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駅はなんの変哲もない。
南に向かって歩くと松原神社の前に出る。
とてもきれいな社で、掃除をしている人たちが数人。
神社の裏側から入ったようで、門を出ると、右手に野球の観客席のミニ版といったものがある。
通りかかった人に聞くと、「屋台の見物用です」とのこと
ここの秋の大祭が、俗に灘のけんか祭という。
姫路では、この旧松原村以外でも秋祭の期間中に食べるのが「このしろのすし」、よって漢字が「魚へんに祭」となったわけだ。

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駅からとぼとぼと歩くのだが、暑くもなく、寒くもない。
心地よい。
ついつい鼻歌がこぼれてくる。
今回は「さらば涙と言おう」。
歌っていて、考えてみるにあの「おれは男だ!」というのはちっともいいドラマじゃなかった気がしてくる。
なのに人気があったのは、この歌の力もありそうだ。
だいたい主役の彼、今ではいかがわしさや、汚れたイメージがあり、マスコミの怖さを知る。

大きな鎖を作っている工場に行き当たる。
銀色の鎖がたぶんメッキ液からからからっと出てくる。
そして突然林になり、面白そうなので入ってみると行き止まりだった。

ほどなく“妻鹿水産加工場”の大きな建物が見えてきて、その隣が妻鹿漁港だった。
『とれとれ直売所 坊勢漁協』とある。
これは瀬戸内海に浮かぶ、家島、坊勢島(ぼうぜしま)の直売所という意味なのだろう。
直売所は水揚げ前で閑散としている。
ハモ、アイゴ、ヒゲソリダイ、マダイの小さいものなどが泳いでいる水槽。
坊勢島特産イワガキ、アサリ。
イカナゴのくぎ煮などが魅力的だ。
岡山日生とはひと味違った魅力がある。

港の先に、大きな煙突が並び、たぶん石油コンビナートだろう。
この光景は瀬戸内海の典型的なものだ。
港の水面が小さく見える。

水揚げ場には人影まばらだ。
「水揚げはまだなんですか」
「今日は島の船が別の用があって、あまり入りません。すけないんです(少ないんです)」
この用事というのが佐用町を襲った水害で流れ出したゴミを片付けているためとわかる。
奥播磨の町は電車から見ただけでも魅力的だった。
あの町並みは大丈夫なんだろうか?

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沖合から一隻の小さな漁船が近づいてきた。
天気もよく、無風。
その水揚げやいかに。

魚谷商店
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焼き穴子の店で「このへんにご飯食べられるとこありませんか」と聞いて、
「あのな、そこのエレベーター乗って二回に行きなはってな、この建物の真ん中あたりにあります」
二階に上がると、屋上駐車場だった。
その端っこに食堂、ミルクホールなどが並ぶ。
いちばん南側にあった『やまもと食堂』に入る。

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いろいろ皿に盛ったおかずが並んでいる。
「いらっしゃいませ、なんでも言ってくださいね。並んでるおかずはとってくれたらええんです」
ポテトサラダ、メイタの煮つけ、奴にイカゲソの天ぷら卵焼きつきを選ぶ。
これにご飯大盛り、肉吸。
肉吸はやや甘めのうどんつゆに牛肉で「吸い物」にしたものだった。
これを一気食い。

yamamoto0909000.jpg

元気が出てきたぞ。
7時半過ぎにホテルに戻り、熱いシャワーをあびる。
午前9時半、また手柄駅に向かう。
山陽電気鉄道に飛び乗り、白浜の宮駅に。

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朝、5時にケータイの目覚ましで起きる。
いつもはこんなことはない。
やや不調だ。
お茶を飲み、手柄(てがら)にある姫路中央市場に向かう。
気温は20度前後、晴天、快適、気分爽快となってくる。
民家の庭にオリーブの木がある。
水路にはカワニナ。

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市場までは約10分ほど、山陽電鉄の手柄駅に隣接している。
手柄駅構内の時計を見ると5時40分となっている。
思った以上に大きな市場で北側が青果、南側が水産になっている。

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仲卸の店頭にイヌノシタ、アコウ(キジハタ)、クロメバル(メバル)、アカメバル(カサゴ)、メイタガレイ。
明らかにしめたばかりのマダイがトロ箱に並び、シャコが生きている。
小太(サルエビ)、シラサエビ(ヨシエビ)、足赤(クマエビ)、クルマエビ、アカエビとクルマエビ科のエビが豊富だ。
マアジは地物らしいし、タチウオだって、チヌ(クロダイ)もキビレ(キチヌ)も産地は姫路周辺に違いない。
ガザミ、イシガニともに生きている。
きっとこの辺りでは生きているカニしか食べないのではないか。
とにかく見ただけでわくわくしてくる。

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関西の魚市場の特徴がマグロ屋の少ないところだろう。
ざっとみて2、3軒か。

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塩干の店がまたなかなか楽しい。
干しエビを見つけてよく見るとサルエビ。
サンマの開きは明石で加工したもの。
これぞ「明石やさんま」だね。

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店頭でコノシロを三枚に下ろしている店がある。
魚谷商店という。
今回姫路に立ち寄った目的がコノシロ。
秋になると、このあたりでは盛んにコノシロが作られる。
市内松原神社は別名「このしろ祭」というらしい。

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コノシロの話を聞き、開いたもの、活け締めのマダイを買う。
隣の浜野商店で、小太(サルエビ)、アコウ(キジハタ)、メイタガレイ。
撮影したいからというと、浜野商店さん、親切に梱包していただく。
焼き穴子専門店を見つけて、これも買い込む。
姫路中央市場は面白い。

魚谷商店
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正午過ぎ、ヤマトシジミさんと、船津のトンカツ屋さんへ。
ボクはヒレカツ、ヤマトシジミさんはロースカツ。
ヤマトシジミさんはご飯をおかわり。
とんかつ『たていし』という店だが、造りも好ましいし、またとんかつの味がなかなかだ。
みそ汁が、しじみだったらなーと思う。

14時発やくもで岡山へ、伯備線はずーっと山の中。
左右に振り子のように揺れる車両の乗り心地は、何度乗っても嫌なものだ。
非常に疲れているのに眠れない。
新見を過ぎたとき、すばらしい川を見る。
この川で魚を追ってみたいものだ。

岡山で、こだま大阪行きに乗り換える。
ほんの三十分ほどで姫路へ。
姫路は休息用に泊まるもの。
しかも中央市場があり、瀬戸内海には漁港がある。

南口から10分弱歩いてホテルへ。
到着後時間を見ると5時過ぎなのだった。
シャワーを浴びる。
浜田からときおり咳が出るようになっている。
かすかに喉が痛い。
そういえば、浜田でも松江でも咳している人が多かった。

6時過ぎに街へ出る。

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姫路駅を北に抜けて、駅前町の食堂で姫路おでん、カツオのたたき、鶏肝の甘煮で、生ビールと熱燗。
姫路城はライトアップされている。

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駅前スーパーで水などを買い込んで帰ってくる。
姫路は二度目だけど、まだ駅は工事中。
8時台にはホテルへ帰り着く。
ここフローラルインなかなかいい。
熱い湯船につかり、早々とダウン。

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朝方5時過ぎまで寝てしまう。
ホテルの居心地非常に悪い。
最上階で洗濯。
お茶をいっぱい飲んで、7時にチェックアウト。

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まささんが向かえにきて、松江魚市場へ。
魚市場のみなさんに挨拶をして、魚を見て回る。
定置網、磯もの、恵曇などの干物など思ったよりも見るべきもの多し。
魚市場前『つりきち』でラーメン。

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ヒラメ、キダイ、マダイ、アカムツ、ハマチ(ブリ)、カマスサワラ、サワラ、シイラ、ニギス、ガンギエイ2種。

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コシダカガンガラ、オオコシダカガンガラ、クロアワビ、サザエ。
秋を感じさせるコシナガをここでも見た。

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金太郎(ヒメジ)の見事な干物があった。
欲しくなったが売れたばかりだという。

さて、松江と言えば『宍道湖七珍』といわれる。
魚市場を見るたびに、冗談ではないといいたい。
これほどにたくさんの日本海の魚貝類があるのだ。
日本海を味わいたければ松江に来るのだ。

ヤマトシジミさんと8時過ぎに県庁へ。
まささんは当分山陰だという。
県庁水産科で挨拶。
ルーさん、元気そうだ。

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晴天で県庁から見える松江城が美しい。
これがボクにとって唯一の観光的時間。

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会議は11過ぎまで。
これで島根県の仕事は無事に終了する。
考えて見ると、とても3日ではこなしようのない量の会議と、会合であった。
我ながら限界かなと思う?

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夜の松江に。
駅前から松江県庁前に着いたら、夕闇迫る頃。
おでん『有楽』にたどり着くと、闇が沈んでいた。
9月初旬だというのに立ち上る湯気がありがたい。

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やまとしじみさんと、入店。
その湯気のなかから大根を基本にいろいろ。

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生ビールがうまい。
まもなく、マサさんが到着。
おでんいろいろ。
春菊がうまい。

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大きな大根、さといも、天ぷら(薩摩揚げ)。
べら(キュウセンとアカササノハベラ)の煮つけ、シバエビの辛煮、出西しょうが、名物コロッケ。
生ビールから、隠岐の高正宗。

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9時過ぎまで歓談、飲酒、飽食。
ヤマトシジミさんは松江城方面に消える。
ボクとまささんはホテルへ。

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港までは、北さんに送ってもらう。
早朝からもうしわけない。

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ヤマトシジミさん、トーボさん、北さんと魚を見て回る。
浜田港には底曵き2隻。

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マアナゴ、マトウダイ、ヤナギムシガレイ、ムシガレイ、メイタガレイ、アカムツ、ニギス、メダイ、カナガシラ、キアンコウ(アンコウ)、ヨロイイタチウオ(ヒゲダラ)、トラハゼ(クラカケトラギス)、キダイ、チダイ、マダイ、シロサバフグ、ウマヅラハギ。
ブドウイカ、ウスベニコウイカ、ウチワエビ。
沿岸漁ではヒラマサ、ツバス(ブリ)、ウスメバル、カサゴ、アカミズ(キジハタ)、サザエ、クロアワビ。
底曵網でとれる魚貝類は多彩だが、沿岸魚が少なかった。

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午前7時前、MESAMASHIで朝ご飯。
このライトバン食堂はなんど食べてもうまい。
ちなみに今回は肉うどんとおでん。

仲買人市場を見て回る。
やはり魚が少ない。
秋の魚であるコシナガ(マグロ)があって、欲しいなと思うものの、旅は続く。
残念だがあきらめる。
アイゴの白子、真子を買う。

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午前7時半より、水産技術センターで会議の前打ち合わせ。
午前8時半、浜田水産事務所。
9時から会議。
浜田水産事務所、トーボさん、ヒゲナス2さん、島根美人さん、まじまじくん、などいつものメンバーで正午まで会議。

正午、紺屋町の「はなみずき」で1人前520円のお弁当を食べる。
水産加工業者「シーライフ」がやっている店なのだけど、うまい。


午後から出雲地区、岩見地区の加工業者、鮮魚店、漁業者などと会議。
終了は午後2時半。
3時10分特急にて松江に向かう。
非常に疲れる会議。
このような会議は2度目、自分以外にはできないものである。
しかも負担は大きい。

会議が終わって、振り仰げば雲一つない晴天。
特急出雲から見える日本海がきれいだ。
出雲平野では稲の収穫が始まっている。
右手には神西湖。
松江着4時50分。
やはり浜田・松江間は遠い。

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朝4時前に起きて会議の準備。
昨日来の考えをまとめておく。
経済的な効果と、文化的な面を融合させる必要がある。
意外に面倒な会議が朝からある。

しかし久しぶりの浜田市は水産加工品の宝庫といえそうだ。
本日の日程は朝5時からの浜田漁港水揚げの見学。
考えてみると昨日の居酒屋からして議題の話で喧々諤々だったわけで、浜田着以降隙間がない。

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広島駅着は9時50分。
駅中で菱正宗ワンカップ、カキ倶楽部という名のカキの薫製を買う。
広島駅はなんといっても南口が賑やかで、北口は寂しいね。
10時20分に、島根県浜田市浜田駅行のバスに乗り込む。
島根県西武への交通機関は、広島からバスというのがいちばん便利だ。
バスの中でワンカップ。
高速道を走るバスはずーっと山の中。

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島根に近づくにしたがって石州瓦の民家が増える。
道ばたには萩の花、すすきの穂が風に揺れている。
稲は収穫間近であるよう。
田のあたりだけ、黄金色に明るいのだ。

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島根県浜田市には正午、12時半に到着。
ヤマトシジミさんと合流して、浜田水産事務所に。
高津川漁協の田中さんとあって、会議。
ヒゲナス2さん、いっちゃん、ヤマトシジミさんに、浜田美人一人。
田中さんと高津川のアユの加工品を食べてみる。

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しんしび(干物)がうますぎて、うなってしまう。
酢イカの『佐々木商店』、『おまんずし』とまわり、気がついたら6時を回っている。
一日が長いのか、短ないのか、わからない日だった。

ホテルに帰り、シャワーを浴びる。
そしてすぐに町に繰り出す。
島根水産科、水産技術センターなどと焼き鳥の「花みち」。
焼き鳥もうまいが、酒も、魚もうまかった。


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午前4時前、自宅を出る。涼しい。
昨日は2時半にダウン、3時過ぎに起床という、ほとんどゼロ睡眠での旅立ちとなる。
4時前といえば、まだ夜。アオマツムシの声がほとんどしない。
気温が低いせいだろう。
豊田駅始発4時28分各駅停車東京駅行に乗車。東京駅着は5時半。

のぞみ1号博多行にのる。東京駅で買いもともめた幕の内弁当で朝ご飯。
今回はMac持参。品川駅からぼんやりと文字を打つ。
電車に乗っていると事務的なことをできないたちなのだ。
さて、幕の内弁当に一切れのかまぼこが入っていた。
最近、幕の内弁当にかまぼこの関係が気になっている。
だから幕の内弁当を食べているような気がする。

例えば、現在のようなかまぼこが出来上がったのは昭和になってからではないか?
船に動力がつき、底引きなどでシログチやイトヨリなどが大量にとれるようになった。
当然、徐々に陸送することになり、例えば小田原に三重や、関西、遠く長崎などの魚がやってきる。
冷蔵技術はまだ未発達で、しかも運送に時間がかかったわけで、すり身に臭いがあった。
だから水さらしという工程ができたのだろう。
この水で洗うことで水溶性のタンパク質が流れアクトミオシンだけが残る。
ここに小田原かまぼこ独特の「足(弾力)」が生まれた。
すなわち、現在のような足のあるかまぼこは本来の、かまぼこではない。

もっと気になるのは、幕の内弁当は江戸時代、たぶん歌舞伎見物の一様式が確立して出来上がった頃のものだろう。
江戸三座の華やかしき頃、例えば1800年前後とか。
その当時の幕の内弁当は文字の通り、観劇のときに食べる豪華な弁当であって、現在のようなものではなかった。
かまぼこの存在から勝手に、現在の形押ししたご飯、たくさんのおかず、そのなかに必ず練り物一種というのは昭和になってから作られたものだと考えるのだ。

くだらないことを考えているうちに、のぞみは長いトンネルに入る。
東京駅を出るときには薄雲あれど快晴に近い空模様が、静岡を過ぎると、どんよりと曇ってきた。
そろそろ眠らなければ。


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日記を付けるのは嫌いじゃない。
簡潔に文章を書くのがへたくそなので、勉強にもなる。
その日記が書けない今日この頃だ。
虫の集く(この新たらしいマックだと、すだくが出てこないどうしてだ?)季節で、コオロギ、カネタタキ、頭上ではアオマツムシがやかましい。
どん底に近い金欠状態なので、一週間ひっそりと暮らす。
画像の撮影も一日2種類ほど。
とにかく自宅にある資料類を読み直すのに集中する。

aokmasu09.jpg

今週、ヤマトカマス、汐っ子(カンパチ)の入荷が増えてきた。
八百屋にあるスイカがなぜか悲し、その先にナシ、早稲みかん、里芋(土垂)と中国産マツタケ。
こんなところに秋を感じる。

nasinasi09.jpg

そして土曜日。
7時半に市場に着くなり、中華『さくら』でレバニラ炒め。
ニラ多め、お茶は濃くね、と謹んでお願いする。
「今日は海老さん来ないよ」というと、
「あれ、海老さん。ご病気なの?」
心配そうに聞くので、「かなり重症らしいよ」と言っておく。

aarenabani09.jpg

8時半くらいに、『高野水産』が到着。
この時期うまいものがてんこもりだ。
ただしマサバが人気あり過ぎなのか見当たらない。
ほんまにマサバがうますぎる秋なのだ。
マイワシ、ヤマトカマス、マガレイ、アカシタビラメにアオダイ。
アカヤガラはトラックから下ろされる前にだれかが持って行った。

さてボクの隣にはムスシャモさん、舞茸取りに行けなかったイチロウさん。
目移りし過ぎで、右往左往。
とりあえずはサンマだけははずせない。
太鼓のオヤジが、サンマを探している。
元本郷『鮨忠』さん、横山町『鮨忠』さん、スーパーイシカワさんといつものメンバーの動向を見ながら、魚を探す。

aayaguti.jpg
矢口商店のジャングルは楽し

買ったのは汐っ子(カンパチの若魚)、サンマ、フクトコブシ、オニカサゴ、サケ白子、新ヤリイカ。
イチロウさんが毛抜きを買いたいというので矢口商店に案内する。
コマちゃんところで焼豚、カルビ。
帰途、大和田農協で野菜。

帰宅後、部屋にこもる。
途中カンパチとオニカサゴを撮影。
夕食は新ヤリイカの煮もの、ゲソとワカメミョウガの酢の物、カンパチとサンマの刺身、茶豆。
子供たちにはカルビ。
酒は一ノ蔵無鑑査辛口。
このような安くてうまい酒の存在がありがたい。

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