管理人: 2006年10月アーカイブ

 秋も深まって、そろそろ今年も終わりだな、なんて気の早い声も聞こえてくる。その10月下旬から年末までがいちばん忙しく慌ただしく、そして当然のごとく疲れが溜まりがちな時期でもある。
 この時期にまさに旬を向かえるのが柿と牡蠣。ボクはこれを嫌と言うほどに食らう。昨日の朝は八王子総合卸売協同組合「光陽」で牡蠣フライ定食。これが4つではもの足りない。「追加だ追加だ」となってしまう。

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 昼には柿5つ、子供の食べ残しのピザですませる。夕ご飯まで仕事をしながら柿3つ。

 夕には生牡蠣10個、ドジョウの丸鍋、滋賀県高島市朽木村の鯖なれずし、自家製アンチョビーのスパゲッティ、茹でたキタアカリ。いやあああ、この厚岸産の小振りの牡蠣がうまいのなんのって。「ドジョウ、牡蠣、この合間に鯖なれずし、ドジョウ、牡蠣」に宮城の浦霞で満足満足。

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丸煮にしたドジョウは明らかに中国産。見たところ2種類いるのを撮影しなければ

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ボクがもしも金持ちになるようなことがあったら(絶対にないのだ)毎日50シェルは食いたいと思う

 今日の朝には牡蠣の浅だき(ちなみにボクは関西系の言語使いなので煮ると「たく」は区別しない。したくない)、アサリのみそ汁に京芋の子と豚の三枚肉厚切りをたいたもの、マルハラフーズの「サンマたまり醤油干し」、ご飯二膳。、柿2個。
「ああ、それでもまだ柿を食べたい。昼には牡蠣の入った温かいうどんにするぞ」

 なんて思いながら仕事を脇にどけて物思いに耽っている。こんなときにはブルックナーの五番でも聴きたいものだし、金原亭馬生の「幾代餅」というのもいいのだ。

 さて、疲れがたまるとどうして牡蠣(マガキ)を食べたくなるのか栄養学的に述べると、「やはりタウリン」かなと思い至る。牡蠣には良質なアミノ酸が豊富に含まれる。なかでも目立つのがタウリンなのである。他にもタウリンの豊富な魚貝類はあるものの消化の良さ、また可食部での含有量を考えるとマガキに勝るものはない。
 そのタウリンの機能には「貧血予防」「肝臓の解毒作用の強化」「強心作用」「不整脈の改善」「血中コレステロールの減少」「インスリンの分泌促進」「視力の回復」などがあるという。【『エビの栄養・イカの味・貝の生態』(奥谷喬司、鈴木たね子 アボック社)、『おさかな栄養学』(鈴木たね子 成山堂書店)を参考にする】
 どうりで牡蠣が食べたくなるわけで昨日は生食用の殻がき、加熱用のカキとちょっと散財しすぎてしまった。その上知人隣人などからいただいた柿もなくなって、今日は近所の農協に買い出しに行かなくてはならない。
 我が家では秋のこの頃、とても貧窮する。この状況を家人は人知れず「柿牡蠣貧乏現象」と呼んでいるらしい。


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ダツ目を改訂

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鹿児島県のウエスギさんのご指摘でテンジクダツをオキザヨリに訂正。
ウエスギさんには感謝いたします。
ウエスギさんのブログへ
http://catinfeltspikeboots.naturum.ne.jp/

市場魚貝類図鑑のオキザヨリへ
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トウザヨリのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fish/datu/touzayori.html

掲載種 1808


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 忙しい一週間で、もう少しでダウンかな。しかし疲れが毎日、薄雪のように積もり始めて、今日などは豪雪状態。愚痴をこぼしに「市場寿司 たか」に立ち寄ったら、これがまた大忙しである。
「今日は煮穴子だろ、玉子焼きつくるだろ」
 なんだか愚痴をこぼす状況にない。
 仕方なく、八王子綜合卸売センター「高野水産」のオヤジ(社長)をからかいに行くと。
「やっぱり今日は魚がねえ」
 ちょっとほんまモンのご機嫌斜め。
 魚を見て回っていると和歌山県串本「出口水産」から鮮度抜群のタカノハダイ。これを本日の「市場寿司 たか」の特ネタにするべかな? てんで店で三枚に卸す。それをじっと見つめるのが豊田駅前に店を構える「うろこ」さん。
「へただね」
 ということでした。

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「市場寿司 たか」の煮穴子はまず酒と水だけでたき、砂糖、醤油と足していく

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「あれ、思ったよりも脂があるな」。ということで本日の特ネタはタカノハダイ(鷹ノ羽鯛)。


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 ご存じサバとサンマを専門に加工する「マルハラフーズ」のもの。ここはサバとサンマの干物に出来るだけ添加物のない調味料で味付けするという試行錯誤を繰り返している。ボクなど本来単味を好むもので、この手の製品はもっぱら家族の嗜好に合わせて買っていたのだ。ところがこれが意外に味わいの変化があっていいではないか? と「マルハラフーズ」の製品を食べていく内に考えかたが変わりつつある。
 そして今回サンプルでいただいたもので最初に味わってみたのが「魚屋まかない干し」というもの。近年の干物は塩分濃度が低くなり、「なれ味」というか熟成によるアミノ酸組成がすすまない。それを魚醤で補ったものと思われる。家族は魚醤=「やや苦手」なのでまずボクが食べてみる。これが魚醤大好きの向きにはややもの足りない。むしろクセ(これがボクにはたまらない)よりもアミノ酸系の風味が生きてきている。旨味のある、しかも食べやすい干物であるといったところ。きっとかなり洗練された魚醤を使われているのだろう。
 家族は魚醤臭さがない分、大歓迎であった。魚醤だけなのだろうか、焼くと適度に照りが出るのである。それで「香ばしくていい」という。また今回の製品はサバ、サンマともに甲乙つけがたく、でもどうしても選べと言われると「サバ」かな。
 魚醤には我々がどうしても摂取しなければならない必須アミノ酸も豊富だろう。そこに不飽和脂肪酸豊かなサバ、サンマなのだから、現代人が欠乏しがちなものを補えると言う意味合いからも人気がでそうである。

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マルハラフーズ
http://www.maruhara-f.com/


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 最近、小振りのイボダイの入荷がある。これを見ると生唾がでるほどに「食いたーく」なる。それで今日も八王子綜合卸売センター「高野水産」で見つけて、即速、「市場寿司 たか」に走り込む。
 大急ぎで卸して、まずは立て塩5分、かるく酢で洗って皮を剥く。そして握りにするのである。このほんの十数分の長いこと。そして見事な握りの出来上がり。と言うことで本日の「市場寿司 たか」の特ネタは……。
「えぼだいの酢洗い」
 もうこれを食べたら“ばったり”うますぎて倒れてしまいそうだ。

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立て塩も酢も洗う程度

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八王子市場案内
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html
市場魚貝類図鑑のイボダイ
http://www.zukan-bouz.com/suzuki/ibodai/ibodai.html


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 さて、最近「市場でうまい飯」なんて雑誌なんかの特集を見かけるが、そんなあまいもんやおまへんな市場飯は。そんなに取り立ててうまいものがあるはずがない。その上、特集なんかで取り上げられるのは実際に市場で仕事をしている方達が利用しない店だったりする。そんな店は横に置き、せっかく市場に来たなら市場人と同じ店で飯を食おう。それを川崎北部市場で探すと、この「富士弁」という店がいちばん利用率が高いように思えた。
 なにしろ後から後から客が絶えることなく訪れる。そして勢いよく飯をかき込んですぐにまた仕事にもどる。それで食券機の前まで来て、その品書きの多さに迷ってしまう。うどん、そば、ラーメンに定食、無造作に置かれたおにぎり各種。そのなかで珍しいので「まぐろの生姜焼き」というのにしてみる。
 驚いたことに、お願いするとフライパンでマグロを焼きはじめた。カウンターにはうどんやお握りを買っていく人がどんどん詰めかけてくる。そこでウロウロとそれなりに待ち、出来上がった皿を受け取り、みそ汁にご飯を持ったオバサンが、こちらを見て「これは持っていけないわ」といってテーブルまで運んでくれた。
 思ったよりもあっさりしたみそ汁、そしてマグロは薄味に焼かれて、大根おろしに醤油を垂らして搦めながら食べる。生姜焼きの味わいはやや野性味に欠けてミスマッチな上品さがあり、それほど「うまいもん」ではない。でも飯もそこそこうまい。そこに大根おろしに搦めた醤油味のメバチマグロのほお肉や筋を焼いたものということで、がっしがっしとかき込んで、まさに満足度からすると超合格点。
 この店の人気は市場人がもっとも大事にしていること、「値段と時間と味わいのバランスの良さ」にある。

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 なかなか探しても手に入らないものがあって、東北北海道でとれるホラアナゴの仲間、ホラアナゴ、イラコアナゴ、カサゴの仲間でスイやシロウ、スジアイナメ、イトヒキダラ他にもいっぱい。
 そんなとき青森の田向さんから「カラスハモというのが来ましてね」という掲示板投稿があった。カラス=黒い、ハモ=長い、とするとイラコアナゴかホラアナゴに違いない。
 さっそくお願いして届いた荷をみてちょっと(大いに)がっかり。見事に開いていたからだ。なんとか種名がわからないかとルーペでウロコを見ると短い棒状。間違いなくイラコアナゴである。とりあえず種名はわかったものの丸がないことには撮影できない。
 しかたなく期待しないで食べてみることにする。驚いたことに、これが「うまーい」のだ。煮穴子(アナゴじゃないけど)にしてとろけるようだし、天ぷらは風味豊か旨味たっぷり。ほっぺが落ちるほどにうまい。これを『市場寿司 たか』に持っていくと、たかさんも絶賛なのである。先週「豪海投げ込み丼」を食べた方は味わっていただいたやも知れぬ。
 でも丸のままが欲しい、欲しい、欲しいな。

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このウロコの形がイラコアナゴの特徴

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天ぷらは熱い内に食べるとマアナゴに負けない

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煮たものは魅惑の味わい。パーシー・フェイスの管弦が耳をよぎる

北の海の幸なら、田向商店に聞いてくれ
http://www.tamukaisyoten.co.jp/


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大阪府貝塚市「和幸寿司」のページとリンク
http://www.wakozushi.com/
やまけんさんの「和幸寿司 ブログ」にもリンク
http://blog.wakozushi.com/

リンクのページ
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市場魚貝類図鑑商店街のページ
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/shoutengai.html


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返信、返信、変身!

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 タイトルの最後の文字は変換ミスです。まあいいか?
 さて、アバタノオジサン、尻高鰤さん、鮟鱇さん、nobさん、またまた土曜会を行いますのでお待ち下さい。できれば八王子でもやりたいのですが、いかんせん遠い。また『市場寿司 たか』の土曜日の混み具合を鑑みると人を呼ぶのを躊躇せざるを得ない。
 またまた築地土曜会かな? そしてこんどは早朝の競りからの見学。
 がんばらなければ、また身軽な身体に変身! しなければ! 最近、思うのだけれど仮面ライダーのように「変身!」というと体重が10キロずつ減るというベルトがあるといいな。


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 昨日のこと八王子綜合卸売センター「高野水産」の社長から声をかけられた、それで押っ取り刀で駆けつけるとそこにあったのが和歌山県からきたというイボアナゴ。大小入り乱れて発泡の中で蠢いている。種名を教えて食べ方や味わいを教えると「少し持っていきなよ」とうれしいことを言ってくれる。

 さて巻き貝であるミミガイ科にはアワビを始め美味なものが目白押しである。市場で見かけるミミガイ科をあげるとクロアワビ、エゾアワビ、メカイアワビ、マダカアワビ、トコブシ、フクトコブシ。また海外から輸入されてくるものの種類も非常に多い。そんななかにあってイボアナゴは関東の市場で見かけることは非常に希。
 そんなイボアナゴを以前、宮崎県の「浜乃茶屋」さんからたっぷり送っていただいたことがある。磯遊びなどでの獲物であるらしい。どうもこのようにイボアナゴは磯ものでも換金するものではなく「遊び」の対象とする地域が多いのかもしれない。

 さてさて最後にこのイボアナゴの味わいなのであるがすこぶるつきに美味なのである。身がふっくらして柔らかい、そして甘味があって。彼のトコブシに勝るとも劣らずだ。
 磯ものの宿命として乱獲の危惧がある。これなども適度に管理、末永く楽しめるようにして欲しいとも思う。

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我が家では最近、アワビ、トコブシなどを酒蒸しにするよりも煮貝にすることが多い。醤油との相性がとてもいいのだ。まず鍋に酒と同割の水、そして醤油適宜を合わせる。そこにほんの少しだけ砂糖を入れるのだ。この砂糖は味を付けるのではなく、貝からの甘味を引き出す役割を演じる。煮立たせないようにして10分前後、そのまま鍋どめして出来上がる

「浜乃茶屋」
http://www.cmp-lab.or.jp/~unagi/


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 さて本日の寿司ネタ、特に選りすぐりましたるは、以下のごとく。

沼津の天然カンパチ
のど黒(ユメカサゴ)
青森田向さんにもらったイラコアナゴで作った、煮穴子
マイワシ
スズキ
コショウダイ

 これら総て格安で提供いたす。

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沼津佐政水産、青木修一さんからの魚


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 さて、築地土曜会に参加された皆さん、お楽しみ頂けましたようで幸い至極です。あれは岩手銀河プラザで鮟鱇さんとお別れしたのが11時前後だったでしょうか? それからバスにのって有楽町まで戻ろうとしたら姫が「父ちゃん、これぐらいでバスに乗るのは変だよ」と言います。ボクも父親の端くれの端くれなので「そうだ。歩いて行こう」なんていいましてDiorの前や様々なブランド店を姫が見ているのをデカイ身体で隠しながら、こんどは交通会館に行きました。秋田、北海道、むらからまちから館で面白いワンカップを買い、姫はアイスクリーム。
 帰宅は1時半過ぎのことでした。シャワーを浴びるともう眠いのなんのって、やっとこはだに塩をふり、一時間タイマーをつけて爆睡、途中こはだを酢で締めて、また爆睡。それから田向さんに頂いたイラコアナゴを煮る。イラコアナゴのウロコを撮影。キテンハタだと思って買ってきた魚や冷凍の種名のわからないエビも撮影。ハタのことで各所に連絡などしていたらもう6時になっている。
 夕食は野菜と豚肉の鍋。正体不明のタラバエビ、こはだの酢締め、肴に鮟鱇さんからもらったホタルイカの干物など。
 夕食後、10時半まで画像の整理。凄まじい睡魔に襲われてダウン。

 翌日は5時前に起きて画像の整理、ブログ。外出する姫の朝ご飯をつくって8時まで画像の整理。8時から朝ご飯を作りはじめる。
 レンコンのきんぴら、納豆、鮟鱇さんにもらったのど黒(アカムツ)の干物、具だくさんみそ汁にご飯。
 午前中は寿司図鑑作成、ブログ、画像の整理。沼津の佐政水産、青木修一さんから「黒いユメカサゴって見たことがありますか?」と電話をもらって送ってもらう手はずを整える。
 気がつくと1時前。「なんでも鑑定団」を見ながら家族用にベーコンのサンドイッチ、太郎に卵巻きおにぎり。テレビを1時半までテレビを見て、また画像の整理。
 画像をしながら椅子に座ったまま居眠り。そこに沼津の飯塚さんからケータイ。そしてサイトの校正と古腹足類の改訂。オキナエビスガイを追加する。このとき既に5時半となっている。
 夕食を作り始めて残念ながらただのキジハタでしかなかった魚を昆布締めに、トンカツの用意をしてサラダを作る。あとはイラコアナゴの天ぷら。日本酒、芋焼酎を飲み始めて、だんだん疲れはとれ始めてきたのを自覚。
 食後、画像の整理。またまた10時近くになってシャワーを浴びると同時にダウン。

 今朝は6時半に起きる。まずブログを書き、寿司図鑑を作り始める。7時半を超えて沼津からの魚貝類を営業所止めにする。
 8時半に外出。青木修一さんからの荷を受け取り、八王子魚市場に向かう。場内を見て回り、八王子綜合卸売センターに。『市場寿司 たか』で荷をあけると黒いユメカサゴ、バケアオメ、ユメカサゴ、カンパチが入っている。青木さん、ありがとー!
 たかさんが玉子焼きを焼いている最中なので高野水産に回る。社長がボクを見て「これ教えて和歌山串本産」。それがイボアナゴなのである。これを少し頂いてしまう。ありがとー!

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 八王子総合卸売協同組合も見回り、「やまぎし」でヨロイメバルを一匹購入。
『市場寿司 たか』でバケアオメ、ユメカサゴ、カンパチ、田向さんにもらったイラコアナゴを撮影。イラコアナゴが意外なうまさ。
 帰宅は11時前。すぐに黒いユメカサゴ、ヨロイメバル、イボアナゴを撮影。驚いたことに今日だけで400枚以上撮影している。そしてイボアナゴを煮る。
 そして今、そろそろ外出の支度。


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 築地土曜会での鮟鱇さんの歩いた距離はいったいどれくらいだろう。我ながら歩きに歩いたつもりだが、それに3割り増しするほどは「歩いて」いそうだ。その一原因が我ら親子が岩手銀河プラザにいて、そこまでうまいものを届けてくれたことにもある。
 それは鮟鱇さんが築地にある馴染みの店で買ったという干物いろいろ。そのひとつが「のど黒の開き」である。産地などしっかり聞いていないのだが、「のど黒(アカムツ)」の小振りのヤツを丁寧に開いている。そして脂がのって、塩加減がよくて、これは申し分のない味わい。酒が進みそうで恐くて敢えて朝ご飯に焼いたら、これまたご飯がどんどん食べられて肥満が進みすぎてこまった。

 話は一転するが土曜日の朝一番に鮟鱇さんの痛切な一撃がボクにゴツーンときた。
「ぼうずコンニャクさんのブログを見ているとなんでも“うまい”って書いてるでしょ。あれはおかしいでしょ」
 確かにボクの味覚計数での「うまいの幅」はかなり広い、広すぎるとは自覚している。例えるならよく延びるバネ計りのように。だいたいそのためにこれほど肥満しているわけである。肥満している原因をおもむろに突かれて本当はかなりうろたえ、狼狽し(同じ言葉です)、阿修羅のごとく呻吟し、ボクは有機交流電灯の光だと思い。「なさぬかんにん するがかんにん」と心学に学び、そしてまた「のど黒」の干物を食って肥満する。

 今朝など丼で飯を食ってしまって2枚の開きをむさぼった。しかもまた丼に半分お代わりしてキュウリのQちゃんでお茶漬けまでサラサラだ。これでももの足りなくて「どうしようかな」と考えていると、姫が「父ちゃん、もうやめときな」というので諦める。
 きっとボクの体重も400グラムくらいは増えたわけで、「鮟鱇さんうまいものをくれるときはもっと気をつけてくれないかな」と勝手に文句を言ってしまう。
 そんなボクはいけない人なんだろうか? ふとまなじりを上げて深く深く人生について考えるのだ。
 あいけない、ここでは「鮟鱇さん、干物ありがとう」と書くつもりだったんだ。「ありがとう」。

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市場魚貝類図鑑のアカムツへ
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古腹足目を改訂

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オキナエビスガイのページを作成
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掲載種 1807


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 秋らしく肌寒い日、早朝の中央快速はのろのろと走り、姫が「お父さん、これ各駅停車かな」と聞いてくる。でも土曜日のいいところは西荻窪、阿佐ヶ谷、高円寺をすっとばしてくれること。結局、都バスから築地4丁目に降り立ったのが7時過ぎのこと。驚いたのは凄まじい人の群。築地場外を新大橋通り沿いに進むのがなんとも大変である。ラーメンの『井上』にはすでに人だかりが出来ている。煮込みの『きつねや』でうまそうに丼をかき込んでいる人。「ここはうまそうな匂いのスクランブル交差点や!」と、姫もボクも激しい空腹感に襲われる。

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長崎県漁連の入江さん

 築地に来るときに都バスを降りるのはいつも築地6丁目なのを、わざわざ遠い4丁目にしたのは『JF長崎漁連 東京直売所』に入江さんを訪ねるためだ。新大橋通から駐車場入り口を見て左に曲がると正面にあるのがやや無機質な外観の『JF長崎漁連 東京直売所』である。忙しそうな入江さんに挨拶して店内を見せてもらう。

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 まず驚いたのが対馬の釣りサバである。1キロを超える見事なものが、なんと2000円弱で置かれている。これを仲卸で買おうとしたらキロあたり2500円以上するはずだ。アオリイカ1ぱい1000円というのも、「あらかぶ(カサゴ)」250円というのも鮮度からするとお買い得。まだまだ陳列などで改良の余地はありそうだが、長崎漁連やるじゃないか! 場外ではまったく買い物をしないのだが、ここははずせない店である。

 波除神社内を見てまた左に、お握りを買おうとしたら、目当ての店がしまっている。「父ちゃんはら減った」と姫が泣くのを無視して場内に入る。水産棟の売店でパンとお茶を買い、一息つく。
 場内にも一般客と海外からの観光客はわんさか集結している。ターラーの行き交う入り口付近に群れている若い集団を見て「あいつらバカじゃないの。クルマに敷かれてしんじめー」と姫が斬る。各地の市場を歩き慣れている姫には一般客が「うざってー」と思えるらしい。
 もうひとつの用件を済ませて、波除神社内に小走りに戻る。走りながらパンを食べる、お茶を飲む。考えてみると姫はこんなことも今では当たり前だと思っているらしい。嫁に行けなくても仕方ないか? 土曜会の待ち合わせ場所である波除神社には鮟鱇さん、nob君、そしてあとふたり。女性のお名前を忘れてしまった。美しい方なのに「どうもすみません」。ここでは仮にAさんとさせてもらう。そして、アバタノオジサン(以降アバさん)。

ここでちょっと場内で見かけた魚貝類・そして人

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10月、11月には築地場内にボラの卵巣が溢れている。みな高いのだが唐墨にするともっともっと手が出なくなる。

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珍しいわけではないが初めて見ると「なんじゃこれ」と思うオオバウチワエビ

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高級魚マハタ、その上にアラ。ふたつ合わせて「アラハタ(荒畑)寒村」なんて誰もわかってくれないだろうな。姫が「しらーー」。

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これはトリガイの超デカイやつ。これが「大トリ(鳳)蘭」というと姫が「知ってる父ちゃん。それでなに?」と聞いてくる

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『虎定』の椿さん。いつものようにキグチの解説をしてくれる。ボクはこのおやっさんを見ると「お元気でよかった」とほっとする。

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「うちは生の甘えび類じゃ日本一だ」と言う話。『高梨』で。

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『いりやま 齋藤』の店頭に並ぶスジアラ、そしてハタ類。

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築地場内の通路。昔、坂本九主演の映画に『上を向いて歩こう』(1962年・昭和37年)というのがあってたぶん改築したばかりの水産棟が出てくる。それから44年も経っているわけで、水産棟の老朽化も激しい。でもこの地面といい古めかしい建物といいボクにはかけがえのないものに思える。

 場内の通路では不用意に止まらないこと、と注意をして棟に入る。場内入り口に近い棟はさすがに混み合っていたが、奥に向かうにつれて人が少なくなる。平日の人混みからするといかにも寂しい限りだが、築地場内を案内するにはとても好都合だ。しかも平日よりも明らかに値が安い。
 土曜日の場内にはあまり珍しいものが見あたらない。特に甲殻類を見に来たnob君には気の毒だがタラバエビ科にしてもクルマエビ科にしても平凡なものばかり。そんななかで彼が探していたのがタイラギに住んでいるドメスティックなカクレエビである。〈注/カクレエビはテナガエビ科の体長2〜3センチのエビ。タイラギの中でかなりの頻度でみつかる)市場を歩いていると嫌と言うほど見かけるのが本日はやっと1匹だけ。nob君はうれしそうにホルマリンの小瓶に投げ込んでいる。カクレエビはまことに夫婦仲むつまじい可愛らしい生き物、それをいきなりホルマリンに放り込むというのも研究者らしい。ボクなど心が優し過ぎるのでとてもこんなことは出来ない。毒蝮三太夫の真似をして「なんまいだぶ・なんまいだぶ」と成仏を願う。
 築地場内をできるだけくまなく歩く。これ距離にしたらいったいどれくらいだろう。実を言うとかなりハードである。それを小柄なAさんはものともしていない。なんだか楽しそうに見える。アバさんも場内歩きを楽しんでいるように思える。それでボクもちょっとうれしくなる。
 いつも立ち寄る「大音」、そして小笠原からの魚を集める「いりやま(山型のマークが2つ重なる)齋藤」でたくさんの珍魚を見る。ここでどう見てもキテンハタらしいのを2体見つけて1体だけ購入する。これはあとあと大失敗であったことが判明する。これをキテンハタと確定出来ないのだ。念のために2体買ってしまうべきだった。
 エビ、とくにタラバエビ科のものを専門に扱う「高梨」では「ぼたんえび(トヤマエビ)、甘えび(ホッコクアカエビ)、それにボタンエビ(「高梨」など築地の数店舗で「本ぼたん」と呼ぶ)を見せてもらう。
 歩く道すがらお土産になりそうなものを探していく。意外に難しいのがマグロの切り落としや刺身なのだ。明らかに本鮪(クロマグロ)が混じっていて300グラム強ありそうな切り落としを見つける。これをAさんにすすめる。それからタテ(プラスティックのトレイ)にのった茹でシャコ。鮟鱇さんは豪奢にもシャコ爪(茹でたシャコの小さなハサミの部分を集めたもの。丁寧に殻を剥くのは大変だ)を買っている。
 場内で秋深しと思わせるものはボラの卵巣、すなわち唐墨の材料がどの店にもある。ババガレイ、マダラ、黒がれい(クロガシラガレイ、クロガレイ)、巨大なアラにクエ、マハタなども明らかに肌寒の時好を感じる。さすがに築地はすごいなと思うのがいつ来てもカラフトエゾボラの大振りが見られること。

 結局8時過ぎから9時半過ぎまでたっぷり満喫して水産棟を出る。ここで待っていてくれたのが尻高鰤さんである。総勢7人で築地厚生会館内『魚四季』で朝ご飯と生ビールで軽い軽い打ち上げをする。この『魚四季』の定食がまたうまい。そして11時過ぎに解散とする。
 皆さん楽しんでいただけただろうか? また近々「築地土曜会」をやるつもりなので、ここのところが少々気にかかる。


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明日は築地場内を見て買って歩く、土曜会です。場内を懇切丁寧に案内して、後に朝ご飯を食べて解散です。
参加される方は
築地場内入り口、海幸橋入り口近くの波除神社境内に
朝8時集合してください。
予めメールを頂けたらケータイの番号をお知らせします。
ちなみにとても気楽な会です。


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 さて本日の特ネタの仕込み。これが種名のわからない魚。ついつい単純にタカサゴヒメジだと思ってしまったのが大間違い。どうみてもマルクチヒメジではないかと思われる珍魚。とりあえず、「おじさん」としておきましたがようするにタカサゴヒメジのそっくりさん。
 三枚に卸して湯引き、皮目を生かした握りにする。まことにまことにこれがうまい。お試しあれ!
 他には目光(マルアオメエソ)とかいろいろあるのだ。

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湯引きして皮下のうまみを味わってほしい

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細かい魚を見ていると老眼鏡が落ちるんです

八王子魚市場の市場に関しては
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 北海道は厚岸、白糠と、発泡の箱が並んで中身はシシャモなのである。当然、干物だろうと思われるかも知れぬが、近年この地域から来るのは生なのだ。これは毎年量が増えている。
 シシャモは干してこそうまいという固定観念が広まりすぎているために「生」がまずいように思われている。それがだんだん「生うまいぞ」という反応に変わりつつあるのがここ数年のこと。この変化を見ているのがなんとも面白い。
 せっかく生で入荷したものなのだから、まず第一に刺身で食べたい。食感の悪い柔らかい身なのに味が濃いというか「うまいーい」刺身になる。そして塩焼きのうまいこと。
 秋にしか食べられないのが生のシシャモである。そろそろ北海道には冬が来てしまう。お早めに!

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市場魚貝類図鑑のシシャモへ
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 市場の寿司屋であるのでその日しかない特ネタを増やしていきたい。お好みで握っても1かん100円ほど。そんな「市場寿司 たか」、黒板の特ネタ。今日はいくつになるのだろう?
 今のところ、沼津魚市場、佐政水産、青木修一さんが見つけた珍魚アザハタと沖縄本島から来たエンマゴチの昆布締め。アオリイカもあるが、これから仕入れが始まる。
 もっと江戸前握りを自由に楽しんで欲しい。それで「市場寿司 たか」とぼうずコンニャクがすすめる特ネタを食べてみて欲しいのだ。

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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
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 ボクが嫌いで家族が大好きなおでんの具が「ウインナー巻き」である。実を言うと先日、おでんを作るために練り物、里芋、卵と買い出し、この「ウインナー巻き」を忘れて、わだわざ八王子綜合卸売センターまで舞い戻らされたのだ。
「だいたいおとうのおでんはタコや巻き貝が入ってるのも普通じゃないし、嫌なんだよ。それによくウインナー忘れるし。おかしいよ」
 太郎が怒りを露わにする。それに餅入りのばくだん(この名前正しいのだろうか)、姫が夢中になっている竹輪麩、すじ(ヨシキリザメからはんぺん肉を取り去ったあとの筋を固めたもの)、さつま揚げ各種といったところが定番である。真冬になるとここに牛すじが入ることもある。
 でもこの「ウインナー巻き」だけはわけがわからん。ウインナーからでる旨味と出しがどうにも合わないように思えるのだ。
「今回のウインナー巻きはうまいよ、おとう」
 太郎が絶賛するので、ここに登場させただけでボクはやはり気にくわない。でも練り物の部分だけ食べた限りでは、この「浅角」のさつま揚げはうまいと言っておく。

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浅角 静岡県焼津市柳新屋77-2


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21日土曜日朝8時に集合、築地場内を見学。朝ご飯を食べて10時前後に解散というミニオフ会を行います。
参加希望の方は携帯番号を明記の上メールを下さい。
集合は8時に築地場内入り口波除神社内。メールをいただけると私のケータイ番号をお知らせします。
8時に集合する以外、ほとんど自由、また食事も参加しても不参加でも可です。
気軽な会にしたいと思います。

予定は
朝8時に場内入り口波除神社内で集合
9時過ぎまで場内の見学。このとき場内の説明、魚貝類の説明を行います。買い物はご自由に。
その後に築地で食事。
解散は皆さんの自由で


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コチ科を改訂

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エンマゴチのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/kasago/koti/enmagoti.html

掲載種 1806


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 おでんのネタと言えば関東では練り物が中心となる。あんまり魚貝類とは縁のない関東と違って関西ではイイダコが入り、バイが入り、クジラのコロなんてものもある。また東北などではモスソガイ(「べろつぶ」「おでんつぶ」)が入っていることがある。
 そして我が家のおでんにときどき登場するものがエチュウバイなのだ。これがカガバイなのかエチュウバイなのか? 我がデータベースでは問題点を残しているのだが先送りして話を進める。まずエチュウバイを軽く殻ごと湯がく。これを昆布、サバ、カツオ節、酒でとった薄味のおでんだしで温める。イイダコも入れたかったが今回はミズダコで我慢。
 おでんの鍋に巻き貝とタコの赤があるとぐんと本格的な風情になる。また、おでんが子供や女性だけでなくオヤジも楽しめる一品になる。

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市場魚貝類図鑑のエチュウバイへ
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/aniwabai/ettyubai.html


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 先週のこと。浦安で生まれて船橋で育った『源七』のあんちゃん、せっせと「こはだ(コノシロの10センチ前後)」を開いている。そして振り塩。
「こはだ、今がいちばんうまいのかな。オレなんかさ、毎日食べてもこれだけはあきないな」
 その内の10枚を分けてもらってボクも好みの塩を振る。酢で洗う時間もあるし、塩加減だけは誰にも任せられない。
「ウチじゃさ、これを酢で軽く洗って甘酢で30分くらい漬けるの。すると子供もよく食べるしさ」
「オレは、酢で洗って、それだけでいいな」
「そうだね。子供や母ちゃんのこと考えなければそっちの方がうまいよな」

『源七』で塩をした「こはだ」は腹合わせにして袋に入れて持ち帰る。ちょうど40分が経過している。これを酢で洗い、ほんの少し砂糖を入れた酢に漬ける。これを30分ほどで引き上げて、また腹合わせにして冷蔵庫に仕舞い込んでおく。

 そして晩酌の肴は当然のごとく「こはだ」なのだ。自家用だから背ビレを落として四等分に切っただけ。徳島県人なので酢締めにもスダチをかけてアテにするのだ。
 この秋の「こはだ」に脂があって、それは微かだが甘味すら生んでくれている。そこに青魚の旨味が加わっている。「こはだ」で飲(や)る日本酒のうまいこと。沼津の「白隠正宗」がどんどんなくなっていく。

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 最近、市場でよく見かけるもの、それが刺身のパックである。ときにフグであったりクジラであったり、そして今回のタチウオであったり。これを誰が買っていくのかというと小さなスーパーや時に魚屋などなんである。このまま魚屋の店先にラベルを付けないで置かれると自家製であるかのようにだまされそうだ。
 この厄介な代物が食べると良くできているのだ。今回の「タチウオ刺し」にしてあなどれぬ味わいである。しかも海藻、紅葉おろし、ネギなど至れり尽くせり。独身者や遅くなって帰宅する人には救いになりそうな加工品である。でも魚屋は驚異を感じるだろうな?

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シーフーズ魚せん 福岡県北九州市小倉南区湯川新町4丁目7-8


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市場が終わったのに

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 もう3時を回っている。「寿司図鑑」の撮影のために八王子綜合卸売センター「市場寿司 たか」へ。
 市場はほとんど店仕舞い。あたりは閑散としている。そんなときになってもたくさんの市場人はまだ休めないでいる。
 慌ただしい一日の仕事がやっと終わろうとしているカネトモの琴矢さんが「市場寿司 たか」の前で一服。そこに八百屋の矢沢君がやってきた。愛車の名前もずばりヤザワ。バカなことにクルマのナンバーも「ヤザワ」だし流れてくる音楽も矢沢である。

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 驚いたことに
「顔まで矢沢永吉に似てきたよな」
 琴矢さんが笑うが、昔の写真を見せてもらうと本当にそうなんだという。

 そこに角角二郎くんが来て、
「あー腹減った。朝からほとんど何も食ってないんすよ」
 たかさんは彼のすし飯をとって置いて、仕事が終わるまで待っていたのだ。そして「豪海投げ込み丼」3倍大盛りバージョンを一気食いである。

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「たかさん、これいくらするのよ」
「同じ(600円)だよ」
「だってネタもいつもより多いだろ」

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「しらんぺったんごりら、てか」

「市場寿司 たか」の前のテーブルで歩いて帰れるタコ焼き君が「いいちこ」でいっぱい。おつまみは「なし」。でもそこに八百屋が来て
「スダチの差し入れ。だれかつまみを持ってこねーかな」
 と思う間もなく肉屋がハムを切ってくる。
 ボクもいっぱいやりたくなったが、クルマなので寂しく「さよなら」する。
 ちなみにこの市場人もたびたび寿司図鑑を作る手助けをしてくれるのだ。

八王子の市場に関しては
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html


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 ある日、珍しく寿司職人の渡辺隆之さんと「市場寿司 たか」での品書きについて話をした。
「できれば『おまかせ握り』の巻物を入れないという形にしたいんだ」
「でも少しさみしいよな」
「そう思うだろ。でも一人っきりでやっていると握りなら握りだけで作る方がいいのさ。この店の値段はオレひとりでなんとかやってるから維持できるわけだろ。その分、特ネタ(その日あるものを拾い買いしたもの)を増やしたいんだ」
 最近「市場寿司 たか」でもお勧めを単品で注文してくれる客が徐々に増えているのだ。それでポツリポツリと珍しいけど握りにしたらうまい魚を増やしている。この日(金曜日)に仕入れたのがソコカナガシラとコショウダイ。ちなみにこれらを1かん100円で出しているのだ。
 これにはボクも反対したのだ。他の店が特ネタをやや高値に設定しているのに儲けがないではないか? そしてアカガイの仕込み。まあ200円かなだって。しかもこれも当日残りそうだったら「豪海投げ込み丼」にそれこそ投げ込んでしまうのだ。もっと驚くのは大トロが1かん300円なのだが、これすらも投げ込んでいるのを目撃。
「だって本鮪(クロマグロ)だから色の管理が難しいだろ。今日の客はラッキーだと思えばいいのさ」
 でもこのままでは先々無理が出そうだ。お好みで10かん握っても2000円どころか1500円もいかない店なのだから「おまかせ握り」から巻物を減らして、握りを増やすくらいいいのではないか? そして巻物は総て「お好みで」。

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おまかせ握り、初期のバージョン。今もそうだが1000円。これにカニかシジミのみそ汁つき

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豪海投げ込み丼、ぼうずコンニャクの好みでイクラ抜き。朝は500円、11時からは600円。お持ち帰りは600円。最近市場のお土産で投げ込み丼を持ち帰る人が多くなった。これにカニかシジミのみそ汁つき

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ねぎとろいか納豆丼。これは市場人が風邪ひきのときに作るもの。でも誰でも材料があれば作ってくれるよ。600円。これにカニかシジミのみそ汁つき

八王子の市場に関しては
http://www.zukan-bouz.com/zkan/sagasu/toukyou/hatiouji/hatiouji.html


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ヨウジウオ科を追加

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食用魚以外であるが、ヨウジウオ科を追加

アマクサヨウジのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fish/togeuo/amakusayouji.html
ヒフキヨウジのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fish/togeuo/hifukiyouji.html

掲載種 1805


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新リンクに久米島の
「美ら島の海と釣り」を追加しました

http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/rinkmokuji.html


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トビエイ科を改訂

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高知県高知市永野廣さんから探していたナルトビエイが届く。
これでナルトビエイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/sameei/ei/sonota/narutobiei.html

永野廣さんありがとうございました。
またページ作成にあたりまして長崎大学の山口敦子先生には同定などでご教授願いました。ありがとうございました。


掲載種 1803


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 昨夜来の簡単な日記として、朝方5時前に起きる。眠りについたのが2時前なので3時間ほどの睡眠。非常に身体が重い。大急ぎで雑用をこなし、6時前にクルマで中央大学の丘を越え、また複雑な小野路、川崎麻生区。どこまでも東名川崎インターを目差す。ほどなく川崎北部市場に到着。このとき6時半過ぎ。市場を回って朝ご飯を食べて、9時前になっている。

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 そのまま八王子綜合卸売センターに。ここで9時半。いろいろ買い物、たかさんと立ち話、買い物、清水保商店のお姉さんに「太りすぎ」と言われて、八王子魚市場。ここでも「源七」の若だんなに「デブ」と言われる。
 帰宅途中に宅急便で高知市永野廣さんからのナルトビエイを受け取る。帰宅は11時前。
 一時間だけ仮眠。
 高知市浦戸湾産のナルトビエイ、川崎北部内「明成」で買ったショウサイフグ、「大貴水産」で買ったドウナガエゾボラ?、ウスムラサキエゾボラ?を撮影。八王子総合卸売協同組合「やまぎし」で買ったツバメコノシロも撮影して時刻は2時過ぎ。
 ショウサイフグを持って八王子綜合卸売センターへ。フグ調に毒を除去してもらい、「市場寿司 たか」で握りにして撮影。あまりを「丸友」の琴矢さんに進呈。「ビックリ屋」で大根を買い帰宅。
 帰宅後画像整理。そしてそろそろ疲れてきた。

 そして今夜は「名古屋ふぐ」の鍋でいっぱいかな。


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 ミツクリエビは道東の浅いアマモ場に棲息している。タラバエビ属では珍しく草色をしているのは明らかにアマモ場などへの適応だろう。北海道では「青えび」と呼ばれているようだ(「北の味たんけん」本間浩昭 毎日新聞社)。流通の場での価値はほとんどなく、実際に市場ではまず見かけない。見かけてもアムールエビジャコ(厚岸などでは「すなえび」)、スナエビと一緒に混ざって入荷する。
 体長7センチ前後、細長い体つきで、料理をする上では明らかに「小えび」なのである。普通、唐揚げや天ぷらのかき揚げ材料と思われる。ただし頭部、殻が硬いのでかき揚げにする場合は取り除く必要がある。他には塩ゆで。また面倒なのだが刺身もうまいのだ。殻を剥いても身まで青く、少々食指の動かない色合いなのだが甘味がありイケル。富山でシロエビを剥いて小さな身を集めて「刺身」として出している。これが製品となって市場でも定着している。これをまねてミツクリエビのお造りというのも面白そうだ。

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丁寧に殻を剥いて軍艦に仕立ててみた。これがうまいのである

市場魚貝類図鑑のミツクリエビ
http://www.zukan-bouz.com/ebi/morotogeakaebizoku/mitukuriebi.html


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 沼津「伊藤水産」のマイワシの醤油干しの味わい、また銚子の「マルハラフーズ」さんの味付け干物のうまさに触発されてがんばって私なりに工夫してみた。それが「マイワシの醤油干し」なのだ。脂ののった旬のマイワシを三枚に卸して鹿児島のわかしおさんにいただいたヤマガミ醤油で味付け、それをとにかく一夜干し。使ったのは醤油以外にはほんの少しの味醂だけ。もともと砂糖などを添加している薩摩醤油だからこそ、味醂も酒もほとんど必要としない。結局柚や七味唐辛子も加えないで醤油味が生きるように作ってみた。
 これが自分で言うのもなんだか気恥ずかしいのだが「うまい」の一語に尽きる。焼き上げた醤油の香ばしさにマイワシの濃厚な脂の甘さ旨味、そして醤油の甘辛さ。焼き上げた途端に10匹分、20本の干物が我が家の食卓から消え失せた。おそるべし薩摩醤油の甘さよ、そしてマイワシのうまさよ。完全にノックアウトだ!

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エゾバイ科を改訂中

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 エゾバイ属、ナガバイ属などを改訂。
ヒメナガバイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/makigai/ezobai/beringius/himenagabai.html

掲載種 1802


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相模湾の小ガツオ

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 釣りに熱中していたとき、秋になると小田原に出かけてカッタクリで狙っていたのがカツオなのである。相模湾でのカツオ釣りには2種ある。沖合でカツオのなぶら(群)を探して生き餌、一本釣りするもの。岸が間近に見えるところで釣る「カッタクリ」。カッタクリの仕掛けは単純で手釣り用のテトロン糸にコマセカゴ、重り、そしてバラフグやサバ皮の疑似餌でカツオやいなだ(ブリの幼魚)を誘って釣り上げる。沖合でなら2キロ、3キロがねらえるが、カッタクリにくるのはせいぜい1キロ前後の小ガツオばかり。
 この小ガツオの味が懐かしいなと秋になると毎年思っていたのだ。なぜならばなかなか湘南からは魚が来ない。それがどうした弾みなのか八王子綜合卸売センター「高野水産」に山と来た。

「一本やるよ、持っていきな」
 実際に値段からすると1本で200〜300円と言うところ。小さなカツオは安いのだ。

「これは小さいな」
 さっそく食べてみようと、『市場寿司 たか』へと持ち込んだのだ。たかさん、さっそく生と「あぶり刺身」とで下駄にのせて出してくれる。生姜をするのももどかしく醤油につけてつまんでみる。

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「あれ、これ脂じゃないよな。けどうまいじゃん」
 これはたかさん、
「どっちがいいかな」
「オレは生のままかな。このあぶったのはもともと好きじゃないし。でもあぶったのもうまいよ」
 実際食べてみると生もあぶりも旨味があるし、その上食感がいいのだ。

「そうだね。近場の鎌倉から来た荷だから鮮度がいいのかね。もちもち餅っとしてるね」
 たかさんと刺身にあぶりに、そして握りにして相模湾の秋の味覚を堪能した。
「幸せだな! たかさん」
「幸せだな! ぼうずコンニャク。出来ればこんなうまいもんは孫と食べたかったよ」


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 沼津の佐政水産、青木修一さんからケータイがきて、
「伊東赤沢でカライワシの仲間でなんていいましたかね。この辺では珍しいんです」
 形を聞くと間違いなくイセゴイである。画像は持っているもののまだ食べていない魚なので面倒だが送ってもらうことにした。
 まあイセゴイを食べるというのは聞いたことがなく、定置網に入っても捨てられてしまうもの。大きくて見たところ立派なのに利用されないというのはまずいからに違いない。それを食べてみるというのも「市場魚貝類図鑑」を作る上での避けて通れないことではある。

 やや遅れて到着したイセゴイの鮮度はまだまだよく、その鱗の輝き美しさは見事というしかない。それを押っ取り刀で『市場寿司 たか』へ持ち込んだ。
「これきれいな魚でしょう」
「そうだね。でも鱗が硬そうだけどね」
 まな板にのせたイセゴイ、その鱗は硬くとてもとるのは無理。仕方なくすき引くのもだめなんだな、包丁がダメになりそうだ。それでもなんとか3枚に卸す。
「なんだこれ、身がベトベトしているな。それに軟らかいな。あっれ、骨が、ここと、ここと、ここにもあるよ」
「まあ、世の中に食べられない魚はないというでしょ」
 このあたりで明らかに、たかさんの顔に険しさが浮き上がってきている。
 柳をとりだして骨をよけて身を切り離す。そしてどこに包丁を入れても骨に当たるのだ。
「これは無理だろ。これだけやって3かんとれるかな」
 まな板の上にはイセゴイの身が散乱している。

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 そしてやっと握りが出来た。味わいは寿司図鑑に掲載するとして。

「どうして、毎回疲れる魚ばっかり持ってくるんだよ。たまにはまともな魚持ってこれないのかな」
 よく見ると目に涙をためて怒りに打ち震えているのだ。でも50歳を過ぎるとときどき理不尽なことに遭わないと余計に歳をとるらしいから、これもボクの親心なんだ。だから「ごめんよ」とは言わないからね。

 そして帰宅して半身を塩焼き、唐揚げ、煮付けにする。こんどはボクが泣いてしまった。
 辛きこと悲しきことおおかかりし五十路の秋。

市場魚貝類図鑑のイセゴイへ
http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/isegoi.html


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カライワシ目イセゴイ科イセゴイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/isegoi.html

掲載種 1801


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大改訂の第一弾

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 市場魚貝類図鑑の魚類を改訂しています。大改訂の手始めにすべての画像付き目次を改訂、そして6つに分割しました。このことで多数のリンクが切れてしまっている上に、カレイ目、フグ目はまったく分割したままになっています。
 改訂の中心は目次です。ここから種にたどりやすくするためにまた改訂を始めています。
目次へ
http://www.zukan-bouz.com/mokuji.html

 またここに数種のページ追加をしました。
タラ目メルルーサ科ホキのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/tara/hoki.html

ギンメダイ目ギンメダイ科アラメギンメのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/fish/sonota/arameginme.html

掲載種 1800


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 ボクの沼津行は深夜に魚市場に着いて朝方には帰途に着く、あまりにハードな、そしてせわしない旅となる。そんなとき初めて「双葉寿司へ行きましょう。11時まで待つのは大変なんですが、おいしいんです」とヘンリーブロスの方から言われて、たっぷり駿河湾の美味を堪能した。

 沼津魚市場周辺の飲食店は今では明らかに観光地化がすすんでしまって、素朴さはまったくない。この観光地化というのはかれこれ20年くらい前から始まっていたように思えるのだがいかがだろう。それが言うなれば「沼津で地魚を食べる」というのが定着して、休日には行列が出来るようになったのはここ10年ほどのことだという。その沼津魚市場周辺でもっとも初期の頃から「市場の寿司屋」から「一般客相手の寿司屋」に変身を遂げていたのが「双葉寿司」なのだ。それが証拠にこの店の開店は11時、しかももっとも客が押し寄せるのが休日なのである。
 そのために少々敬遠していたのだ。「観光地化されたところはよしましょう」なんて沼津っ子飯塚栄一さんになんどもお願いした記憶が蘇る。その「観光地化された」というのが決して悪い方向性ではないというのを思い知らされたのである「双葉寿司の握りの旨さ」がために。

 今回は休日のために早めに「双葉寿司」のカウンターに陣取り、ネタケースの彩り、また職人さんとの会話を楽しみながら一時を過ごす。ヘンリーブロスのE氏は沼津に来るや真っ先に「双葉寿司」に飛び込んだ御仁である。彼の若さ故の偏見のなさがうらやましいと思ったのは最初の一かんを食べたときである。
 最初の一かんはゴマサバをお願いした。身幅が10センチを遙かに超える巨大なゴマサバであり、驚いたことに明らかにマサバとは違う旨さが舌に感動を打ち付けてくる。
 名物の「かまとろ焼き」、「小鰺」、「〆鯛」、「トコブシ」と一手間加えたネタがみなよし。「ハガツオ」、「マイワシ」も脂がのってネタの仕入れの確かさが感じられる。
「これじゃ、ちょっと食べても支払が大変でしょ」
 これは普通ではとても聞けないことなのだが、今回は沼津魚市場仲卸の理事を務める菊地利雄さんが一緒なので大丈夫なのだ。
「まさか、普通に握りを食って、足らなきゃ追加してもせいぜい3500円見当。東京の築地よりぜんぜん安いでしょ」
 これなら交通費を出しても充分に価値がある。

 それで改めて菊地さんに沼津の寿司屋事情を聞くと、
「今では市場関係者に聞いても『うまい寿司屋』はそれぞれ違うんですよ。それくらい沼津にはいい寿司屋が多いんです」
 このように沼津に寿司の名店が増えたのも最初に「双葉寿司」ありきであるようだ。
「今じゃ軽く食って10000円なんて店もありますし」
 寿司屋が増えて、今では寿司の値段にも高低があり、また仕込み方にも独自の個性がある。これを食べ歩くのも沼津の楽しみ方のひとつである。
 ちなみに沼津っ子の飯塚さんに連れて行ってもらっている「たか嶋」もこの店の支店なのである。 「双葉寿司」よりもちょっと気軽に寿司をつまみたいなら「たか嶋」で朝の寿司という手もある。
 おそるべし沼津の寿司屋なのだ。


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魚類図鑑を6つに分割する。メクラウナギ綱からサメエイまで、チョウザメからダツ目まで、スズキ系カサゴ目、スズキ目スズキ亜目、スズキ目のスズキ亜目以外、カレイ目。この6分割は徐々に行うとしてその検索での混乱は避けようがない。しかし今のままでは1つの目次で先々400種類以上をリンクすることになり、3つのままではページとしての危険度が増してしまうのだ。しかし何年でこれが完成するのかは未知数なのである。


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 メバチ、しかもこの大きさじゃうまくないだろうな? 考えた末に買ってきたのがメバチのかまトロ肉。ちょうど胸肉に残る脂身なのである。まあ刺身にすれば旨味はなくてもそこそこ食べられるだろう。でも「ねぎま」にしてうまいとはとても思えないのだ。でも市場を見回す限り鍋に仕立ててうまそうなネタが見つからない。できればカキを買いたかったのだがあいにくまだ9月なのである。パック詰めやカンカンのカキは週明けから入荷が始まるはずである。

「ねぎま」というのを知る人も市場にあっても少なくなっている。面白かったのは市場で「なぎま」の話をしていると「焼き鳥屋に行くんですか?」なんて完全に勘違いをしてくれる若い衆がいる。彼の出身は静岡県。当地で「ねぎま」というのは「葱間」、ネギの間に鶏の正肉を挟んで焼いたもの。マグロが材料の「ねぎま」を簡単に説明すると、江戸時代、マグロの脂身、すなわち中トロや大トロの安かったときに、これと白い一本ネギを汁にした「ねぎま汁」というのが食べられていた。それを鍋に仕立てたもの。すなわち「ねぎ」と「ま」ぐろで「葱鮪(ねぎま)」汁なのである。

 そこで仕方なくマバチのかま肉を買って帰る。そして家族はなんと大好きなたこ焼き。子供の友達までさそってタコだチーズだウインナーだと大騒ぎ。そんな隅っこで小鍋仕立てのねぎま鍋。
 まず最初にカツオ節出しをとる。イノシンは少なくしたいのでカツオ節は少な目。このあっさりした出しに酒、ほんの少しの味醂、塩、醤油で味付けをする。普通、ちりには昆布だしだけと決めているのだが、ねぎまには旨出八方と決めている。たとえば同じ組み合わせなら魚すき、すなわち魚を使ったすき焼きでもいいが、この場合も味付けはしっかりつけるに限る。
 この小振りのメバチのかまトロで作った「ねぎま」であるが、やはりこれでは旨味に欠けてうまい鍋にはならなかった。しかもネギもまだまだ甘味が少なく旬とは言えない。次回は本鮪の八の字、下仁田ネギの上等を買い込んで「ねぎま」といきたいものだ。

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 スナエビはタラバエビ科タラバエビ属の小型のエビである。また東北、日本海、瀬戸内海などの水深の浅いアマモのはえるところに棲息する。道東海域では食用とされて、春から初夏に関東などにも荷が送られてくる。
 見た目が悪く、頭部が大きく歩留まりが悪いので「甘えび(ホッコクアカエビ)」などと比べて遙かに安く、また入荷量もきわめて少ない。築地などで見る限りキロあたり1000円前後だろう。
 一般的には唐揚げやみそ汁などになるようだが、意外に刺身でもうまい。ただし甘味も旨味も他のタラバエビ属、「甘えび(ホッコクアカエビ)」や「ぼたんえび(トヤマエビ)」と比べて劣る。

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