食べる魚類学: 2010年11月アーカイブ

managatuo11111.jpg

小振りのマナガツオの入荷が続いている。
鮮度がよく、見栄えがいいのでつい買ってしまう。
ただし、あまりうまいものではない。
あれこれ料理してはじめて、うまい、というもの。
例えば姿のままカリっと揚げて、甘酢あんなどをかける。
そんなつもりで選んでいたら、八王子市小宮にある『スーパーイシカワ』さんが、
「これ味噌で煮るとうまいよ」
なんていう。
マナガツオをみそで煮つけるというのが、なんだが斬新に思える。

素直なのが取り柄なので、近所のスーパーで買い求めた大分県産麦みそと合わせてみた。
そこに脇役として柚を加える。
海老名の海老さんにいただいた、今年最後の柚がなんともいい香りだ。
剥いた皮を添えて、ことこと煮込む。
最後に柚の果汁を絞り込む。

麦みそのいいところは、煮込んでも、どこかしら軽みのあるところ。
どこかしら麦の香ばしさが浮かんでくることかな。
ここに柚の香りが立ち上がってくるのが麗しいのである。
爽やかついでに、これを朝ご飯のともにする。

さて、今回のマナガツオの産地がわからない。
買い求めた八王子総合卸売センター『高野水産』に問い合わせたら、「徳島、徳島だよ」。

材料
マナガツオ小振り2尾、柚1個、酒、砂糖、水、麦みそ適宜。
作り方
1 マナガツオは適当に切り、熱湯をかけて冷水に取り、あら熱をとって水分を拭き取っておく。
2 テフロンフライパンにマナガツオ、酒、砂糖、水、柚の皮小振りなら1個分を入れて火をつける。
3 沸騰したら少し火を弱めて、甘みを煮含めたら、酒で緩めた麦みそを控えめに加える。時々味見、みその量を加減する。ほどよく煮詰まったら出来上がり。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、マナガツオへ



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

メバチマグロの漬け

0
duke000.jpg

毎日のようにスーパーに入る。
必ず買い物をする。
魚貝類の本を作っているのだけれど、スーパーに通わないと「魚貝類は理解できない」のだということに気がついた。
スーパーに通わないと、魚を語ってはいけないのだ、とも思ってしまっているのである。

さて、そこでメバチマグロのさく(板状になった)を買う。
185グラムで504円であった。
質のよいメバチで、これは決して高くない。
値段と質を見るためなので、端っこを切って味見。
残った部分を漬けにする。

まずはタレを作る。
みりん1に醤油1。
さくは霜降りにして、タレに漬け込む。
霜降りにしたものを漬けにするのは弁天山美家古のやり方。
これがまことに合理的でいいのだ。
漬けにするとねっとりする。
これがなんともイヤなのだけど、霜降りにするとねっとりしない。
タレが入り過ぎない。

今回のメバチマグロは近所のOKストアで買った物だけど、まことに良質。
漬けにしたら、余計にうまくなった。
これで遅い、むしろ朝酌? をしたらうまかったのである。

材料
みりん1 しょうゆ1 メバチマグロのさく
作り方
1 みりん、しょうゆを合わせる。
2 さくを霜降りに。
3 バットなどに入れてタレをそそぐ。

dukeduke111.jpg

4 途中でひっくり返す。半日くらいで食べられる。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、メバチマグロへ



ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
sawara000.jpg

毎日必ずスーパーに立ち寄ることにしている。
我が家の近所にあるスーパーが面白い。
車で10分圏内に5店舗。
そのどれもが水産物に限ってみても、非常に優れている。
ボクが見ていても意表を突くものがあるのだから、通っていても楽しい。

さて、いちばん近くにあるのが三徳。
少々値段は高めだが、それだけの価値がある。
そこで見つけたのが佐賀県にある「シーボーン昭和」という会社が作ったサワラの干もの。
干ものとして食べて、なかなかいける。
たぶん焼くだけで食べて、これが最上の食べ方だろうが、ここでひとひねりする。
ちょうど海老名の海老さんにもらった山椒があるのである。

休日の朝は遅い、時計を見ると、なんと11時を回っている。
米はといである。
山椒を焙烙で軽くいる。
包丁でバラバラにならないようにゆっくり抑えるようにつぶして、ひょいとお釜に放り込むのだ。
なかには軽くあぶったサワラの干もの。
火をつけて待つこと小一時間。
お釜の蓋をとったら微かに山椒の香り。
今回山椒は控えめにした。

なにしろ姫がいると、ついつい香辛料を入れるに躊躇する。
この微かに山椒の香りがするご飯が清々しくも美味。
このところ深夜に仕事が終わったら、ついついコップ酒となり、朝が重いのだ。
重い胃袋に山椒の香りと、微かな辛さが心地よい。
サワラもいい味出している。
窓を全開にしてのブランチが、一仕事を終えたボクに心地よい休息の時間となる。

材料(2人分)/
米2合、サワラの干もの1切れ、実山椒適宜、酒40㏄

sawara1111.jpg

作り方
1 米は一時間以上前にといでザルにあげておく。ラップなどで乾かないようにしておく。
2 水加減して、酒、サワラ、山椒を加えてたく。

シーボーン昭徳

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、サワラへ


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

月別 アーカイブ

このアーカイブについて

このページには、2010年11月以降に書かれたブログ記事のうち食べる魚類学カテゴリに属しているものが含まれています。

前のアーカイブは食べる魚類学: 2010年10月です。

次のアーカイブは食べる魚類学: 2010年12月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。