お魚三昧日記: 2005年8月アーカイブ

8月30日のこと

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 目が覚めて時計を見るとすでに7時近い。それでもなかなか起きあがる気になれない。朝食は「きゅうりのQちゃん」でお茶漬けをいっぱい。これ以上はまったく口に入れる気になれない。
 8時過ぎまでメール・掲示板のチェックをして外出。八王子魚市場には9時前に到着。遅すぎる市場で見たのは北海道広尾からの筋子(サケの卵巣)、小粒で1キロ/2000円上、大きな粒でキロ/3300円。買うのはもう少し待とうかな。鈴木さんのところには大阪寿司などで使われる茶巾の特売。こういったものを見るとついつい買いたくなるのだけれど、財布を見て断念。場内にはマサバ、安すぎるサンマ、サワラもあり、見事なケンサキイカが並ぶ。
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大阪寿司に使う薄焼き卵・茶巾。600円というのは安いのかな?

ここで横川町『鮨忠』さんにコーヒーでも飲みに行かないか? と誘われるが『市場寿司 たか』に急ぎ行かなければいけないので失礼する。『鮨忠』さんから聞くことはまことに勉強になることばかりで、その穏やかな人柄とともに密かに尊敬しているのだ。
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 源七にはでっかいシロギス。一本400円だという。あんちゃんに「40円なら買えるけど」というと、「帰っていいよと」おっぱわれる。
 八王子綜合卸売センター『市場寿司 たか』に立ち寄り軽く打合せ。高野水産に回ると香川県からユウダチタカノハ・キロ/800円、大分県佐賀関からヘダイ・キロ/800円。汐っ子(カンパチの幼魚)や雄武町からのマルエゾボラまである。このなかからヘダイ一本560円を購入。八王子総合卸売協同組合、丸幸水産には佐島からの入り会い(いろんな魚が混ざって一箱になっている荷)。中にカスミサクラダイ、カナド、オニカナガシラ、ヒレコダイ、カスミサクラダイ、ホタルジャコ。これがキロ/300円でホタルジャコとカスミサクラダイを購入、105円也。市場のマグロ屋を見て回る内にいかに平山団地の『あずま魚や』が安いか実感。

『市場寿司 たか』でホタルジャコとカスミサクラダイの握りを撮影。ホタルジャコの握り、これが感動的にうまい。「うますぎる」と叫んで、さすがに宇和島の薬師神かまぼこ店がじゃこ天はホタルジャコに限るという意味合いを思い知る。すなわち身にダシというか旨味が充満しているのだ。一緒に食べたカスミサクラダイも決してまずくなかったのに対戦相手が「悪うござんした」。

 ケン水産でロシア産赤魚の粕漬け230円を購入して帰宅。帰宅後ヘダイの撮影。
 正午過ぎまでデータの整理、保存。
 1時過ぎに外出。飛び乗った中央特快、目の前に化粧する若い娘ふたり。その無防備な顔、そしてそのだらしないこと怖ろしいほどである。大体、ファッションのセンスからしてバラバラ。ミスマッチの面白さからもほど遠い。若くて明日のある男の子達よけっして電車で化粧する娘とはつい合わぬことだ。間違いなく一生後悔する。
 仕事は0時前まで、帰宅は1時過ぎ。ぼんやち「いいちこシルエット」をいっぱい飲んでダウン。


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8月29日のこと

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 朝方涼しく、熟睡。寝床からなかなか出られない。6時前に目覚めているのにパソコンを立ち上げたのが7時前。
 朝食は鶏の唐揚げ(いしるで風味をつける)、マアジの丸干し、青のり(ご飯にかける)、ワカメと庄内麩のみそ汁、ご飯。

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 八王子魚市場には8時半に到着。入り口で富さん(八王子市の鮨富)を囲んでアカガイの仕込みの講習会。こんなところにも鮨富さんの人望が見える。アカガイは産卵期を終えて、また身に張りがもどってきている。
 場内にはさごし(サワラ)、マサバ、マアジ、シロギス、アマダイ、ホッコクアカエビ(甘エビ)など。サンマが安くて「どこまでいくんすかね。この安さ」とはダイちゃん。1匹30円〜40円なんて箱もあるそうだ。これならスーパーでの特売で1匹50〜70円も可能である。
 八王子綜合卸売センター、高野水産に伊豆仁科港の素晴らしいイサキ。形といい鮮度といいほれぼれする。これが1キロ/1800円だから1本で700円くらいする。
 お茶屋で佐賀のキズ海苔1条1000円、八王子綜合卸売センター、大商ミートで豚小間500グラム300円を購入。豚小間を買っておまけにベーコンの塊をもらう。これじゃおまけの方が高い。ユキ水産でおかめ納豆、焼き豚を買って市場を後にする。帰宅途中、旗野農園でモロヘイヤ100円、ブルーベリー400円。このブルーベリーがうまい!
 帰宅は9時半。寿司図鑑作成、メール・掲示板のチェック、仕事。
 これで正午前。「よしる」の小鍋仕立てを作る。小鍋に水を張り、「よしる」で味つけ、ここにナス、大根、スルメイカのげそを入れて煮立て、刻みネギを散らす。これと残りご飯のチャーハンで昼ご飯。
「よしる」は珠洲市『マエノ』というネット販売している店で購入したイワシから作られた魚醤。やや洗練された「塩汁(しょっつる)」と比べて味が濃く、この「よしる」はうまいかも。能登半島の魚醤はかなり試してみたが、どれも優れていて、しかもお買い得。
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 外出は1時前。仕事は30日2時半まで。
 仕事途中に神田神保町に最近出来たこじゃれたそば屋で夕食。店名が思い出せない。そばもつまみもうまい。今日は店名を見てこなければ。


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8月28日のこと

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 とうとう一日ダウンしてしまった。これはちょっと大げさかも知れないが、机に向かうと気だるく、合計4時間ほどもパソコンでの作業をしているかどうか?
 これは夏ばてというものだろうか? 一歩も屋外にでないでいたので、病人じみた一日となってしまった。
 窓の外からは夜なのにうるさいアブラゼミに混じってオカメコオロギ、ミツカドコオロギが鳴く。それにやはり今年もオマツムシが鳴き始めてではないか。
 不思議なことに毎年、アオマツムシを初めて聞くのは国立駅なのに今年は自宅となってしまった。
 ということで土日に食べた魚貝類もすこぶる少なかった。挙げてみるとインドマグロ、シロダイ、コガネガレイ、スルメイカ。それぞれ刺身、ムニエル、唐揚げ、よしるを使ったナスなど夏野菜入りの小鍋にした。
 こんな日があってもいいのかな? あと1年と少しで50だし!


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8月27日のこと

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 重い一週間が終わってやっと訪れた土曜日である。朝6時過ぎているのに甘美な寝床からなかなか抜け出せない。台風が去ってから朝方が涼しく、いちばん熟睡できる。それでも娘を連れて市場に向かう。
 八王子魚市場には7時前に到着。そこでせっせと魚を仕入れているのが八王子市の諏訪神社に近い鮨富さん。今日明は諏訪神社のお祭り。そのために一日、「立ちっぱなしにぎりっぱなしだよっ!」だって。
 八王子綜合卸売センターの駐車場は満車に近い。高野水産はまだ来ていない。『市場寿司 たか』は店外で待つ人がいる盛況ぶり。娘と八王子総合卸売協同組合、光陽で、娘はラーメン、モツ煮込み定食の朝ご飯。あわただしくお菓子や、飲料水を購入。河辺ハムで取って置きの焼き肉用の国産高級肉を買い、帰宅。
 帰宅後、ブログ、データ保存。正午前に子供達を連れて八王子の諏訪神社に向かう。
 八王子市四谷にある諏訪神社は平安期に出来た古い社。毎年26、27日に例祭が開かれる。神社の参道で厄よけ酒まんじゅうが売られることから「まんじゅう祭」と呼ぶのだという(以上市場で聞いたこと)。
 八王子駅から恩方(「夕焼け小焼け」の作詞者・中村雨紅生まれたところ)、四谷方面行きの多摩バスに乗る。思ったよりも遠く15分ほどもかかって陣馬街道沿いの諏訪神社にたどり着く。
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 入り口に雅な屋台(山車というのかも知れない)があり左右に露店の出ている参道を神社に向かう。「まんじゅう祭」というのだから、蒸かしたてのまんじゅうを並べた露店が多いのかと思ったら2、3店しかない。その酒まんじゅうが小振りである。子供達はゲームやチョコレートバナナ、綿菓子に店に目を奪われている。
 ゲームは300〜500円、焼きそばが400〜500円でなかなか値段がいい。子供にせがまれてちょっと財布をゆるめるとすぐに福沢諭吉が飛んでいきそうだ。
 お腹が空いたので焼きそば(400円)と、たこ焼き(500円)、昼真っからちょっと失礼して生ビール(500円)をテーブルのある店で食べる。じりじりと熱気と湿気の立ち上がってくる中で飲む生ビールがやたらにうまい。なんだかもう一杯飲みたかったがゲームを早くやりたいと子供にせがまれて断念。娘は結局ハズレばかりで変なものを抱えて神社を後にする。お土産は五平餅300円×2と厄よけまんじゅう10個1000円である。
 帰宅は3時半。慌ただしくこんどはクルマで近所にある平山団地の『あずま魚や』に。ここは『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんが多摩地区随一のインド(ミナミマグロ)を置く店だと教えてくれたのだ。ここでインドの大トロ1柵、2000円を購入。見ただけではわからないがこれは安い!


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8月26日のこと

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 台風の風と小雨が残る、気温は低い。駐車場に下りる階段に楢の実が葉ごともぎ取られて落ちている。
 八王子魚市場には8時半に到着。思ったよりも荷があるんだなとは思うものの、アジサバスルメイカの古参古顔グループばかりで寂しい。そのなかに秋田県から小さなワカサギ。
 八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合ともあまりめぼしいものがない。なかにあってサンマの安いこと。
 秋近しを感じるために旗野農園に立ち寄る。枝豆はそろそろ終わり、冬瓜、モロヘイヤ、キュウリにシシトウ。ナスが安いので買い込んでいると、「もう秋ナスですからね」という。多摩丘陵ではナスの苗は5月に植え込む。これから追肥を繰り返して10月まで収穫するのだ。その間、1度だけ選定して枝を更新する。今、買っているナスは剪定後のもの。小振りで、少し収穫が遅れると種が浮いてくる。立ち話の脇、モロヘイヤに黄色い花。
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 帰宅後、寿司図鑑、ブログをアップ。そして仕事。
 昼近くになって八王子綜合卸売センター、フレッシュフーズ福泉で購入したカナダ産コガネガレイを煮てみる。これをおかずにしてご飯を食べようとしたら冷凍庫にあるはずのものがない。しかたなく味見だけ。身に苦みがある。これは冷凍物の宿命とも言えそう。ただ身質はよく、煮つけ用魚としてはいいのではないか? 給食や病院で使うときにはやや甘めに味つけすべき。
 正午過ぎに外出。西口京王線に向かう通路にあるc&Cでポークカレー380円を立ち食い。新宿ヨドバシカメラで消耗品を補充。
 神保町には2時半に到着。仕事は10時半過ぎまで。帰宅は0時前。1時半にダウン。


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8月25日のこと

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 朝方寒いくらいだ。外は雨。当然、眠るに快適であり、やや寝坊して起きたのは6時半。寿司図鑑の選定、メール・掲示板のチェック。
 朝食は八王子綜合卸売センター、河辺ハム特性の味つけ豚肉、めかぶ、納豆、ワカメと豆腐のみそ汁、ご飯。
 八王子魚市場には遅く8時前に到着。坂本くんのところに「新いか」というよりも「墨いか」としかいいようのないコウイカ。これでキロ/3000円は高い。1匹140グラムだから小振りのコウイカで1ぱい420円となる。サンマは異常に安くこの時期で1本100円がざら。八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合ともに台風11号の影響か魚が少ない状況が続いている。そんななかにあって高野水産にメイチダイ。キロ/1500円というのは安すぎる。600〜700グラムあって1匹1000円前後。これを購入。
 帰宅は10時前。午前中は仕事、改訂、寿司図鑑、ブログのアップ。
 1時に我が家を出る。外は豪雨。それでも涼しいのがうれしい。仕事は8時まで。帰宅は9時半。メール・掲示板のチェック、仕事、11時にはダウン。


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8月24日のこと

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 一気に秋が来たようだ。ぐっすり眠って起きたのが6時前。寿司図鑑の魚を決めて作成。メール・掲示板のチェック。
 朝食はありきたりのもので済ませる。ご飯がどうしても喉を通らないのは寝不足のせい。
 午前中は仕事、画像の貸し出し、サイトの改訂、ブログをアップ。
 この間、ことことと塩昆布を炊く。ちなみに関西では「煮る」と「炊く」の使い分けはなく、野菜も「炊く」しご飯も「炊く」、塩昆布も「炊く」のだ。これはおでんを「関東炊き」と呼ぶのに通じる。
 我が家の塩昆布は水、酒、砂糖(保存を考えるなら水飴)だけで作る。そこに必ずはいるのが青い山椒の実。これが近年、山に行けなくなって冷凍庫に在庫がなくなっている。
 9時に調味料と昆布を入れてとろ火で3時間。このとろ火で炊く時間は昆布によって違っていて、ナガコンブなので3時間。日高昆布なら2時間もかからず炊ける。オニコンブや利尻昆布はお客が来たときにだけ使うために、未だ塩昆布を作るほどたまったことがない。日頃の出しにたっぷりの利尻昆布を使うというのも贅沢でいいな。でも関東の水では利尻昆布のうまいだしはでないわけだから水も別途購入しなければならなくなる。そんな贅沢な日は来ないな。
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 炊き上がったばかりの塩昆布で残りご飯を一膳。ご飯がなくなっても塩昆布を食べ食べ茶を飲むほんの数分の幸せな気分が例えようのないもの。これは塩昆布をつくる人だけの特権。

 正午過ぎに天気予報を気にしてバスで駅に。
 仕事は9時半過ぎまで。
 途中夕食を神田猿楽町『松翁』でとる。ぽかんとあいた時間に『十四代』を一合ほど飲みながら、焼きみそ、枝豆、焼きナスを肴に天ざるでしめる。天ぷらは活けの小アユ、トウモロコシ、みょうが、シイタケ、鱧。小アユは絶品であったが鱧はぜんぜんだめ。やはり鱧は西で食え? かな。
 帰宅は11時過ぎ。メール・掲示板のチェックなどして0時前にダウン。


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8月23日のこと

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 昨日は築地に行ったために多くの雑用がたまっている。それを片づけるために5時半に起きる。なんだか気だるいのは湿度のためらしい。メール・掲示板のチェックと寿司図鑑の魚を選ぶが、決まらない。
 長いタイプのニガウリでゴーヤーチャンプルーを作るが短いのとの違いがわからない。ともにうまい。後は納豆、豆腐とワカメのみそ汁、ご飯。
 朝方雨が降ったようで、雑木林に向かう地面が濡れている。八王子魚市場には8時半に着く。サンマやアジサバなどが多いもののコレといったものはない。新いか(コウイカ)がキロ/6000円。オオコシダカガンガラ(しったか)があるが産地不明。八王子綜合卸売センター、高野水産にも魚はほとんどない。そのなかにぽつんと4キロもあるイトヒキアジ。こんなに大きいと糸を引かないのだ。
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 八王子総合卸売協同組合もあまりめぼしいものは見つからない。「はやく秋よ来い!」。
『市場寿司 たか』でニセタカサゴ、シモフリハタ、シマイサキの握りを撮影。なんとシマイサキがいちばんうまい。この魚、夏にはこんなにうまいんだな! と驚く。
 ビックリ屋の前で呼び止められた。見ると桃が一箱750円。「いくつ入っているの」と数えると20個以上入っている。重いのを我慢して持ち帰る。「今日から桃食い放題だ!」。
 帰宅は10時半。正午過ぎまで仕事。これがなんとも面倒な代物。
 天気予報は雨の確率高し。それでも空は青い。自転車で駅に向かい好いている中央線で熟睡。新宿駅に近づくときに「国立駅で人身事故」のアナウンス。ここから駅に止まりながらやっとお茶の水に到着。
 2時過ぎの駿河台上のスクランブル交差点は驟雨沛然。行くかとどまるか決めかねるとき、O型は当然飛び出すのだ。コンビニに飛び込んでカサとおにぎりを買って男坂を下る。傘はまったく役にたたない。
 仕事は午前0時まで、雨の中央高速を下り、帰宅は1時前。2時にダウン。


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8月22日のこと

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 日曜だというのに仕事をしていて、これでもなんだか平和だなと時計を見ると0時を回っている。あわただしくパソコンを消して1時前にダウン。眠った記憶もなく目覚ましが鳴って、すでに午前4時である。
 ぼんやりした頭をトイレで大ウンコするのとシャワーで覚醒させて5時半には我が家を出る。6時前の中央線はさすがに空いている。神田駅で山手線、有楽町からバスで築地に到着する。この時点で中央線、山手線、バスの冷房で身体は冷え切っていて、場内入り口の『ゆで太郎』でイカ天そば。
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 これで今度は身体が暑くなって場内を疾走するターラー、バイク、自転車を避け避け、仲卸棟に入る。すぐ目に飛び込んできたのが鹿児島からのフエダイ。キロ/2000円は安いと思えるほど鮮度抜群。この手のものは八王子までなかなか来ない。
 寿司ネタ用の新いか(コウイカの子供)はまだ高くて八王子には来ないのだが、これがふんだんに見ることが出来る。当然まだまだ高くて、キリでもキロ/4000円、高いと7000円もする。
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 ぼたんえび(トヤマエビ)、しまえび(モロトゲアカエビ)もかなりの値段。シバエビすら2300円を超えている。
 今日はあまり見るべきものがない。そんなときいつの間にか『大音』の前に来ていたらしく、若主人に声を掛けられる。今年の店の入れ替えでもっとも割を食ったのが『大音』かも知れない。珍しい魚や、料理人に提案できるものを広く取りそろえてきていたのに、店の大きさが一気に小さくなってとまどっているようすだ。
 エビの専門店の『高梨』には相変わらず見事なトヤマエビがあり値段もさすがにキロ/10000円。そして小笠原の魚貝類を積極的に置いている『伊勢田』を見て、『イリヤマイチ 斉藤水産』の関根廣嗣さんのところでアカレンコ、ハナフエダイ、ハマダイ(尾長)、アカハタモドキ、アカハタ、シモフリハタを見つけて、シモフリハタを購入。1本1000円。これも小笠原からのもの。関根さんは伊勢田にもいたことがあり小笠原の魚を長年取り扱っている。
 仲卸の通り半分以上過ぎてもマグロの競り場が見えてきている。そんなとき『富士恭』という店の前で「沖縄のグルクン 神津島産タカサゴ」の文字を見つける。30センチ近い大きさで見ただけではタカサゴなのかニセタカサゴなのかわからないので2匹購入(ニセタカサゴであることが帰宅して判明)。これがキロ/900円で630円。氷も丁寧に入れてくれて一般にも優しい店だ。
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ハナフエダイは小笠原からくるものでは定番の魚
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シモフリハタはハタ科ではもっとも安い魚ではあるが、味はいいのだ。
 この神津島のタカサゴ(ニセタカサゴ)、よく見るとあちこちに置いてある。カメノテもやはり来ているのだが、キロ/1000円を切ってしまっている。目新しい商品ではなくなっているのだ。カメノテは資源管理の難しい磯ものである。そろそろ産地でも保護を考えるべきだ。
 オーストラリア産のサワラ、また常磐産のヤナギムシガレイはブランドとして確立している。これほど焼いてうまいものもあるまい。
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オーストラリアサワラ
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刺身で食べられなくてもこの値段なのだ。

 築地場内で知り合いと話をして、10時前には晴海通りを目差す。朝方、立ち食いそばを食べたのにもうお腹が空いてきた。そう言えば長い間、トンカツを食べていない。もう人が並んでいる『大和寿司』、『寿司大』の前を通り抜けて『吉野屋』『印度カレー』の横の『豊ちゃん』に入る。ただここで少々考えた。『豊ちゃん』でいつも頼みのはカツ丼(ある頭/卵でとじたトンカツが丼にのっている)とカツカレーだけ。トンカツ、すなわち定食は一度も頼んだことがないのだ。しかも1150円であるから勇気がいる。築地でのよさは時間がなくても小気味よく素早く料理が出てくるところ。思い切って注文したのが失敗。すぐ出てきたのはいいが、目の前にあるのは神保町トンカツの『いもや』なんかと比べてまことに貧相な定食。『豊ちゃん』のトンカツ定食は「あかん」というのをしみじみ感じて場内を出る。
 晴海通りに出る手前にかつお節の『三軒家』がある。ここのカツオ削り節はなかなか優れもの。値段も安いのだ。ここで毎日使う雑けずり893円を購入。
 晴海通りに出ると黄色い上着に旗を持った集団に出くわす。こやつら交通安全マナーをうったえて歩いているらしいがいい年こいたオヤジのくせに歩き方がだらしなく不愉快千万なのだ。「お前らが交通マナー守れよ! バカやロー」といいながら築地六丁目のバス停にたどりつく。ところがたどりついたと思ったらバス停にカバーが、なんとバス停が150メートルも移動しているのだ。またまた黄色いバカ野郎たちの後を歩き臨時バス停に到着。都営バスで東京駅を目差す。
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 改札をくぐって、このまま中央線で帰ってしまいたくなるが、なんとか市ヶ谷。ここで打合せを済ませて、帰宅は1時半。疲れたな〜〜!


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8月20日のこと

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 夏ばてかも知れない。頭がぼんやりして動いてくれない。明るい室内の時計は6時になっている、そしてそのままぼんやりしているともう6時半なのだ。高校時代だったらこんなことはなかった。なんだか早く起きたときには身体がズンズンして、そこには近所のあの娘の姿。とてもジーパン(決してジーンズではない)が似合っていたのだ。このジーパンの太股のところに頬をすりすり。「ああ! なんという快楽、なんだか暖かいのはどうしてかな? ……」なんてそんな目の前が白く薄ぼんやりした、「ああ」なんて、もうないな。とか思っているともう6時50分である。
 大急ぎで枯れ果てた身体をパソコンの前に投げ出した。メール・掲示板のチェック、寿司図鑑の候補を考えようとして太郎が起きてきて断念。取るものもとりあえず、市場へ。
 クルマのなかで子供達が大げんか。これが我が現実なのだ。子供達は一向にお父様の言うことを聞かない。
 八王子魚市場、鈴木さんのところに「横須賀東部漁協」と書かれた発砲。なかには見事なミルクイ。これがキロ/2900円。1個あたり1200円以上かな。しかしこれぞ江戸前である。
 源七はまだトラックを洗っているところ。八王子綜合卸売センターに向かう。高野水産は当然帰ってきていない。
 八王子総合卸売協同組合は「激安市」の客でいっぱい。この一般客がまことに歩き方がうざったくて、しかも歩きながら蘊蓄を垂れ流しといういい年こいたオヤジのおまけ付き。このオヤジの魚貝類の蘊蓄(うんちく)を漏れ聞くにまことにお粗末なもの。まさか情報源は大バカなテレビではあるまいな!
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 子供達と光陽で朝食。いつものモツ煮込み定食がうまい。三恵包装で缶コーヒーやお菓子、八王子綜合卸売センター、ケン水産でスルメイカ、藤原商店でお菓子を買って帰ってくる。
 帰宅は8時過ぎ。永六輔の「土曜ワイド」の放送開始に間に合う。永六輔の声を聞くと、なんだかそれだけで元気が出てくる。子供の頃からの憧れていた人の声がラジオで聴けるありがたさを痛感する。
 午前中は定番のページ作成。寿司図鑑が魚ばかりになっていて、これでは見てくれている人がつまらないだろうと心配になる。
 お座なりな昼食をとり、午後からは甲殻類ホンヤドカ科のデータ整理とサイトとの照合。これは息苦しくなるような作業。午後長けてから仕事。これも面倒なことが多く前途多難。
 お尻が痛くなって、少々休憩、テレビをつけると石毛直道が出ていてアジア各地での麺紀行(歴史も語る)。こんな番組を見ているとさすがにNHKだと感心するのだ。ちなみに個人的には受信料不払いなんてしません。ただ番組審査会からは右傾の強いおバカな二世議員の多い自民党は追い出すべきだと思うな。あんなやつらは三畳一間の貧しい下宿暮らしも、電車賃がなくて歩いた経験もないだろう。そんなボンボンが軍国主義的な靖国神社が大好きなのも、また国に批判的な番組が嫌いなのもただただ愚かでアホだからだ。
 夕方、松茸ご飯をつくる。これは輸入松茸がこの時期にもっとも安いからだ。今日の松茸は八王子綜合卸売センター・ビックリ屋でビックリの590円。庶民の松茸の旬は真夏なのだ。マツダイ・アラの唐揚げ、スルメイカ(1ぱい150円×2)のそうめん、げそと群馬の生コンニャクの炒り煮、めかぶ、群馬のコンニャクラーメンで夕食。松茸を一本ホイル焼きにしたのが、まことにいい味だ。
 夜、テレビ東京で青森の「ねぶた祭り」をやっていて懐かしい駅前の市場が出ていた。残念ながら情緒ある、迷路の多いあの不思議な空間は失われている。青函トンネル開通の1988年に初めて訪れたときの青森駅前市場群はまことに面白く、またみちのくめいていたのだ。市場の一角には確か東西市場の番付が載っていた。東の横綱が札幌で大関が青森駅前市場、西はすっかり忘れている。この看板もう一度見たい。
 9時前から、もういちどホンヤドカリの画像の再整理を開始。図鑑からホンヤドカリ科をいくつ削除すべきか考える。11時にダウン。


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8月19日のこと

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 朝方5時に目を覚ます。外は薄曇り、まだ涼しさが残る。メール・掲示板のチェック、画像貸し出しの規約を考える。
 朝食は「骨までおいしい魚」、味つけ豚ロース、納豆、おきゅーと、冷や奴、ご飯。
 寿司図鑑をアップして外出。
 八王子魚市場、やはり魚は少ない状態が続いている。青森県産ではないかと思えるハツメ、活けのヒラメ、コチ、愛媛の殻とり(活けのトリガイ)は高いはずなのにキロ/600円。1個100グラム上なので1個あたり70円くらい。安い。タイラギが500円、サンマが1本120円、ともに価格安定。
 八王子綜合卸売センター、高野水産は活発だが客が多くてゆっくり見ていられない。そんな中で雄武町からアツエゾボラ、なかにカラフトエゾボラが1個混ざっている。これを確保。キロ/1300円で1個250円前後。
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雄武産の文字を見るとなんだかワクワクする。
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アツエゾボラの中にカラフトエゾボラがぽつんと。

 八王子総合卸売協同組合、丸幸水産に羽幌産のトヤマエビ(ぼたんえび)、キロ/4500円であるから小振りでも1匹100円以上する。マグロは冷凍生ともにインド(ミナミマグロ)が多く、また安い。マグロの値段はまた別項で書かなければならない。すなわち一筋縄ではいかないのだ。
 八王子綜合卸売センター、『市場寿司 たか』でカラフトエゾボラ、マツダイと焼きウニの握り。ともにうまい。
 帰宅は10時前、画像貸し出し、土日に行う仕事の打合せの電話。
 11時過ぎに外出。公園から怒濤のようなセミの声。凄まじく暑い。ガラガラの中央線、今柊二の『定食バンザイ!』(筑摩書房)を読みながら気がつくと高円寺。ここで若い娘が隣に座る。その娘、四谷で降りるときに「おやじ暑苦しい」と捨てぜりふを残して降りる。「オレのこと?」と一瞬怒りを感じていると反対側にもオヤジ。
 お茶の水口から駿河台上のスクランブル交差点。この交差点に立っているときがいちばん暑さを体感できる。こんなに暑苦しくては、きれいなねーちゃんも目に入らないぞ!
 仕事は6時過ぎまで、懐具合を考えて神保町を避ける。しかたなく男坂を上っていると坂の途中でバカなカップル(略してバカップル)が迷惑を顧みずいちゃついている。「おまえら、不幸になれ」と心の中で叫びながらオジサンはやっと男坂を上りきる。息が切れる。
 ややましとはいえ、それでも殺人的な混み具合の青梅特快で立川駅。奥多摩そばで、冷やしかけ(300円)をかき込み、人心地つく。
 地元に帰り着いて『開花』でいっぱい。この暑さでは日本酒でもあるまいということで二階堂をキープしようとしたら切らしているというので無難な「いいちこ」。これでおつまみにカレー(変だと思うかもしれないがこれがうまいのだ)、とサンマの塩焼き。支払が3050円。焼酎をキープしてこの値段はやっぱり安いよな。
 帰宅は9時過ぎ。太郎と大好きな「元祖でぶ屋」を見てそのまま何もしないでダウン。娘にそんなことばっかりやっていると「石ちゃんみたいになるよ」と言われて、いっぱつパンチ。


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8月18日のこと

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 朝方、腰痛を堪えて起きあがると6時前。メール・掲示板のチェック、寿司図鑑。画像の貸し出し依頼を片づけて、朝食を作る。
 家人がマルハの「骨までおいしい魚」を食べたいというのでイワシの煮つけ、納豆、豚の醤油漬け、めかぶ、具だくさんみそ汁、ご飯。
 8時過ぎまで寿司図鑑作成、アップ。
 八王子魚市場には8時半過ぎに到着。鈴木さんのところに石川県産のバイ。これを見ていると八王子の魚屋茂さん(魚茂)が寄ってくる。ひとしきりバイの話をして、こんどは茂さんの自慢話。「昨日は魚がなくてさ、刺身も少なかったんだよ。出したのがね。マグロでしょ、カツオに締め鯖、甘エビに、………、後は鰺のたたき。ちょっとさびしかったね」。それだけ出せば充分だろ、このヤロ!
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 バイは小振りでうまそう。これを迷うことなく購入。鈴木さんがバイを袋にいれながら「今年は安いよね。去年なんて高くて買えなかったんだよ」だって。確かに日本海のバイは高くキロあたり1800円まで下がれば安いとビックリしていたはず。それがことしは1400円や1500円が当たり前。
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 八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合ともちょっと寂しい。そのなかで高野水産は健闘している。珍しい香川県産のマツダイ、ウメイロ、キハダにメジマグロもある。ここでマツダイをゲット。マツダイは刺身が絶品なのだ。
 いろいろ仕入れて、駐車場にもどると、正面に元本郷・鮨忠の若旦那が手を振っている。なにやらわからず、出てみると、「フロントガラスに貼ったステッカーわかりますか?」だって。小林克也だFMなんとかだって聞いてもわからんものはわからん。こんなもの貼るよりももっとうまい寿司を「握れ!」。
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 帰宅途中に旗野農園で枝豆。
 帰宅は10時前。「お父さん荷物が届いているよ」と太郎にいわれて沼津からの荷物を大急ぎで開ける。中にいたのは初めて見るフグ。調べるとモヨウフグである。これはデカイ。だいたい4キロ近くありそうだ。モヨウフグはもっとも巨大になるフグであり、また毒性も不明である。
 大急ぎで撮影を済ませて、高野水産へ運ぶ。ここにはフグ調理師がふたりもいるのだ。このふたりがモヨウフグを前に「捨てな」と一言。「たしか東京じゃ調理できないはずだよ」とのこと。残念無念! それでも諦めきれずにモヨウフグの回りを回っていると、恐いお千代に「食べたいなら食って死ね!」と言われて仕方なく去る。
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 モヨウフグは初めて見るフグで、しかももっとも画像の欲しかったもの、まあこれだけでありがたいと思うべきか?
 帰宅すると仕事がなくなったと連絡がはいって、突然の空白に1時間ばかりうたた寝。
 簡単にお昼を済ませて、午後からエビジャコ科の改訂。そして画像の貸し出し。こんなことで夕方となる。
 夕食はバイの煮つけ、きゅうりとベニズワイの酢の物、マツダイの刺身、ラザニア、たっぷりの枝豆。
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 夏ばてのためにゆったり食事をして、9時からエビジャコの改訂を続ける。11時過ぎにはダウン。な〜んにもまともにしないで過ごしてしまった後悔いっぱいの一日となる。


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 朝方6時過ぎに起きる。やや涼しい。外からヒグラシ、ミンミンゼミ、ニーニーゼミ、アブラゼミが全部なきなき競いうるさいこと早朝なのに。
 朝食はメンチカツ、めかぶ、納豆、生卵、具だくさんみそ汁、ご飯。
 メール・掲示板のチェック、寿司図鑑を作成して市場へ。
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 八王子魚市場に入った途端、鈴木さんのうつろな顔に出くわす。そして奥にはダイちゃんが目つき悪く立っている。市場に魚貝類はまったくといっていいほどない。八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合に回っても同様。
『市場寿司 たか』では「魚がなくっちゃ寿司屋はひらけませんと開店休業」。
 旗野農園によって枝豆、ナス、スイカを買って帰宅。
 午前午後と集中してサイトの改訂。二枚貝の改訂をほぼ終わる。
 サイトの改訂と画像の整理で終日過ごすが、CDに画像保存する一時だけテレビをつけると綿貫なんとかかんとか言ういかがわしき自民党政治の権化が新党をこれまたろくでなしの亀井静と造るという。いい加減にせんかい大バカ政治家。また大バカな労組に、また踊らされた民主党も醜いな!


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8月16日のこと

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 今日がお盆の最終日となるらしい。Uターンラッシュのニュースがほとんどないのは休みの分散化のためであり、会社などの始動もマチマチのようだ。駅でも街でも人影少なくやや閑散としている。
 朝方5時過ぎに起きる。画像の整理をして、メール・掲示板のチェック、寿司図鑑を作成。
 朝食は群馬から買ってきた納豆、作り置きの常備菜、生卵、夏野菜いっぱいの具だくさんみそ汁、納豆。ここに家人が谷中から買って帰ったニシンの昆布巻きが加わる。この昆布巻き絶品。それなのに店の名前が思い出せないと言う。
 朝方から降りそぼっていた雨も上がり、どんよりと曇り空が広がっている。森からはやかましく蝉の声。午前10時過ぎには外出。
 中央線は空いていて、本を片手に居眠り。気づいたらお茶の水。
 このお茶の水駅に着いたのが11時40分過ぎ、駿河台の交差点に立っていたのが11時45分前後とすると、このときに宮城県を震源とする震度4の地震が起きていたことになる。モデル体形の美人が前にいたせいでもないだろうに、驟雨が去ったばかり交差点の人混みでまったく気づかなかった。
 仕事は5時前に終わる。
 湘南堂に寄り、『おくのほそ道 全訳注』(久富哲雄 講談社学術文庫)500円、とかち書房はしまっている。靖国通りを超えて、三省堂はお盆休みだ。東京堂ふくろう店、坪内祐三さんの本棚でご本人の『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り』(2900円)を見つける。帯に「漱石、子規、露伴……」とあってぱらりとめくって魅力満点。それでも懐具合を考えて断念。悲しいなと思って後ろを振り向くと芝木好子『貝紫幻想』(河出書房新社)が目にとまる。探していたので値段も見ないで確保。そのまま目を横にずらすと檀一雄の『王様と召使い』(旺文社文庫 定価380円)も欲しかったもので、思わず確保。檀一雄のはかなりレアなもので値段を見ると1280円もするが旺文社文庫ならこんなもんだろう。また本棚を右に移動しようとして、ミニの似合っている娘ふたりに阻まれる。文庫本を見ているのかと思ったら、ここで立ち話しているバカ娘なのだ。可愛いからいいかと本棚を総て流して見るのを諦める。
 うきうき気分でレジに出して支払が2560円と出てビックリ。芝木好子も1280円なのだ。いつもながらに見事な東京堂の女性店員のカバーかけの白い指先が冷たく感じられる。これなら『慶応三年生まれ……』が買えただろう。やや後悔を抱えてアクシスに向かう。アクシスで『ふくしま食の民俗』(歴春文庫 1200円)、これは買う予定だったのだ、と購入。
 神保町の交差点を渡って我がメッカに寄るべきか悩んだ末に断念無念。小諸そばで二枚もり(400円)をたぐり地下鉄に降りる。この小諸そばは日本橋、東京駅周辺、神田駅周辺などに支店の多い立ち食い(すずらん通りのように椅子のある店もある)の店である。そばもつゆも味がよく、しかも安いので日本橋支店などいつ行っても混んでいるほどである。その小諸そばにあって神保町すずらん通り、神田駅の支店だけは味わいも客に対する気配りも一段落ちるのはどうしてだろう。今日もそば湯が来ていなくて、頼まなければだめだった。
 東京駅に出ると重い旅行鞄をもった家族連れや、サラリーマンが所在なげにあちらこちらに見える。「東北新幹線は宮城県で起こった地震のために復旧の見通しはついていません」と構内にアナウンスが流れていて、あらためて朝の地震のことを思い出した。
 青梅特快始発に乗り、『王様と召使い』を読み始めて気がつくと立川、大急ぎで降りて、自宅に着いたのが6時半。家人は草木湖まつりで子供がつかんだニジマスとウナギを焼いている。蒲焼きは焼きすぎであるが宮崎県日南市浜乃茶屋さんのたれのお陰でうまい。
 食後、強い腰痛と夏風邪のために『なんでも鑑定団』まで居間でダウン。11時まで画像の整理、仕事。


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 草木ダムのある東村は分け入っても分け入っても深い山でした。ただ行った朝方に豪雨があったらしく草木はびしょ濡れの状態。おもったほど生き物と出合えませんでした。
 まず、村に着くやいなや飛び込んできたのがアキアカネ。娘が「ここのトンボは人なつっこいね」というのでだが、それ以上にものすごい数のトンボ。手に頭に帽子にいつのまにか止まっているのがアキアカネなのです。
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 村から渡良瀬川沿いにさかのぼってもっとも目に付いたのがマタタビ。疲れた旅人がひとかじりしてまた旅を続けるほどの精力剤的効能があることから又旅なんでしょうが(ありきたりなことを書いて恥ずかしい)、珍しいものではなく関東の野山に普通に見られます。ちなみに道の駅「くろほね・やまびこ」では8個50円で売ってました。またマタタビは虫こぶになっているのがいいのです。
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 あとは紫色のソバナ、キツリフネソウのような花、ユキノシタ科のヤマアジサイ。(花の同定は沼津の飯塚栄一さんによる)
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 以外に虫は少なく(これは豪雨のせい)、ゴミムシダマシ科のキコリムシ(?)とゾウムシの仲間だけ。
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 ちょっと残念な山歩きでした。


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8月15日のこと

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 早朝4時前に我が家を出たのは、本日がお盆の最終日であるため。目的地は群馬県東村。ここは桐生から渡良瀬川をさかのぼった村。もう少し上流には栃木県足尾町がある。
 この村にはネットで調べても産業も観光地もない。あるのは巨大な草木ダムだけである。その草木湖まつりというのに行ってきたのだ。祭りが嫌いなのでこれはまさに天災。
 思ったよりも道は空いていて東村の草木ダムの管理事務所(ここに勝手にクルマを止めた)についたのが7時過ぎ。草木湖まつりは午前10時から。巨大なダム湖を眺めながらこの3時間をいかにしてつぶすかを考える。
 考えた末に3時間だけ、生き物の旅をすることにした。下流域よりも上流が面白そうなので漠然と山道をさかのぼる。残念ながら杉林ばかり(社会保険庁が明らかに犯罪者集団であるとの認識は国民総てに行き渡っているが、我が国で森林や植林を行っている林野庁などがもっと悪質な天下り集団であるというのはあまり知られていない)で道沿い以外は広葉樹が見られない。この広葉樹にはたくさんのマタタビやサルナシがある。樹林から見える渡良瀬川、その渓谷が吹き出している清々しい空気を楽しんで、村に降りてきたのが、10時前。駐車場にはフリーマーケットを出す人たちがたむろしている。巨大なキャンプカーやイラストの描かれた4WD、その持ち主の出で立ちから独特のまがまがしい臭気を感じる。どうもこの人たちフリーマーケットのプロであるようだ。
 祭りがなかなか始まりそうにないので、「わらべ工房」というのに行ってみる。ここがなかなか優れもの木工体験がまず安い。これで子供達は充分に楽しんだようだ。また銀杏のまな板が1個千円というのも破格である。年々時間がなくてまな板を削る暇がない。今使っているまな板には申し訳ないが選手交代してもらおう。
 会場にもどり、昼時を過ぎているので「海洋センター」という不思議な名前のプール前で地元の方達が出している出店で昼食をとる。焼きそば、鶏の唐揚げ、群馬名物の焼きだんご、モツ煮込み、それと生ビールで3500円ほど。これはテキ屋よりは安いのではないか?
 会場にもどり、子供達のマスのつかみ取り、マスの塩焼きの整理券をもらい(これ無料)、フリーマーケットを回る。ここでがっかりさせられたのが地元の産物がまったくないということ。店を開いているのがいかにもその道のプロ然としているヤカラばかりで並んでいる物もくだらなさを通り越している。はっきり言ってフリーマーケットは嫌いだー!
 マスのつかみ取り、流しそーめん、うちわに画を描くなど総て無料なのは水資源開発公団のお陰なのだろうか? 私的に考えるなら末端職員は決して悪人ではないのだろう。この独立行政法人をして悪臭を漂わせているのは天下り役人とそれにくっついて「悪」を働いている自民党の代議士だけに違いない。
 2時半過ぎに東村を後にする。道の駅や伊勢崎市の農協の直売所などに立ち寄り自宅に帰り着いたのが8時前。恐れていたUターンラッシュはなかった。


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8月14日のこと

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 慌ただしい一日。早朝からサイトの改訂を始める。またまた広島県倉橋島の魚貝類の呼び名・方言のページが壊れているのが判明。またまた改修。これですでに午前中は終わってしまう。そのままサイトの改訂と未処理の画像を保存するだけで夕方となる。画像の整理は膨大な時間を要してしまう。
 寿司図鑑を2日分作るためにベラ科、カマス科の改訂を行い今日はおしまい。
 明日は群馬県東村へ向かう。ダム祭りというのがあるからだというがお盆の帰省ラッシュ大丈夫だろうか?


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8月13日のこと

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 朝方5時に起きる。外は曇り空、大急ぎでパソコンを起こす。今日中に終わらせて仕舞いたいことが限りなくある。メール・掲示板のチェック、寿司図鑑のネタを選ぶ。
 6時過ぎに我が家を出て、八王子綜合卸売センター。『市場寿司 たか』の前にはすでに待つ人がいる。
 仕方なく八王子総合卸売協同組合(八王子綜合卸売センターとは隣り合っている)光陽でラーメン。「なんだか一般客で混み合いそうな雰囲気だね」というと光陽の女将さん、「うちよは関係ないね」だって。
 簡単な買い物だけ済ませて八王子魚市場に行く。場内荷が少なく寂しい。最近では多くの飲食店がお盆は休んでしまう。そのためにこの時期、一般客の方が多いのだ。
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 ほとんど買い物もせずに帰宅は8時前。ラジオを聞きながら広島県倉橋島の方言のページを作成。これが4度めの作成になるが、なぜか倉橋島にかぎってページが壊れてしまう。と、なんと昼過ぎまでかかったページが損傷。どこに問題があるのだろう? いかになおしても元に戻らない。
 昼前に非常に強い腰痛を感じて1時間半ほどダウン。
 昼に始めたのは『四季の卵図鑑』の7月。
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/ajicontent/ran/mokuji.html
 あとは保存画像の整理。沼津から持ち帰ったコチ科の魚はマツバゴチであると思われるのだが、そうすると過去の保存分の同定に不十分さが見えてくる。
 夕方まで腰痛をこらえてパソコンに向かう。


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 ひとりっていいもんんだな! 肴だけあればいいし、お腹空いたら対丈夫なように『市場寿司 たか』のちらしもある。7時過ぎてパソコンから離れてぼんやりテレビをつける。最近まったく見たいテレビがないので、これは習慣というやつ。ほとんどのチャンネルで20年前の日航機墜落のことをやっていて、あれがもうそんなに昔のことなのかと思うと愕然。また郵政事業民営化というのは絶対しなくてはいけないことなのにそれに反対していた野田聖子なんていういかがわしい女がさも被害者のように出てくる。これはテレビを見ていて不愉快だ。こんな議員がいるから子供達の未来が心配なのだ。
 こんな不愉快さを吹き飛ばすべく何品か肴を作ってみた。また今日とどいたばかりの取って置きもあるのだ。
 今日とどいたのは貝焼のウニ。これは福島県いわき市の特産加工品。久ノ浜でとれるエゾムラサキウニをウバガイの貝殻にぎゅうぎゅうに詰めて小石を敷き詰めた釜で蒸し焼きにしたもの。思ったよりも時は淡白であるが、生のウニそのものの甘味とより不快味わいを感じることができる。
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 これはいわき市久ノ浜の『百ちゃん魚店(電話0246-82-2432)』から。1個1500円で、ぎゅうぎゅう詰めに入ったウニからすると安い。
 それに沼津から持ち帰ったヒラソウダを強火であぶって生のタマネギで敢えて二杯酢で和えたもの。最近こんな単純なものが好きだ。
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 後はオオシタビラメの煮つけ、枝豆、キュウリの漬け物。
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 〆はなんといっても『市場寿司 たか』のお持ち帰りちらし(600円)。これは独身の夜にたかさんが持ってきてくれたもの。たかさんありがと!
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市場便り

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 一夜眠っても疲れはとれない。我ながらダメだな、とため息が出る。テレビでは解散総選挙のこと、また日航機墜落20年のこと、なんだか寂しいことだらけの朝である。
 八王子魚市場には8時過ぎに、場内はがらんとしているが人は多い。八王子綜合卸売センター、高野水産は交通渋滞でまだ帰ってきていない。八王子総合卸売協同組合にも魚は少なく、見るべき物が鳴く『市場寿司 たか』へ向かう。
 9時近くまで客が残っていて忙しいだろうに昨日持ち帰った沼津の魚を総て握りに。ガンゾウビラメ、タマガンゾウビラメ、イラ、ゴマヒレキントキ、キビレキントキ、ホウライヒメジ、サツマカサゴ、オオシタビラメ、これが次々に握られて店内狭しと並ぶ。
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 これを撮影するにヘトヘトに疲れて帰宅。このなかでいちばんうまかったのはヒラソウダ、ホウライヒメジ、後はイラ、キントキダイ2種の順。
 帰宅は11時。なんだかちょっと座っていたいなとぼんやりすることほんの数分。ここに子供達が乱入してきて追い出される。
 午前、午後と画像整理、仕事、サイトの改訂。
 7時過ぎに福島県いわき市久ノ浜、百ちゃん魚店から貝焼きのウニ。さあ、これを晩酌にゆったり晩酌。


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8月11日のこと

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 沼津はまだ明けやらぬ4時に魚市場に到着。ライトの下で巻き網の選別が始まっている。場内地物は少なく陸送の締める比率が高い。
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 市場内を地物を探して右往左往する。巻き網の主な漁獲物はゴマサバ、マルソウダである。その内定置網も接岸して選別を始める。こちらは小アジが中心。よくみると中にイブリカマスらしきものを見つける。これはウロコがしっかりしている、また縦すじはっきりしているなどから間違いなくイブリカマスだ。漁師さんに聞くと、「こんなもの昔からみんな知っとったな。ここらじゃ“オニカマス”というな」。
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 場内を歩く内にケータイがなる。青木さんから珍しいキントキダイがいるというので伊豆七島の荷のところへ走る。見るとキビレキントキとゴマヒレキントキ、シモフリハタ、タマメイチもある。
 ここに飯塚栄一さんも到着。市場をひとまわりしていると大きなキハダマグロを揚げている船を発見。飯塚さんがカメラを取り出す機会も今日は少な目である。「やっぱり底引きがないと寂しいですね」と話ながら朝食に誘って頂く。
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 沼津には8時過ぎまでいた。志下の「カネマル笹市」に寄ろうか迷うが疲れがどっと押し寄せてきており断念。しかし足が重いな!


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8月10日のこと

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 朝、5時に自宅を出てゆっくり南下して8時前には小田原に着いた。小田原魚市場のある早川は五郎丸などの釣り宿に通ったもので懐かしいところ。その釣り宿の奥に岸壁が張り出していてここが小田原魚市場である。ちょっと遅かったためだろうかほとんど魚がなく。定置網の入る岸壁にもシラスの残骸が残っているだけ。
 ほとんどなにもない場内に陸送された荷を運ぶ人たちがのんびりと立ち話をしている。地物を探そうと思って生け簀を見ていくとオニカサゴ属の不明なもの、カサゴ、カワハギ、ショウジンガニ、アサヒガニが入っていて、なにやら真っ黒な生け簀があるなと思ってのぞいたらオオシタビラメがたくさん。
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 生け簀を掃除していた人に聞くと今年は多いね、という。後はハモ。小田原の市場はときどきのぞいたものだがハモって昔からとっていただろうか?
 一通り市場を見て2階にある市場食堂にのぼる。小田原魚市場市場食堂はそっけない安物のテーブルが並び、食券を購入してセルフサービスでというまるで社員食堂のようなところ。この簡素さに期待が持てるではないか? とアジのたたき定食950円、アジのつみれ汁180円を注文。出てきたのがこれ!?
 なんとも貧相に見えてしまうではないか? この定食を考えた人は「市場」という場所柄の豊かなイメージをわかっていないし、「定食として割高なイメージを受ける」可能性を考えていないのでは? さすが市場という素朴でおおらかな部分がどこにもないのは当たり前のことだろうか? もしこの食堂を生かして多くの人の再来を求めるならもっと工夫が必要だ。ちなみのアジのつみれ汁のつみれはたった2個、アジのたたきは合格、ご飯もまずくない、その他副菜は最低であった。値段を決めていかに儲けるかと考えると食の世界はまずいものしか出来ないと言う典型だ。これで1100円を超えるのはちょっと疑問。
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 9時前に生命の星地球博物館へ。ここで瀬能宏先生に会い、昼食をともにする。行ったのは「箱根乃庵」ここのそばがよかった。このそば屋に向かう小道でキボシカミキリを見つける。
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 瀬能先生にはドジョウのことをいろいろ聞いて、沼津を目差す。
 沼津で飯塚栄一さんと会い、そのまま沼津駅北口リコー通りの「うお亭」に。
 ここで菊貞・菊地利雄さん、佐政水産・青木修一さんと会食。おいしい店では会ったが両人の話で聞くもののほうがうまそうでこまった。会食は10時まで、ホテルに帰り着くやダウン。ところがふと目が覚めてしまって、時計を見ると0時過ぎ。夏目房之助の『あの頃マンガは思春期だった』を読み始めて、またまた気がついたら3時を過ぎてしまっている。4時までうとうとして沼津魚市場を目差す。


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 今日は忙しかったな。画像を貸したり、問い合わせに応じたり。なんだか年をとるほどに慌ただしくなるのでしょうか? サイトの改訂もかなり進みました。
 さて明日は小田原魚市場、そして少し博物館でも見て、そのまま沼津で一泊しようと思っています。お盆が近いのでお魚が多いはずはないのですが、夏の間どこにも行かないのも寂しいということで。
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8月8日のこと

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 今はいちばんサイトのことをやっていられるとき。エビの改訂をしたり、千葉県和田町のクジラ解体をアップしたり。そして簡単な昼食を挟んで仕事をして。ちょっと苦しんで。またなんだか切なくなって。これはどうしてかというと、自分でもわからない。フォークルセダーズの「悲しくてやりきれない」を映画「パッチギ」で聞いたせいだろうか? どうもこれは体力も気力もなくなりつつあるお父さん特有の現象なのかも知れない。
 3時になってサーモントラウトを仕入れていった八王子市小宮の『スーパーイシカワ』へ身を少し分けてもらいに行く。
『スーパーイシカワ』は八王子どころか関東でも屈指の魚屋のひとつである。総合食料品店ではあるがその刺身の種類が半端ではない。ぼうずコンニャクの口車にのってカゴカキダイやササノハベラ、オキナヒメジやキビレカワハギ、数え切れないほどの魚貝類を扱っている。たぶん刺身の種類では関東一だろう。
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まだ3時過ぎで刺身は並んでいないが魚だけでもすごい種類だ。特にこの日に選んできたのが北海道産のサラガイ。これを選べるのも本当は凄いことなのだ。
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ここでサーモントラウトを分けてもらい、大急ぎで八王子市北野の『市場寿司 たか』に向かう。押っ取り刀で駆けつけたら中には兼友さんがいて、ビールを飲んでいる。そのゆったりした時間を邪魔して、さっそくサーモントラウトを握ってもらう。これがとろっとして甘い、うまい。それで慌ただしく帰ってしまおうとしたら、
「いいのかい、ここに高野水産で仕入れたすごいイワシがあるんだけどね」と引き留められて、目の前に出された小イワシの寿司が凄いというかビックリするぐらいに美味。
 これは三河湾大浜港から一色の毎味水産が荷を出してきたもの。毎味水産の社長は懐かしい人。また会いたいなと思っていたらまさに絶品の小イワシを送ってきてくれた。
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美味なものばかり食べて、渋いお茶を飲んで、こんな至福の時間があっていいのだろうか? それでも4時を遙かにすぎてゆったりとしていられない。
帰宅後、明日が早い家族のために夕食は6時前。家族の食事を見ながら宮崎県日南市浜乃茶屋さんから頂いた「だくまえび(ミナミテナガエビ、ヒラテナガエビ)」の焼いた物を魚に島根の銘酒「王禄」を飲む。本来は仕事の端境期にあたりゆったり出来てもいいのに、なぜにこんなに忙しいのだろう?


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8月7日のこと

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 べにらぼうなまる曰く「なさぬ堪忍、するが堪忍」と申しまするが天災続いて父さんは辛い日々を送っておりまするな。特にぼうずコンニャクの出来ないことの最たる物に「団体行動」、「祭」、「人混みでいる」というのがありますな。そこに「流行についていけない」というのも加えますと現代人としては失格だろ! と長屋のご隠居さんに小言のひとつもいわれそうじゃありゃせんか。
 こう〜りゃたまらんなんて言いますと家人はそこここに天災を振りまいてその害極めてはなはだし。それでしかたなくお父さんが考えてのが「穴場探し」。苦労しないで家族を楽しませるにゃどうするべ。と思い出したのがほんの隣町の山梨県は秋山村。ここにきっと大赤字ではないかという村営の温泉施設「ネスパ秋山(なんの意味じゃ?)」てなものがあり、これが大人一人タオルや部屋着がついて900円と安いんですな。
 と、慌ただしく暇人がわんさか走る中央高速を上野原に、そこから15分で秋山村に着いた。秋山村というのは自然破壊のもっとも甚だしきゴルフ場と村営の温泉しかない鄙びすぎた村です。ちなみにゴルフやるヤツはろくでなしだとしか思っていないので、ぼうずコンニャクには
「タイガーなんとかも、宮原なんとかも存在しておりません」
 まだ9時台ということで村営の鱒釣り場を覗くとなんと1人3000円というバブルそのままの値段におどろ、おののき。こんなべらぼうな値段でニジマス釣ってどうしますのやろ?
 と「ネスパ秋山」で泳ぐこと3時間半。それでも子供達は物足りないとほざきまする。それをお願いして酒まんじゅうと大玉のスイカを買い込み帰りました。
 それで帰宅後、悲しいお父さんはダウン。しかしお父さんが子供と一緒に遊ばねばならんなんて「おかしいだろ!」


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8月6日のこと

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 面白くない市場を後にして、そのままパソコンと向かい合い。こんなことは楽しいはずがない。と思っていたら宮崎県日南市の浜乃茶屋さんから冷凍宅急便。ずしりと重いのを明けてビックリ。おいしいウナギもそうですが、初めて見る貝、そしてヒラテナガエビ。
 これがヒラテナガエビか? と感慨深かったのもありますが、たぶん浜乃茶屋さんが言うところの「みなやあなご」というのがイボアナゴであるというのが確認できたのもうれしい。
 この巻き貝、テナガエビなどを撮影しているともう6時過ぎになっている。撮影というのはほんとうに時間がかかる。
 そして夕食は浜乃茶屋名物のウナギの蒲焼き、なかに明らかに天然ものも入っていて、日南市酒谷川のウナギも堪能しました。しかし浜乃茶屋のウナギは我が家好みです。こんなにうまいウナギをちょうだいしていいものか家人共々感謝感激。
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写真の蒲焼きが天然だと確信しましたが身がやや硬く、そして特有の川の香りが心地よい。うまいですね。これ!
浜乃茶屋さんのページには
http://www.cmp-lab.or.jp/~unagi/


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8月6日のこと

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 市場からの帰宅は10時前。しかし市場にはなにもなかった。これは台風のせいでしょうか? 午前中に預けて置いたFUJIFILMのファインピクスS 7000がもどってきたり、画像の整理をしたり、ホームページ作成の依頼を今流のわかりづらいサイトは作れないからと断ったり。そんなことをしていたら正午を過ぎていた。
 ここで今日は都心に出なくていいということが判明。もっと早く教えてくれよ。
 いい加減な昼食を挟んで、どうしようもない眠気に襲われてダウン。2時間近く眠る。起きたら身体がダルダルで気持ち悪い。夕方まで先月末の千葉県和田町ツチクジラ解体の旅のメモを清書しながらクジラのことを調べる。
 これが終了したのが6時半過ぎ。家族はみな近所の企業のお祭りに出かけて一人っきり。こんな幸せな時はない。
 宇和島市薬師神かまぼこの、じゃこ天と近所の旗野農園のインゲン豆を炊く、枝豆を茹でる、伏見甘長唐辛子をフライパンでからいりしてスダチ醤油というのを肴にゆったりニュースを見る。
 そのままぼんやりして「鶴瓶の家族に乾杯」を見る。茨城県茨城町涸沼の漁の模様が見られて興味深い。9時から画像の整理と文書の校正。しかし疲れがとれないのは年のせいか? 1956年生まれのもう間近にせまる49歳が恐いな。
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薬師神かまぼこのじゃこ天、近所の旗野農園のインゲンをさらっと炊いてみました。


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8月4日のこと

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 お茶の水に辿り着いたのが2時前。郵便物を出し、ちょうど駿台予備校まできたら歩道にブイブイがはっている。そのコバルトブルーが美しい。
 仕事は6時まで。東京堂ふくろう店、坪内祐三さんの本棚をのぞき、アクシスに立ち寄る。ここで欲しい本をぐっと我慢する。
 そしてすずらん通りのキッチン南海でカツカレー(650円)。真っ黒な神保町名物カツカレーは月に一度は食べたくなる。
 明倫館でのどから手が出るほど欲しい本を見つけてまたまたぐっと我慢。大雲堂は店仕舞いの真っ最中。半蔵門線に降りて東京駅経由で座って買える。途中国分寺での乗り換えに一緒に押し出された美少女が突然ウンコ座り。そのまま電車の中の仲間達と話し始めたのには仰天。ホームで立っているだけで湿度が高く不快。全然汗が乾かない。
 中央線を降りて大汗をかいて帰宅。少々ダウン。11時過ぎまで画像の整理。


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8月2日のこと

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 市場からのもどったのは9時半過ぎ。正午過ぎまで仕事、画像の保存、寿司図鑑作成。
 1時前にお茶の水に向かう。熱暑のなかアブラゼミの声。中央線に乗り込んで人心地ついたときにお茶の水駅での人身事故のアナウンス。立川駅からお茶も水駅まで1時間半を要す。なかでも辛かったのは四谷駅手前のトンネル内での長い停車。閉所恐怖症の心臓は爆発寸前までいった。
 仕事は8時半まで。途中抜け出して三省堂書店。『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房 3800円)、『クジラと日本人』(青春出版社 667円)、『クジラと日本人』(岩波新書 700円)。
 中央線を途中下車して立川駅「奥多摩そば」で冷やしかけそば300円。やはりこれうまいな。「開花」に寄り道してシマガツオの刺身、と突き出しで生ビールとお銚子2本(2合入り)、お勘定は3000円。
 こんなつましい生活でもどんどんお小遣いが減っていく。そんなときに社会保険庁の無駄遣いの報道、またこれを報道できなくさせようとする自民党の代議士、役人のこと、お父さんは怒っているぞ!


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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8月1日のこと

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 市場から帰宅したのが10時過ぎ。画像の整理、やぼな書類の作成、寿司図鑑を作成して、ふと時間を見るとすでに正午過ぎ。
 外に出ると地面からの熱気と太陽光線で魚焼きグリルの中に入ったようだ。驚いたことに中央線の車内すら涼しくない。
 2時にはお茶の水。仕事は翌1時過ぎまで。帰宅は2時前。メール・掲示板のチェックをしてシャワーを浴びると3時になっていた。なんだか眠れなくて芋焼酎のロックをいっぱい。それでも午前4時のデジタル数字を見て、いつの間にか眠りにつく。
 メールを出す暇がなく、宮崎の浜乃茶屋さんにケータイ。女将さんの、てんさんが「だくまえび(ミナミテナガエビ、ヒラテナガエビ)」を送ってくれるというので返事にかけたもの。てんさんと話のはこれが二度目。面白いのは、てんさんの声を聞くとなんだか癒される。それになぜか知らないけれど一度も行ったことのない宮崎県日南市というところに「何が何でも行ってみたい」と思ってしまう。いいな、てんさん。話しているとなんとおいしい浜乃茶屋の「うなぎの蒲焼き」も一緒に! 待ち遠しいな。
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