「姫サザエください」
居酒屋の若い衆が市場の仲卸で注文を飛ばす。
「今ないよ。そこにあるサザエの小さいヤツ持ってけば」
「サザエじゃなくて姫サザエが欲しいんです」
「ちょっと大きいだけだろ。大丈夫だ」
「だって姫サザエ買ってこいって書いてあるんすから」
さて、仲買があきれ顔して、姫サザエとはサザエの子供なのだよ、と教えているのだ。
「オタマジャクシはカエルの子って言うだろ」
意味不明だけど、なんとなくわかったようなわからないような、首をひねりながら若い衆は小振りのサザエを持って行ったのだ。
さて「お玉杓子は蛙の子、ナマズの孫ではないわいな(灰田勝彦のヒット曲だったんだね、驚き)」というのは、見かけは似ているけど縁もゆかりもない、という歌だ。
それとは逆に「見た目通りに大人と子供なのさ」と仲買のオヤジは言いたかったわけだ。
まことにまどろっこしい。
「姫サザエはサザエの子供ですか?」
よくある質問なので、「そうなんです」と高らかに宣言するのだ。
サザエは季節によって値段の変動が激しい、でも姫サザエだけは年間を通して高値安定。
いつでも引っぱりだこだ。
なぜか? たぶん見栄えと、食べてうまいためだろう。
小さいのにちゃんとサザエの親とおんなじくらいにうまい。
姫サザエ焼きの作り方
1 適当に汚れを落としたら、水分を拭き取る。
2 ガス代に餅焼き網を2、3枚重ねて、直火で短時間で焼く。のせるとすぐに水分が沸騰して焼き上がる。
3 煮切りみりん(アルコールを飛ばしてある)と醤油を半々に合わせたなかに、焼けた姫サザエを放り込んで行く。タレには我が家では山椒を振り込んである。ニンニクを加えてもうまい。
4 皿に盛りつけて出来上がり。
注/タレを用意しないでニンニクバターをのせてもいい。
市場に来ませんか? 市場には素晴らしい食材がある
八王子の市場に関しては
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ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、サザエへ
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