食べる魚類学: 2010年12月アーカイブ

ハタハタの田楽

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秋田の賢さん、なべ婦人から今年もハタハタが届いた。
何はともかく、まことにありがとうございました。
今年も届いた秋田の味覚、堪能させていただきます。

ちょうどそのとき、何気なくハタハタで検索していて見つけたのが、山形県鶴岡市のハタハタの田楽。
鶴岡市では12月9日を「大黒様のお歳夜(としや)」といいハタハタの田楽を食べる習慣があるという。
このように何かきっかけを見つけては各地の風習、習慣などを調べているのだが、今回はまことに見事なヒットとなった。
いただいたハタハタでしょっつる鍋、そして田楽を作る。

田楽を作ると言っても、それほど大層なことではない。
軽く汚れを落としたハタハタを素焼きにし、田楽味噌を塗り、また一焙りするだけ。
ハタハタはまことにきれいで手間いらずの魚なのである。
田楽は焼けるそばからかじる。
姫も大喜びでかじる。
何本か、残して、『市場寿司』に持ち込んであぶり直して、またかじる。
これがなんともいいのである。
しかも今回の発見であるけど、皆が一様に「白子がうまいな」というのだ。
ハタハタは秋田に限るとも、たかさんが宣う。

これで酒がどんどん飲めてしまう。
近所で作っている國府鶴の生だけど、これが辛口でクイクイと喉に滑り込む。
ああ、いい気分なのだ!

材料
田楽味噌
みそ1、酒2分の1、みりん4分の1、砂糖2分の1、卵黄1個分
作り方
1 田楽味噌の材料を鍋に入れて、よく混ぜ合わせる。火をつけて練る。とろみが出てきたら、硬さの加減を酒で行う。甘いのが好きならみりんで。
2 軽く水洗いしたハタハタをこんがり香ばしく焼く。
3 田楽味噌を塗って軽く焦げ目がついたら出来上がり。

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ハタハタへ




ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/
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塩ブリを作っている。
そろそろ日本海を下ろうとしている、北海道もの。
一本は買えないので八王子総合卸売組合『マルコウ』で半身買いして、一万円。
高いとは思うが、さすがに10キロ前後のブリはうまい。
背の部分を塩漬けに、腹の部分を刺身で食らう。
そして刺身の残りを漬けにする。
角長のたまり醤油と、広島県福山市のミツボシ本味醂で一晩。
これをご飯にのせて、茶漬けでサラサラと、曲がった鉄砲玉のように市場に出かける。

天然ブリのおいしさは、どうやら脂と旨みのバランスにあるようだ。
漬けにしても殷々と舌を喜ばせる。
しかも脂の強さよりも、後味の良さに、もっと口に放り込みたいという焦りを感じさせるところに、さすがは天然ものなのだな、と得心する。
そして茶漬けのよさは、ほどよい熱の通り加減と、溶け出した調味料とブリの脂にご飯を含めて調和した世界を作り出すことなのだと見つけたり。
「ああ、幸せだ」なと思うが、師走になると手が届かないのだろうな......、日本海のブリよ。

材料
ブリの刺身適宜、みりん1、しょうゆ1
作り方
みりん、しょうゆを合わせて、半日ブリの刺身を漬け込む。
11月8日記す

ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑、ブリへ



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