お魚三昧日記: 2010年11月アーカイブ

毎日毎日パソコンとにらめっこしている。
たぶん1日あたり8時間。
それに加えて、毎日の撮影枚数が8ギガ近くなっている。
枚数にしてどれくらいだろうか1400枚前後だろう。
画像の整理が3〜4時間。
月曜日にはあまりに切羽詰まった状況だったので、市場にも足を向けなかった。
それに加えて、ミヤギタニである。
どうしてこんな時期に限って新しい文庫本が出るんじゃいな。

さて、ついでに魚のこと。
先週のなかばに小笠原から入荷してきたのがシロダイにホオアカクチビ。
オマケに着いてきたのがオジサンに、そして???
???を鹿児島の若潮さんと、うんうんうなりながら検索して、それでもわからず、神奈川県の長すぎる名前の博物館、セノウさんに見てもらう。
(若潮さんはなんとなく目星をつけていたようだ)
リュウキュウヒメジだった。
リュウキュウヒメジはそのうち2種に分かれて、ボクの持っている固体は、sp.ではなくリュウキュウヒメジだとのこと。
そして固体は神奈川県博行きとなる。

そして週末から海藻海藻。
千葉県銚子市の名物海草も買い。
スーパーにある海藻類は総て買い、とにかく撮影につぐ撮影だ。

hakusai111.jpg

勤労感謝あけの本日の市場。
まったくめぼしい魚がなかったのだ。
それで冬到来を感じる、白菜を漬けるお母さんの図というものを一枚。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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アンテナショップは東京ではない異空間である必要がある。
島根県のアンテナショップだったら、レジが終了したら「だんだん」と言おう。
千葉県だったら、千葉県らしく、鹿児島県だったら「ありがとごわす」。
わざとらしくても、なんでもよいのだ。
こんなことをマニュアル化するべきだ。
これこそファーストフード、コンビニに習えなのである。
今、必要なのは、だささ、つたなさ、かっこ悪さ、バカらしさ、そこから生まれてくるわかりやすさ、なのだ。
既成概念を捨てよ!
みっともないくらいに、県、市町村の色を押しだそう。

異空間を作るにはそこに核となる人物が必要になる。
すなわち店長である。
アンテナショップ巡りを趣味としていても、ユニークな店長というか、目立つ存在に会ったことがない。
店内に入ったら、一目で店長とわかる存在。
それが大切なのだ。
鹿児島県なら桜島の帽子をかぶろう。
大分ならカボスの帽子、半纏。
アンテナショップの店員などみな大人しすぎる。

店長というものに必要不可欠なのは、県とか、市とか、町、村への愛情だろうし、オタク的能力だろう。
今時もっとも必要とされているのは常識人ではない。
常識人は「組織の維持はやってもいいが、組織のあり方を決めてはいけない」。
オタクと常識人がタッグを組むのだ。
そして人選だが、公募してもいいし、組織内(県とか市町村)の内部から地位や課部などに関係なく発掘してもいい。
どちらがいいか、これは難しいな。

03に続く。


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たまにはまじめな話を書いてみたい。
アンテナショップブームだという。
都内には44店舗のアンテナショップがある。
ただし、これは純粋に県単位のものではなく、深大寺の鬼太郎ショップまで入れての数字だ。
ボクは思ったよりも少ないので驚いた。
たぶん20店舗くらいだろう。
ようするに全都道府県の半分くらいになるということ。
さて、アンテナショップには立地条件のいい店、悪い店がある。
積極的な売りをしている店、売りをしていない店など様々である。

面白かったのは県の認知度が最下位という茨城県が、都内にショップを開いていないということ。
茨城県は実に県名が悪い。
県の方に申し訳ないが、他県人だと、「いばらきけん」では、どこなんだかわからない人も多いだろうな。
ボクは茨城県を説明するときに、「あの水戸黄門のいたところだ」と説明している。
注/茨城県という土地にとってもっとも害をなしたのが、水戸光圀だけどね。
まったく明治維新を断行した薩長土肥は意地悪である。
「意地悪はいけんぞな!」
茨城県も是非とも、早くアンテナショップを作られてはいかがだろう?
茨城県の産品には魅力的なものがたっぷりある。
県内産の納豆を総て並べたら、毎日通ってもいいくらいだ。
でも全部でなければいけないの、ですよ。
わかるかな?

ボクはこんなご時世だから、アンテナショップも事業仕分け、必要性の有無をとくべきだ、と思っているが、結論からすると「運営に知恵は必要だが、アンテナショップは必要不可欠だ」と思っている。
この考えは日本という国にもいえそう。
日本は今のうちに世界の主要な都市にアンテナショップを作るべきだ。

さて、そのアンテナショップのあり方の本題だ。
県などのアンテナショップは基本的に県や国の助成があるのだろうから、実は高校野球予選ではシード校のようなもの。
恵まれているのだ、ということをまず覚えて置いて欲しい。
それだからこそ、肝に銘じなければならないのが、あくまでもこれは商業施設であって、県産品を売る小売り店なのだ、ということ。
商品を売ってこその施設なのだということなのである。
ちなみに国や県が抽象的理念で、何億もの無駄遣いをやって平気でいる。
今現在の事業仕分けを見ても国民としては不愉快だな。

小売り店、商人に徹せよというと、いやいや、そんなことはない。
「店の中の半分は観光案内など別の業務もやっていますから、
それが証拠にちゃんと県内のパンフレットも置いてあるでしょう」
なんてね。
バカを言ってはいけない、そんなことで来店する人はほとんどいる、はずがない。
たぶん大多数が食目当て、その他少数ではあるが工芸品を目的にしていることも、あるかな。
だいたい観光のことなどネットか旅行代理店で聞けばいいのだ。
あれは飾りでいい。
もちろん店内で県の案内をする人は、県の観光や見所などは世界一説明上手ではある、べきだけど。

何を言いたいかというと、アンテナショップを運営する人間は大阪人のいう商人(あきんど)にならなければならない、という点である。
運営するのが県の職員で公務員であろうが、なんだろうが、商人になりきらないとダメなのだよ。
実は、まったく新しい提案なのだけど、製造業の跡継ぎなどを店員として国内留学というか、国内修行の場にしてもいいと思うな。
製造加工業の方たちは自分の商材を売ってみる、経験を持つべきだ。

アンテナショップの運営者が商いをするべき、それはなぜか?
こうすると県産品を評価をする目が養われるからだ。
売ってみて初めて、その商品の価値がわかる。
売れなければ、来店した人に聞いてみてもいい。
モニタリングは絶対に必要なのだから。
今のところ、店内でモニターをとっている店は皆無だ。
ちなみにモニターというのはアンケート(これほどくだらないものはない)ではない。
インタビューである。
またアンテナショップの運営に携わる人は、常に県産品の批評家であり、いちばん辛口人に徹すべし。
そして一面に惚れっぽさも持っていないとダメだろうな。
いい商品に惚れたら、惚れ尽くす。

02に続く。


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11月第二週の日記風

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水曜日、やっと一仕事が終了。
年々歳々、雑誌の仕事がきつくなる。
だいたいボクの本業は何なのだろう?
いくつ職業を持っているのだろうか?
早急にいろいろ整理しないと、危険ではないか?
そしてそして、そろそろ雑誌の仕事はやめたいな、と思うが、その目途は立たない。
早く終わったので日本橋室町に出て、散髪。
鬚が伸び放題でむさ苦しいオヤジであったのが、やや見られる状態になる。

koredo111.jpg

散髪を終えて日本橋「しまね館」に。
ここはやはりダメだなと思う。
まず店員がダメすぎる。
活気もやる気もないのだ。
最近のコンビニ店員の一人分の仕事を3人でやっている、そんな風に見える。
日本橋という客層のよさですくわれているが、ここをやっている人々は愚かだし、たぶん能タリンである。
ついでにこれを放置している島根県は、もっと現代の世情を見る目を養うべきだ、と言いたい。

そしてこの日、日本橋の人波を飲み込んでいたのが、「コレド日本橋」である。
木屋、タロー書房、にんべんなど、日本橋歴30年以上のボクには懐かしい店、店、店を飲み込んだ、ようするに今勝ち組でいる人たちだけのビルである。
これが出来たと言うことは木屋、タロー書房などが入っていた魅力のあるビルが取り壊されると言うことか、もったいないではないか。

帰宅してメバチマグロのづけ、ブリの漬け、漬け丼、漬け茶漬けの撮影。
ツバメコノシロとワニエソの撮影を終えたら、なんと午前零時を回ってしまっている。
なかにし礼「不滅の歌謡曲」を見ながら撮影をやっていたのだが、こんな素晴らしい番組を片手間に見なければならない悲しさを感じる。
「そうだ、そうなのだ軍歌を作った、時代や、人間は最低である」

木曜日は寝坊。
起きたら8時近かった。
ボクに立ちはだかる睡眠時間の壁、どうしたらいいのだ。
すぐに市場に行き、光陽でラーメン。
麺以外のものは喉を通りません。
そこに山梨でトラック行商をしている太田さんがやってきて。
「太田さん、棡原あたり、きれいだろうね」
「ダメだな。今年は赤くなる葉っぱが茶色いんだ。ありゃ紅葉じゃねえな」

高野水産でクリガニのボイルだけを買って帰宅。
午後2時までがむしゃらに原稿を書く。
そして伊勢原に向かう。
伊勢原市にあるマルモトという鮮魚屋さんに行き、小田原の情報を仕入れる。
小田原・真鶴あたりの食文化はボクの長い間の懸案事項。
ひとつのことを調べるだけで気が遠くなる。
せっかく来たのだからネコザメ、カイワリを買う。
このマルモトさん、なかなかすごいのである。
いい魚はマルモトさんにあり、なんて言いたい気分。

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鮮魚市場 マルモト

その後、伊勢原市周辺を少しだけムダ歩き。
駅周辺はなかなか活気がある。
立ち食いそばが「箱根そば」なのも明記しておこう。
スーパーを2軒はしご。
伊勢原の地酒「菊勇」を買い、後は魚屋さん巡り。

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「魚渓」という店でスミヤキ(クロシビカマス)のみりん干し、カマスの開き、マアジの酢漬けを買い求め。

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駅前の「魚章」でソウダ(ヒラソウダ)4分に1、シコすりみ(カタクチイワシ)、ウルメイワシ、シコ酢漬け、小鯛酢漬けを買う。
魚屋で膨大な水産物を買いながら、伊勢原の魚屋はすごいぞ! と思う。

幸いに帰り道は渋滞していなかった。
そして国道246を通るたびに、目につく、この建物って「何!」。
知りたいけど、わからないだろうな!

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帰宅は午後7時前。
買い求めたものを総て撮影。
食事はなんと11時から。
久しぶりのヒラソウダの刺身がうまい!
風呂につかって、出てきたらなぜか午前1時になっている。
小一時間原稿書き。

金曜日なんだ、今日はとつけぱなしのラジオNHKニュースで知る。
そしてまだ4時なんだと、二度寝したら今度は7時を回っている。
「ぐうたらやろう!」とメールの返信、画像貸し出しをして市場に。

今日も土谷商店ではちくわ麩造りに大わらわ。
店の前に河村のオヤジさんが持ってきた下仁田葱。
なんだか冬近しって感じだ。
朝ご飯は本日も光陽でラーメンと野菜炒め。
もちろんライスは抜き、なのだよ、ヤマトシジミさん。

ヤマギシでシリヤケイカ。
高野水産で小田原の入り合い1箱。
今日は原稿書きに徹しなければならず、それでも膨大な魚貝類を抱えている。
どうするんだ!
しかも恐ろしいことに魚貝類の世界は知れば知るほど奥が深い。
「自分のバカで無知さ加減におののく日々」、日暮れて道遠し、なのだ。



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