食べる魚類学: 2010年9月アーカイブ

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近所のスーパーで「目鯛の粕漬け」、「目鯛の西京みそ漬け」を買った。
原材料はシルバーなのである。
久しくこのようないかがわしい表示を見ていなかったので、ついつい購入してしまった。
埼玉県の酒・天覧山の酒粕を使ってあるなど味はなかなかいい。
けれどもシルバーはシルバーでしょうな。
東村山の業者であるが、目鯛と偽ってはいかんな。

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秋飛の入荷が続いている。
春まだ浅い時期にハマトビウオが屋久島などから入荷してくる。
そして春たけなわ、梅雨入りにはツクシトビウオ、ホソトビウオがやってくる。
暑い日々が続いているといっても、やはり秋はやってきていると感じるのが秋飛の入荷なのだ。
秋飛は標準和名のトビウオ。

トビウオ、トビウオ、どこが違うんだと思われそうだ。
ちょっと見ただけではわからない。
羽根を見るとわかるのだけど、これも難易度は低くない。
むしろ季節季節でトビウオの種類が違うのだと考えればいいのだ。
そして秋飛を買って、さてどのように食うべきか。

ここでやや味わいに欠けるトビウオに一工夫。
塩だけでしめるのだ。
あれれ、これだけでぐっと味が深くなる。
柑橘類でもあるとぎゅっとしぼって、それだけで食べてもいい。
ボクの好みなんだけど、合わせる酒はスピリッツ。
ウォッカかな?
宮崎産「平兵衛酢」をトビウオにもウォッカにもギュギュっとしぼる。

材料(1人前)
トビウオ半身、塩、わさび、平兵衛酢、大葉
作り方
1 トビウオに振り塩。20分ほどおく。

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2 軽く水洗い、水分をよく切る。
3 適宜に切り、わさびを添える。

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今年は何本のハモを下ろしたことだろう。
流通するハモのほとんどは雌である。
下ろすたびに大量のハモの子がとれる。
煮つけにして非常にうまいハモの子だけど、じょじょに飽きてくる。
そんなことで作ることになる保存食がハモの子の塩辛だ。

ハモの子を集めて、水洗いして血液や薄い膜を取り除き、その10パーセント前後の塩を加える。
たったこれだけの単純極まりない行程なのだけど、実はこの「水洗い」するのがやたらに面倒なのである。
忙しい日々なので、時計とにらめっこしながら作るのだけど、それだけの価値あり。
絶品なのだよ、ハモの子の塩辛は。

塩辛は塩をして、毎日かき混ぜて1週間ほどで食べ頃になった。
もっと短時間で出来上がっていたのかも知れないのだけど、塩辛なのだから1週間くらい寝かせてみた、と言った方がいいかな。

ハモの子の塩辛はさらっとして淡泊な味わい。
でもほどよい塩味のなかに、甘みと旨みが浮かんでくる。
スピリッツにも出合いの物だし、吟醸酒にもいい。
熱燗にもいいのだから佳肴である。
冷凍保存してちびちびやっているが、瓶の中身の減り加減がまことに気に掛かる、まだまだ暑い秋口なのであった。

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