我が家では来る日も来る日も魚を食べるのである。今週末食べた魚貝類が12種類。サルエビ、インドエビ、スルメイカ、ハモ、めじ(クロマグロ)、新子(コノシロ)、マイワシ、タチウオ、ロシア産シジミ(タイリクシジミ)、しらも、ワカメ、木更津盤洲産海苔(スサビノリ)。これは週末としては異例の少なさであって、ときに倍することもある。これら総て市場仲間や日本各地の協力者のお陰であって、お礼の申し上げようもない。
この魚貝類を料理しながら作るのが我が家風煮つけである。この煮つけの鍋はいつも料理するかたわらにある。やや弱火にして、とにかく出たアラは総て放り込む。炒りつきそうになったらなりふり構わず水を加える。
今回はアラが少なく、例えばタチウオはボロボロになるので煮つけにはいれないし、小羽イワシからはほとんど出なかった。当然、アクの出る魚は湯通しするし、また煮くずれしやすいものは避ける。しかし膨大な魚貝類の料理を作りながら、しかも子供用にお肉を焼きながらだからろくに鍋の面倒もみられない。当然、出来上がりの見た目の悪さはいかんともしがたい。
悪戦苦闘の内に今週末の煮つけは、やや、やや大人しいものとなった。めじ(クロマグロ)、スルメイカ、ハモと3種類だけの煮つけ。面白いもので魚の煮つけにイカ、貝などがはいると旨さが倍するほどになる。スルメイカの刺身などを作ったときにはエンペラやげそを冷凍保存するといい。これを魚を煮つけるときに少しだけ隠し味に加えるのだ。
我が家風煮つけは甘めである。どうにも甘く、酒の肴には重い。でもこの甘い煮つけが子供の好みなので子だくさんのお父さんであるぼうずコンニャクは泣く泣く砂糖を加えるのだ。しかも子供達の狙いはイカのエンペラ、またマグロの骨のない部分に集中する。だからお父さんは骨だらけのハモをしゃぶり、マグロの腹の骨にへばりついた身を貧乏くさく食うのである。お父さんももっと食べやすい部分を食べたいな、わが子らよ!
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