管理人: 2006年1月アーカイブ

 朝方4時過ぎに起きる。雑事、画像保存。気が付くと6時半になっていて、だしをとる。今日からウルメ削り節。風邪をひいたときに作るのがうどんであるために、普段のだしもウルメに変えたもの。ウルメをみそ汁に使うときのコツはやや多めに入れることである。
 朝食はあぶらごそ(ヒウチダイ)の煮つけ、炒り卵、納豆など常備菜、もずく酢、シメジのみそ汁、ご飯。あぶらごそがうまいのは当然である。暇な時期なら夕食時の肴にしたいものだ。

 ケータイで風邪ひきの二郎になにか食べたいものはないのかというとパンならなんでもいいという。市場からの帰りに平山の『フラワーギャング』でパン。子供の時に風邪をひくと不二家のマーブルチョコレートを買ってもらっていたのを思い出す。

 帰宅は10時過ぎ。慌ただしく寿司図鑑作成、アップ。画像の保存(これとブログは同次元)。
 簡単な昼食ののちに外出。お茶の水には7時半まで。

 東京駅に出て始発の中央特快で帰ってくる。『船場道修町 薬・商い・学の町』(三島佑一 人文書院)が面白く、電車内がやや空いてきたので駅を確認すると国分寺。立川を過ぎて狭い場所に身体の大きな高校生がむりやり座ってくる。しかも大きな運動バッグを床に置き。平気な顔をしているのだ。
 コヤツだけでなく街で見かける限り、スポーツマンにろくなヤツはいない。中央線で見かける大学野球の選手らしいのなどまったく品もなく、座席を大きく占有して老人が立っていても平気な顔をしている。スポーツへの感心はゼロなので、ニュートラルに観察できていると思うが、一般にオタクとかニートとか呼ばれている若者の方がよっぽどましである。京大のアメリカンフットボール部の事件でもマナーとか礼儀とか忘れているからスポーツ選手になれるわけで、起きて当然。テレビなどの評論家が、さもスポーツ選手が品行方正であるように話をしているが、どこか考え方が狂ってやしないか?

 帰宅は9時前。大急ぎで今日撮影分の画像の整理。そして寿司の画像だけ整理。
 10時過ぎに眠くなってダウン。


ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑へ
http://www.zukan-bouz.com/

 八王子魚市場には8時半に到着。あまり知り合いを見かけない。貝の場所で香川の殻トリガイ(キロ/850円)というのが目に飛び込む。このところトリガイは安い。隣には青森県から、ほっき(ウバガイ)キロ/750円。愛媛から大きなアカガイが来ていてキロ/1800円。これは1個で2かんの寿司をとってもあまりそうな代物。ネタの大きな寿司屋ならいいのかも知れないが。

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 愛知県からムールガイ(ムラサキイガイ)。近海には新潟から大量のマアジ。形は25センチくらいあって1箱2500円は安すぎないだろうか? 
「新潟から凄い量のアジだね」とダイちゃんに声をかけると「こっちのスルメも全部佐渡からっすよ」という。見ると「ばらいか(下氷で並べていない。形もまちまち 1箱1900円)」と20匹入り(1箱2200円)でまとめているのがある。宮城県からは生ワカメ。和歌山県有田市からはタチウオ。
 特種には留萌港から甘えび(ホッコクアカエビ)。これが『源七』に回ると増毛の遠藤水産からも来ている。みな北海道の日本海側でとれたもの。この「遠藤水産」のものは品質的にも優れている。
 八王子総合卸売協同組合、『やまぎし』には新潟県佐渡相木からハタハタ。ここに来て日本海のものを見かけるようになった。八王子綜合卸売センター、『高野水産』にはデカイ、ユメカサゴがあり、握りに出来そうだったが、考えた末に断念。

『市場寿司 たか』でボイルしたサガミアカザエビ、オキアマダイの握りを撮影。ともに味わいよし。


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 土曜日の市場行から帰宅したのが9時半。ここから雑事、また個人的な郵便、宅配便を送るなどをしていると、すぐに正午。
 せっかくたまってしまっている画像の整理を処理したいと思っても、なんと時の経つことの早さよ。
 簡単な昼食の後、やっと画像整理と保存を始める。そんな午後に沼津の中村君から魚貝類が届く。
 日差しの傾きを鑑みて撮影は3時半から、1時間で取り終える。オキアマダイ、サガミアカザエビ、ヒウチダイ。オキアマダイは初めて見た。
 画像を整理。コピーする時間に脂抜きをした牛すじ肉を煮込み始めようと台所に行くと。家人がさっそく魚をさばいている。同定して必要なら博物館などに連絡すべきなのに魚をさばくのが異常に好きなのでしばしばこのようなことがある。
 夕食はタイラギの刺身、オキアマダイの霜皮造り、コノシロの酢締め、ヒメエゾボラの「焼きつぶ」、肉豆腐、ご飯。タイラギの刺身は表面を軽くあぶっている。これを肴に「剣菱」。
 食後、画像の整理、保存。11時過ぎにやっと半分ほど画像の保存を終了する。

 日曜日は寝坊して気が付いたら8時。慌ただしく朝ご飯を作る。
 朝食は目ざし、肉豆腐、炒り卵、常備菜、シメジのみそ汁、ご飯。
 午前中は画像の保存、寿司図鑑などの作成。「焼きつぶ」の作り方のページを作るべく準備する。また「焼きつぶ」のことが載っている文献を探していると、1時近い時刻となっている。
 休息がてら「なんでも鑑定団」を見ていると太郎が肉豆腐で牛丼のようにしてくれと言うので作る。そしていざ食卓につくや、「なんだか身体が痛いんだけど」とうったえる。熱を計ると8度を超えている。インフルエンザでなければいいのだが。
 午後から雑事。寿司図鑑をアップするとすでに夕方になってしまっている。
 夕食はチャンポン。気仙沼からのアズマニシキ、スルメイカとたっぷりの野菜で作る。コノシロの酢締め、スルメのげその魚々むらさき干し、オキアマダイの塩焼きを肴に「剣菱」。やはり「剣菱」はうまいし、それ以上にうまいのがオキアマダイである。珍しい魚でどこかに寄贈しようと思っていたが、オキアマダイは食べて正解。

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スルメのげその魚々むらさき干し

 食後、画像の整理。これで先週に撮影した画像はすべて処理し終わった。後は土日の100枚足らず。


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 外に出ると、まるで冷蔵庫にいるような寒さだ。八王子魚市場、『源七』のストーブを囲む人多し。なんだか楽しそうだ。
 その『源七』に40センチくらいはありそうなアカカマス、産地は境港なのだけど鮮度ともに一頭地を抜きいでている。値段は恐いので聞けない。松浦「久保田商店」からイボダイ。こはだ(コノシロ)、マサバ、そして当然たっぷりのアカガイ、青柳(バカガイ)、アサリ。
 八王子魚市場、福島県請戸「マタイチ活魚問屋」からヒメエゾボラがたっぷり。確か去年の福島行でこの店の前を通った。この店(荷主)のヒメエゾボラはよく見かける。
 愛媛、京都、長崎県松浦からマアジ。値段はキロ/1000円(1箱5000円くらい)なので高いのではないか?

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安いもので1箱3000円、高い京都で5000円。マアジはなくなると魚屋が困ってしまう。えらい魚なのだ

 なかずみ(コノシロ)、千葉のマイワシ、富山県氷見のヤマトカマス、長崎県佐世保のイトヨリ、産地不明のアイナメ、マダラ、マコガレイ、北海道「和田商店」からチカ、青森県八戸からなめた(ババガレイ)、伊勢湾答志島からシロギス。特種には活けのしまえび(モロトゲアカエビ)、甘えび(ホッコクアカエビ)、長い箱に1匹ずつ入れられたクロムツ。魚が揃ってきていて楽しい。
 八王子総合卸売協同組合に回ると『丸幸水産』には今日も見事なだるま(ケンサキイカ)、函館からごっこ(ホテイウオ)。『光陽』でもやしラーメンを食べて朝食とし、『三恵包装』でチーズを買う。
 八王子綜合卸売センター、『高野水産』には大分からたっぷり荷が届いていてホウボウ、小だい(マダイ、チダイ)、香川県産ではないかというサヨリ(キロ/1500)も2箱。そんなときに社長が特売だよと持ってきたのがタイラギ。1個200円とは破格すぎないだろうか? 伊勢湾篠島「マルキ商店」からだが貝殻が小さいのに貝柱は大きい。素晴らしいタイラギに思わず買ってしまう。福島県からはヒメエゾボラ(キロ/800円)、これも少々買い。
 喧噪甚だしい『高野水産』の前にあるのが『フレッシュフード福泉』。先日買ったうますぎる目ざしを探していると店頭に輸入(アメリカかカナダ)のイワシの丸干し、うまそうだが1箱単位なので断念。ついでに目ざしを買うのも忘れてしまった。

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輸入マイワシは斑紋が大きいのですぐにわかる

 寒いを通り越して冷たい市場である。なんだか疲れて脚が凍ってしまったように硬い。『南京軒食品』でチャンポンと焼きそばの麺を買い、『大商ミート』で豚三枚肉を買う。
 そこに八王子のそば屋「松あさ」が来る。
「あのさジャパネット高田でねニコンのデジカメ、600万画素の交換レンズがついているやつ。12万くらいかな、売ってるんだけどどう思う」
「やめな、デジカメ買うなら398(さんきゅっぱ)か5〜6万ので充分」
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『大商ミート』のおじさん。いつもオマケしてくれてありがとう

 こんな話に時間を取られて『大商ミート』の時計を見ると9時。『ケン水産』でチャンポン用のスルメイカを買ってやっとクルマまで帰り着く。


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 内房富津にきたものの海は大荒れ。この開いた時間に保田まで行ってみる。びゅーびゅー吹いてくる風に閉口して港を出ようつぃて目に飛び込んできたのが「朝定食」ののぼり。ここに「520円 朝獲れ刺身付840円」とある。7時から営業なのであるから空腹を抱える身にはうれしい限りだ。
 気になってクルマをとめて国道127号に面した入り口に入ってみる。人っ子一人いない受付があり、正面に温泉の入り口。ゆったり暖まって来たのだろう。浴衣姿の男性が出てきた。いったいどこで「朝定食」が食べられるのかわからないまま左奥をのぞくと人影が。声をかけるとやっと奥に案内してくれる。ガランと天井の高い広間に3筋の机が並んでいる。窓側の机は下が堀り込んでいて足を下ろすと暖かい。
 せっかくここまで来たのだから「刺身付」を注文する。宿泊客の方達はいちばん窓に近いいい場所にいて、デカイ舟盛りを食べている。朝から舟盛りというのは凄いなと感心してしまう。

 あまり待たされないで出てきたのがアジの開き、生卵、海苔、納豆(地元館山のもの)、漬物の朝定食。これにキンメダイ、いなだ(ブリの幼魚)、イカ(種類がわからないがコウイカであるかも)。これは地元で獲れたものだろう。ここに冷凍の甘えび(ホッコクアカエビ)なんかが出てくると絶望的な気分になるのでまずは安心。この刺身もそうだがご飯、みそ汁となかなかうまいのだ。ただ惜しむらくはアジの干物。これは脂がない上に(なくてもいい)、焼いてから時間が経っていそうだ。もっと踏み込むと焼いて置いてあった物を温め直しているかも? ただ、これが840円というのは見事としかいいようがない。

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 朝日に浮かぶ富士、荒れてはいるが東京湾口が見晴らせる。これは人気があるはずだ。ひとつだけ気になるのが酒の選び方である。「月桂冠」でもいいのだが、千葉は知る人ぞ知るうまい酒の産地である。「木戸泉」、「腰越」、「東灘」などどうして置かないのか。焼酎なども大手のもの。ここにも工夫の余地がある。

千葉県鋸南町保田漁協 ばんや
http://www.awa.or.jp/home/hota-gk/menu.htm


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 朝方、眠くて、それでも起きるべく格闘し、またうとうとしている間に7時近い時刻となってしまう。
 朝食は三河湾産目ざし(カタクチイワシ)、湯通しマツモ、館山納豆菜の花、宮醤油店のキュウリの醤油漬け、木更津のきんのり丸さんにいただいた海苔、炒り卵、超具だくさんみそ汁、ご飯。きんのり丸さんにいただいた海苔をあぶって暖かいご飯を巻いて食う。ついついご飯を2膳。

 市場から帰宅したのが10時過ぎ。
 アイゴ、気仙沼のmakoさんから送っていただいたアズマニシキについていたホタテエラカザリを撮影。
 正午まで雑事、寿司図鑑作成。
 昼過ぎにお茶の水に出る。お茶の水には8時まで。

 豊田駅に帰り着いたのが9時。空腹感を抱えて『開花』に立ち寄る。
 焼酎のお湯割りで湯豆腐、養殖サバの刺身、ポテトサラダ。養殖のマサバは臭いが感じられず、意外にうまい。脂っこい魚が好きな向きにはお勧めかも。支払は2000円なり。

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最近、市場でよく見かける養殖のマサバ。敬遠していたという開花、「意外にうまいだろ」と言う

 帰宅は10時。風呂を浴びてから画像の整理。0時になってまだ整理が終わらないままダウン。


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 睡眠不足の日々が続いていて市場の前に立つと頭がくらくらする。凍り付いたクルマに置いてあった「お〜いお茶」が完全に氷になっていて、おでこに当てると気持ちがいい。
 八王子魚市場、場内にはいって目に付いたのは千葉県産の大きなトリガイ。むき身が10センチ近くでデカイ。6つで1300円。ただこんなに大きいと握りには大きすぎないだろうか? 剥いたバカガイ、タイラギなど、春近しかな。近海には宮城県から「めかぶ(ワカメの成長点)」。

 場内『海老辰』に伊勢湾三重県村松町からであろうイワガキが来ている。夏が盛期となるイワガキの先頭を切っての入荷はいつも伊勢湾村松町である。
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 八王子綜合卸売センター、高野水産には和歌山県串本市「出口水産」からの魚。ミナミイズスミ、オキナヒメジなどの入り会い、アイゴ。コブダイ(かんだい)の入荷も増えてきている。
 八王子総合卸売協同組合の魚屋を回り、漬物屋で菜の花漬けを見つけて、値段を聞いてやめる。
 八王子綜合卸売センターにもどって『河辺ハム』の店長に「おはよう」と言うと、バットにうまそうな牛筋を並べている。「これうまいぞ!」というので値段を聞かないで買うと「1000円だしな」と全部くれる。
「1キロ以上入っているからな、高い和牛のだから、煮込みかカレー作るといいよ」
「煮込み作れるかな」
「作ってやろうか」
「まあ自分でやってみるよ」

 ビックリ屋でメークイン1袋、脇にうるい(オオバギボウシ)があって値段を聞くと「2つで250円よ、安いでしょ」。本当に安いので買う。

『市場寿司 たか』でアイゴの握りを撮影。厳寒のアイゴは身に臭みもなく、旨味があってまことにうまい。


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 朝方6時に目覚めても身体が動かない。ぼんやり時を過ごして起きあがったのは7時前のこと。
 朝食は豚肉の塩コショウ炒め、マツモのみそ汁、アズマニシキのバター焼き、漬物など常備菜、ご飯。

 市場からは10時過ぎに帰宅。寿司図鑑を作成。今日から4集となる。あと700かんで千かん(千種の握り)となる。日暮れて道遠しにならなければいいが。
 アズマニシキ、アズマニシキの刺身、焼きアズマニシキ、マツモ、コノシロ、目差し、目刺しの焼いたものを撮影。撮影枚数300枚で2時間を要す。画像データのコピーも出来ずに外出の準備。

 昼食は手早く、目差し、アズマニシキを焼いたもの。しかし寒の目刺しのうまさよ。

 快晴で日向は暖かい。午後の中央線はもっと暖かく熟睡して気がつくと四谷駅を過ぎている。目に映る外堀がなんだか寒々として見える。
 10時過ぎまでお茶の水。凄まじい混み具合の中央特快に乗り込むと日野の高校生がふたり新宿から乗り込んでくる。
「来年、どこの大学行くの」
「オレ学芸大かな」
「そうなんだ」
「もう遊んでいられないよな。一日一日真剣に生きなきゃな」
 聞いていて「やるじゃないか日野校生」とうれしくなる。でも学芸大は難しいぞ。
 帰宅は11時半。風呂に入り、画像の整理にかかる。終了は2時半。


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 市場に着いた途端に「魚が高いらしいよ」と知り会いの寿司屋に声をかけられた。そして場内に入ってもそんなに値が上がっているとは思えない。これは「魚が高いと八王子まで持ってこない」ということなのだ。
 貝を扱う鈴木さんのところに諫早からマガキが来ている。これは珍しい。北海道厚岸、釧路、佐呂間、そして岩手、宮城などから来るが殻付きカキのほとんどで、九州は初めてではないか?
 あんちゃんのアカガイを剥いているのを見て『源七』を通り過ぎ、『海老辰』にくると、また韓国からコケライシガキガイが来ている。キロ/1200円でこれはお買い得。
『源七』には鮮度のいいコノシロ。これがキロ/1000円なので購入。
 八王子綜合卸売センター、『高野水産』には九州からマルアジ。八王子総合卸売協同組合『やまぎし』には山陰からハタハタ。『ヤマサン』でウルメ削り節を買おうとしたら品切れ。
 八王子綜合卸売センターにもどって『フレッシュフード福泉』に三河湾からまことにきれいな目差し(カタクチイワシ)。一串4匹×3で120円。2パック買って帰る。忙しい時でなければ肴なのだが、これは朝ご飯用である。『丸相』にうるい(オオバギボウシ)。1パック300円なので諦める。
 新しく市場に入った『伸優』には炭が山積み。その産地はミャンマー(ビルマ)なのに驚く。

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『市場寿司 たか』でアズマニシキ、ごっこ(ホテイウオ)の卵、鹿野川産モクズガニの握りを撮影。気仙沼からきたアズマニシキがうまい。
 何気なくネタケースを見るとハタハタの酢締めがある。「これがうまくてさ。あまったら持って帰ろうと思うんだけど、全部うれちゃうんだよ。家の娘が食べたいって言うのに困ったよ」。これは困っていない。お客には皮をつけた方が人気があるという。

 帰宅途中、浅川沿いの旗野農園で白菜、水菜、壬生菜、だいこんを買う。


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 雑事をこなして7時近く、朝食を作り始める。だしをとり、しまっていたマグロの竜田揚げを解凍してあげる。もやしとターサイ、豚肉を炒める。
 マグロの竜田揚げ、豚肉と野菜の炒めもの、ごっごの真子のしょうゆ漬け、納豆、わかめと豆腐のみそ汁、ご飯。
 ごっこ真子のしょうゆ漬けはあっさりしていてうまいもんだな、と今年も改めて思った。

 食後、寿司図鑑を2つ作り、雑事。
 1時近くまで雑多な画像の保存。
 昼食代わりに、ごっごのみそ汁をもう一度野菜と煮て食べたらこれがうまい。どうもごっこ(ホテイウオ)はじっくり煮る方がうまいようだ。

 お茶の水に出て、0時過ぎに帰宅。
 帰宅すると宮城県気仙沼、makoさんからアカザラガイ、生マツモが届いている。深夜なので明日同定、撮影と言うことにする。アカザラガイは関東にはめったに入荷しない貝で感謝のしようがない。

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makoさんのサイトへは
http://www7a.biglobe.ne.jp/~Fish-Fish/

 メール・掲示板のチェック、ブログのトラックバックでいかがわしいものを消去していると2時近くなる。


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寿司図鑑が300種となり、明日から第4集となります。

寿司図鑑へ!
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/susizukan/susizukanmokuji.html


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 4時前にパソコンに向かう。ぐっすり眠ったためか爽快。出来るだけメールに返信。
 朝食はなにもないので昨日木更津で発見した「菜の花 納豆」、佐貫の『宮醤油店』のもろみ漬け、新巻鮭、ナメコのみそ汁、ご飯。
 市場から帰宅したのが10時過ぎ。慌ただしく昨日の画像整理。しかし今回の千葉行は画像的な収穫がない。
 ごっご(ホテイウオ)、沼津の飯塚さんから送っていただいたモクズガニの撮影。ホテイウオの撮影がとても難しく、これだけで90枚近い画像をとる。たった2匹の撮影に1時間半。モクズガニをゆで、ホテイウオをさばく。ホテイウオは巨大な卵巣をばらいして醤油漬けに、また肝臓、身はみそ汁にする。

 昼食はゆでたモクズガニ、ごっごのみそ汁。ごっごのみそ汁は思ったほどに味がなく、また肝にも旨味が感じられない。これは意外にみそ汁よりもしょうゆ味の方が向いているのかも知れない。沼津のモクズガニは外子がふくらんでいる割に内子が存分にあり、口福を感じる。

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赤く見えるのが内子。モクズガニの内子はカニのなかでももっともうまいもん

 1時過ぎまで事務処理。慌ただしく外出する。お茶の水駅から駿台予備校。この時期は私立大学の受験の最盛期に突入する頃。通り過ぎる受験生の顔色が青い。
 いろいろ雑事あり、息苦しさを感じていると自宅からケータイ。「モクズガニは全部食べてもいいのか」と言う。2はいだけ残してくれと答える。
 お茶も水から豊田駅に着いたのが10時過ぎ。お茶の水駿河台の『ラーメン 味一番』は閉店してしまったようで前を通っても貼り紙すらなかった。
 自転車で『開花』。生ビールを1ぱいやって帰宅。
 風呂に入り、メール・掲示板のチェック、「市場便り」をブログにアップすると0時半となってしまっている。
 寝床に入っても眠りに落ちていかない。仕方なく夕刊、朝刊を読み直す。紙面を占有するのはライブドア関連。どうみても粉飾決算であろう? というのがネットを利用していてもわかること。ライブドアのネット上での地位など低くて見る機会も非常に少ない。ネットが基盤でなければ製造業でもなく、結局株屋をしていて、しかも情報操作して、となるとやはりどう見てもろくでもないヤツだな、ホリエモンは。だいたい考えるに六本木ヒルズのような街を圧殺して作られた人肌を感じられない建物を造るヤツ、住むヤツにまともな人間がいるわけがない。
 死亡欄を見始めると歌手の川田正子さんが乗っている。戦前戦後、一世を風靡した童謡歌手。世代的には2世代ほど前の人であるが、子供の頃、「みかんの花咲く丘」が大好きだったので名を覚えたのだ。驚いたのは71歳という享年。愛川欽也、永六輔、藤田まことなどと同年代。それなのに一昔前の人と感じるのはデビューが8歳であるからだ。
 やっと眠くなって時計を見ると2時を過ぎている。


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 快晴、そして地上は雪が目映ゆい。そこに我がクルマは凍り付いていて、ばりっと音をさせてドアを開けると車内も外と同じ気温となっている。エアコンの温風でフロントグラスの氷を溶かす、ほんの数分が一日でもっともゆったりした時間である。
 八王子魚市場、やはり近海に魚は少なく、また定番的なものが足らない様子だ。特種にコモンハタ、こんどは北海道噴火湾から、ごっこ(ホテイウオ)。
「これオスだろ」と坂本君に聞くと「メスっすよ。今日築地に3箱しかなくて、いちばんに1箱押さえたんすよ」という。それで値段はというとキロ/750円。1本購入して1120円。
『源七』にはタラバガニ。やっと値が下がって来ている。

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このところ韓国国産ともに平貝(タイラギ)の入荷が多い。しかも安いぞ!

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』の店頭で八王子中野居酒屋『稚内』さんが青つぶ(ヒメエゾボラ)を見ながら「焼きつぶするっかな」と独り言。
 八王子総合卸売協同組合『やまぎし』に山陰浜坂港からハタハタ。『丸幸水産』にはシバエビ。シバエビはキロ/2300円。だいたい1本25円で6本購入。『三恵包装』、丸美屋の「のりたま」、永谷園の「お茶漬け海苔」、ザクロを買う。これで625円。

 八王子綜合卸売センターにまわって『市場寿司 たか』でボイルしたシバエビを撮影する。たかさんは「イマイチだな」といい、こちらは「うまいな」と思う。
『大商ミート』で豚こま300円分購入してクルマにもどる。


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 高知の永野廣さんから「仁淀川でとれたつがに汁を送りました」と言われて、届いた荷に入っていたのが凍り付いたアーミーグリーンの物体。これはいったいなんだろうと、取りだして解凍。
 鍋にかけて驚いた。くつくつ湧いてくるやいなや、ボッコリボッコリと温州ミカンの肌に近い色合いの物質が浮き上がってくる。最初は小さかったものが鍋にはみ出すほど盛り上がり、その内、沈静化。鍋の中の汁は済んできて、味見すると濃厚なカニの旨味と風味が一度期に押し寄せてくる。これに塩で味つけして、刻んだワケギ、搾りショウガを2〜3滴。いい味ですね。カニ総てがこの汁に溶け込んでしまったかのようだ。
 高知の「つがに」というのは標準和名のモクズガニ。日本各地の河川と海を上り下りして棲息している。山間部などでは貴重な川の幸だし、また川でとれるものではもっとも美味なもの。近い種である上海がに(シナモクズガニ)と比べてみるのも一興だろう。
 九州での「やまたろうがに」、四国で「つがに」、「ひげがに」。また「川がに」と呼ぶ地域も多い。呼び名が多いということは、それだけこのカニの味を愛している人が多いということだろう。汁もうまいが、ゆでて身が、みそが真子がたまらなくうまい。

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土佐の廣丸へ
http://www.zukan-bouz.com/zkan/hiromaru/index.html
市場魚貝類図鑑のモクズガニへ
http://www.zukan-bouz.com/kani/iwagani/mokuzugani.html


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 目を覚ましたら3時を回っている。窓の外、闇に沈む屋根が白く浮かんでいる。慌ただしく支度をしてクルマを東に走らせる。
 ゆっくりはしって富津市金谷に着いたのが7時。凄まじい風でとても漁が行われるとは思えない。定置も出船するところなので保田まで走る。保田の『ばんやの湯』で朝飯。刺身がついて840円はなかなか魅力がある。
 金谷までもどり定置網の水揚げを見るがスズキ、コノシロ、オキヒイラギなどが主。刺し網はやはり全船出船とりやめで寂しい限り。船小屋の前で作業していて『由栄丸』さんに魚や海藻のことを聞くことができたのが唯一の収穫。

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ふっこ(スズキ)が漁の中心。あとはコノシロ、ぎら(オキヒイラギ)

 佐貫、君津、木更津と街巡りをするが、残念ながら商店街がなかったり、またシャッターばかりが目立ったり。千葉の市町村はデカイ箱ものばかり作って地元の街をこわすことばっかりしていないだろうか?

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木更津でいちばん印象的だったのは映画館。『キングコング』など最新のものを上映しているのが2館

 昼食は木更津の『木村屋食堂』で串カツ定食。これはいい味だったな。値段が800円で安くはないが、カツの揚げ具合、豚肉ともにうまいし、みそ汁なども丁寧に作っている。
 午後、木更津金田の、きんのり丸さんを訪ねて、5時過ぎまで話し込む。今回は千葉県立中央博物館の菊地先生にもお会いできて、楽しい時間を過ごせた。
 帰途、湾岸・首都高は当然のごとく渋滞。我が家にたどり着いたのは9時前である。お風呂につかり、遅い夕食を食べているとウトウトしてくる。たぶん11時前にダウン。


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 夜の道を木更津から山に入ると、そこは雪国だった。そして上総の海が見えて、沖にはうさぎが飛ぶ。富津の刺し網は全船休漁。定置網はスズキをオキヒイラギばかり。漁を見る旅はすべて惨敗。
 その代わりと言ってはなんですが、木更津のきんのり丸さんのところでたっぷり話し込んできました。突然、千葉県立中央博物館 菊地先生も来られて、楽しかったですね。帰りは大変な渋滞でしたが、まずまずの旅でした。今日はほとんど眠っていないので早々にダウン。(日記とまではいきませんが)


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今回作成したのは過去のストックです。我が家で毎日とっているのがサバ削り節のだし。これでかけそばを作る。その作り方。

市場魚貝類図鑑 副読本
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/dokuhon/mokuji.html
サバ削り節でかけそばを作る
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/dokuhon/sakanaryouri/sababusi.html


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 カーテンを引くと外は真っ白。ベランダまで出て行き交うクルマを見ると積雪はそれほどでもない。ただし、気温は零下だろう。雪の日に急ぐことはないとゆったり着替えていたら、姫が起きてきたので長靴を履かせて市場を目差す。
 八王子魚市場、気がかりであった千葉県船橋からくる『源七』はすでにトラックをしまっている。場内にはいるとやはり人は少ない。八王子のそば屋『まつ浅』さんがいる。忙しそうだ。近海には養殖物以外ほとんど荷がない。築地になかったのではなく、この雪のために仕入れを控えたようだ。八王子という土地は山梨県や藤野など神奈川県、奥多摩、あきる野、秋山など東京都の山間部から仕入れにくる業者が多く、雪には弱いのだ。
 特種には青森県産だろうか見事なシラウオ(キロ/3000円)がある。うまそうなので100グラムほど購入する。隣には、ごっこ(ホテイウオ)。ごっこは抱卵しているメスが高く、オスは安い。目の前のごっこはオス。値段を聞き忘れた。

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ごっこ(ホテイウオ)。青森県むつ市「マルコウ水産」から

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』はすでに到着している。客の少ない日にがんばって店一杯の荷。それでもめぼしいものは少ない。八王子総合卸売協同組合も同様である。いつの間にかいなくなった姫は『日本堂』でおむすびをもらってうまそうに食べている。朝ご飯はこれでいいと言うので姫を『日本堂』に預けて光陽に回る。朝ご飯は考えた末にモツ煮込み定食。
 北野公園はすでに銀世界である。雪の降りは勢いが増してきている。きれいだなと思っているのは一般人だけで市場の人たちは雪の中を走り回っている。

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八王子綜合卸売センター、『高野水産』

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』で小ヤリイカ(キロ/800円)を1キロ。『大商ミート』で100グラム/150円の牛肉500グラム、100グラム/85円の豚こま300グラムを購入。八百屋の『ビックリ屋』でしいたけ、トマト。その前の『ケン水産』で1キロ/800円のアサリを1キロ購入。
 9時には市場を退散する。体中、特に脚が冷たくなって硬く動かない。気温は午後にはもっと下がるという。帰宅すると雪だるまを作ろうと姫を誘いにくる子供達。


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『新版 俳句歳時記 春の部』(角川書店)に白魚はある。とすると白魚の季語は春となる。さて、この白魚がスズキ目ハゼ亜目ハゼ科、これはちと面倒くさい表現だが、ハゼの仲間のシロウオならすんなり春だがサケ目シラウオ科のシラウオならばそうはいかない。この見極めが難しいのだ。
 角川の季語事典、中村草田男の「白魚汲み乙女の白き膝の皿」が上げられていてこれは明らかにシロウオ。加倉井秋を「白魚船恥じらえる帆を孕ましぬ」はシラウオであるように感じる。このように長年混同されてきたシロウオ(素魚)とシラウオ(白魚)はしっかり分けるべきである。
 現在の市場で見る限り走りのシロウオでも入荷は2月から。旧暦でも1月である。すなわち季語は当然春となる。反してシラウオの入荷は年末から盛んとなっていて、これは春にもあるが「走り」を冠にして季語は冬だろう。
 厳寒に、いまでは益々暖房を効かせて熱燗をやると頬が火照るようである。そこに柚の香を聞かせたシラウオ、辛子酢みそを脇に置けば、外の雪を見ながら感極まれる肴となる。春未だ遠しで、冬ごもりに冷たいシラウオがうまい。

白魚に名残の柚をきかせたり(秋野まさし)

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市場魚貝類図鑑のシラウオ
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イワガニ科を改訂

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イワガニ科を改訂
トゲアシガニのページを作成
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掲載種 1693


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 寝坊して、起きるとNHKでは「おはよう日本」となっている。慌ただしくメール・掲示板のチェック。日記を見直す。これからブログ版を作るのだけれど、なかなか面倒である。
 朝食はレンコンとじゃこ天の煮物、佃煮、ワカメのみそ汁、ご飯。
 慌ただしく、市場に向かって、帰宅は10時過ぎ。
 午前中、雑事。

 昼食はお好み焼き。テレビをつけるとヒューザーの小島社長の国会での参考人質問とライブドアのことばかり。しかし今回の耐震構造偽装事件に関しては自民党も共犯者であろう。そんな犯罪者に質問の権利は与えるべきではない。はやく族議員を一掃しないと改革なんて出来ないだろう小泉さん。世の中を悪くしているのは天下りする「鬼」と族議員という「鬼」である。

 午後、寿司図鑑作成。雑事、雑事。息苦しくなって3時から30分間の仮眠。
 雑事、「無駄歩き」の文章を構成する。
 夕方になって、アブラツノザメのコートレットを作ろうとしてパン粉がないのに気がつく。自転車を飛ばして近所の『小宮山商店』でパン粉、名物の焼き芋。この小さな食料品店はいいもがいっぱい置いてある。徳島県でしか売っていないと思っていた「かねこ味噌」、そして自家製の漬物、焼き芋。ここにくる人には達人が多い。
 帰宅してアブラツノザメのコートレット、煮込みハンバーグ、白子と豆腐、岩もずくの鍋。
 白子と三河屋の豆腐がうまい。失敗したのが日本酒の選択。山形県酒田の「初孫」は鍋料理には合わない。秋田県の「両関」、宮城の「一ノ蔵」あたりだったらうまいだろうな。

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マダラの白子、岩もずく、豆腐の鍋は大好物。これに熱燗とくると極楽極楽

 食後、雑事。雑事に疲れ果てて11時半にダウン。


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「明日は雪だってね」、市場にはいると知り合いの寿司屋に声をかけられる。「知りませんよ、気象予報士じゃないし」。こんなことを話していると、市場のそこここで雪の話。どうも今日は荷が少なくてみな暇を持てあましている。
 近海にはマダラ、白子、キアンコウ、むいたウマズラハギ、スズキ。特種で八王子上一部町『鮨富』さんがうまそうになにやら食っている。
「うめーな、これ」、見ると三重県鳥羽産のしらすの釜揚げ。「これひとつもらうよ」と一枚坂本君に差し出す。坂本君が下のにしますというと「おれいっぱい食ったからこれでいいよ」。こんなところが富さんのいいところ。「でもこれ試食用なんすよ、コレ」というと「そうか、もっと食うか」だって。この鳥羽産しらす、うまい。
 そのとなりに500グラムパックの白子(根室「マルカツ 福島商店」)があり、1500円。これを選んでいると、また富さんが「おれにもくれ」といってニコリ。白子、しらすが人気の場内である。

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タラがいっぱい。冬だな!

 八王子総合卸売協同組合、『丸幸水産』に見事なだるま(ケンサキイカ)がある。ケンサキイカは夏が旬だと思うが冬もうまい。産地などを聞こうとクマゴロウを探すがいない。八王子綜合卸売センター『総市水産』には船橋からスズキ、青森県下北半島からクロソイ。

『市場寿司 たか』でマダラの白子、アブラツノザメの煮つけ、酢締めの握りを撮影。アブラツノザメは煮つけた方がうまい。ワサビの代わりに山椒を使う。白子は当然のことだがうますぎる。

 帰途、高幡不動の『三河屋豆腐店』で木綿豆腐と木の葉がんもを買う。帰り、高幡橋を渡り、浅川沿いを豊田に入る。ここは道幅の狭い不便な通りだったのだが、新しく出来た住宅地にむかって広い道路がつながっている。この辺りは東豊田と地名はあるものの、一面の田園地帯であった。


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 知らない街を歩く、しかも灯ともし頃である。この時間帯が街歩きには最高なのだ。寒風、灯りをともし始めた家々の情景が摩耗したオヤジの頭脳に少しだけ残っている繊細な感受性を生き返らせる。オヤジの頭脳にあるのは常に寂しさ、悲しさである。こんなことを思って今日のニュースのライブドアや伊藤公助なんてオヤジのことを考えると、この悲しさ寂しさを知らない大バカ野郎ではないかと思ったりする。だいたい正しいオヤジが求めるのは真の癒しであって欲しい。愚かな自己顕示欲や醜さが露出したものではない。おっと、言葉の寄り道をしてしまった。歩いているのは向島の生活感あふれる通りなのだ。

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 さて、曳舟駅からかなり歩いただろう。すっかり日が暮れて「曳舟たから通り」は闇に包み込まれている。肉屋、居酒屋、そば屋などがぽつんぽつんと灯をともして明るい。それでもこの通りは暗く寂しい。そんなとき左手に小さな公園が見えて、その奥に続く目映いばかりの明るい一筋の道。野にあって「ポランの広場」を見つけたような気分である。この明るさは永井荷風の墨東ではない。道は狭くて自転車と人が出たり入ったり、人のぬくもりが感じられて賑やかだ。これが「キラキラ橘商店街」であるらしい。
 古めかしい瀬戸物屋がある。向かいは八百屋、そして薬屋と続いて豆腐屋となる。豆腐屋の先に「かまぼこ 大国屋」という練り物を売る店があり、店頭でおでんを売っている。下町で練り物の店、店頭でおでんというのは決まりものであるらしい。お総菜を売る店が多く、見ていると空腹であることを思い出す。

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 自転車、行き交う人が多く、立ち止まることが出来ない。そんなとき人だかりのする店をみつける。これが魚屋である。庇の上の「青木鮮魚店」の文字が薄汚れていい味を出している。

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青木鮮魚店の活気はすごい。若者よがんばって欲しい

 ここで魚を売るのは二十歳代ではないかと思われる若者だ。この若者がおばさん、おじさんと絶妙なやりとりを繰り広げている。その先にも魚屋、魚屋。ほんの50メートル足らずの間に魚屋が3軒もある。曳舟駅から何軒の魚屋を見てきたことか? 多摩地区では個人営業の魚屋をほとんど見かけなくなっている。さすが下町ではまだまだ魚屋が健在である。

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キラキラ橘商店街には魚屋が多い


 通りのなかほどだろか? 雑誌などでたびたび紹介されているコッペパンの「ハト屋」を見つける。黄色い上下を来たおじいさんと、真っ赤なジャージーのおばあさん。おばあさんはしきりに焼き鳥を子犬に食べさせようとしている。コッペパン120円を5つ買うと、「2つと、3つを別々に袋に入れておきますからね。そして(パンの入った紙袋を薄いビニール袋に入れてビニール袋を結びながら)パンが残ったらまた、ビニールに入れて必ず袋を結んで置いてね」という。この日常的な会話がいい。

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この不思議な絵がいいんだろうな。これがビルになったらどうしようもない

 昼食抜きで歩いているのと厳しい冷え込みで頭がクラクラしてきた。ここでラーメン屋でもあるといいのだが、と通りの端まで行ってもめぼしい店はない。ここに天ぷらとうなぎの店があるが敷居は高そうだ。うなぎ屋に隣接して佃煮屋があった。ここの佃煮もこんど買ってみよう。商店街の端にある店、そこにいた女性にこのあたりの事を聞いてみる。通りを抜けた広い道路が明治通であること、また商店街のことなど熱心に教えてくれる。「ありがとうございました」、と感謝するとともに下町の女性は魅力的だなと頭がポヤ〜ンとする。突然、こんなところに住みたいなと痛切に思う。

 仕方なく通りをもどって、持ち帰りの天ぷらの台を置いたそば屋「五福家」に入る。ここでたのんだカツ丼にがっかりして、また通りを歩く。

「五福家」にいて感じたことは「キラキラ橘商店街」は明らかにお総菜を売る店が主流なのだ。この、そば屋自体が店の前で天ぷらを売っていて、店内で食べる客は他にはたった一人。
 路地の奥にある肉屋さんでは牛煮込み、シュウマイやキムチを売る店。しかし歩き疲れたなと見ると店頭でモツ焼きを売っている店、その奥でいっぱいやっている。入りたいなと思うが、ぎりぎりのところで我慢した。また来るつもりだ。いっぱいやるのは先送りである。
 かなり歩いた。疲れて、とぼとぼと「曳舟たから通り」を東武曳舟駅にもどる。途中、「浪花屋」で鯛焼きを5つ買う。旅はここで終了。
 東武曳舟駅4番ホーム、入ってくる電車は半蔵門線直通である。


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 仕事が早く終わるのはうれしい限りである。でも真冬の夕闇迫る4時ともなると忙しい身には無駄歩きしていいのか、考えてしまうのだ。神保町をそぞろ歩き。アクセスで地方出版物を見て、半蔵門線に下りる。東京駅まで行こうと思ったら「南栗橋行き」なのだ。いったい南栗橋ってどこなんだろう? 考えている内に大手町駅を過ぎている。白川清澄、住吉、押上と来て、次が曳舟である。

 曳舟っていいなと思ったので下りてみた。ここは隅田川の底をトンネルで抜けて向島である。4時を過ぎると夜はどんどん迫ってくる。駅の周辺をとりとめもなく歩く。立ち食いそば屋、昼飯抜きである、うまそうだ。回転寿司、ラーメン屋、そんな商店街に見える通りを多分隅田川に向かって歩く。そこで見つけたのが、佃煮屋である。真新しいビルの1階ではあるが香ってくる匂いに引かれるものがある。斜めに垂らした大きな紺染めの布に『鮒源』とある。曳舟に来て最初にここに入ったのがよかったのだ。雑魚、ハゼ、あさりにカツオの角煮、いかあられ、富貴豆。豊富な品揃えから「いかあられ」、「アサリ」、「しいたけ昆布」を買い求める。これで1480円である。

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 この『鮒源』の店主と女将さんはいたって下町風。ざっくばらんに曳舟に来てしまった話をして、このあたりで昔ならではの商店街を探していることを話す。そこで教えてもらったのが「キラキラ橘商店街」。「でも、ここから20分くらいかかるよ」というので考えてしまう。夕闇は迫り、自宅にはやらなければならないことが目白押しなのだ。それでも西に沈み行く夕日を見て、とても無味乾燥な多摩地区に帰りたくなくなるのだ。

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 とぼとぼと歩く内に踏み切りに出る。カンカンとなるのに一向に遮断機は下りてこないので線路沿いから駅に止まる電車を撮影する。これが京成曳舟線である。渡って向こうにイトーヨーカドーが見える。これを嫌って右に曲がると懐かしい、しかも心温まる商店街に出る。

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 左に風呂屋の日本建築、そのまま進むと『青木豆腐店』。

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 右を見ると泣ける情景が目に飛び込んできたのだ。『魚要』という魚屋さん、奥では食卓を囲む家族。懐かしいな。ほんの昭和40年(1970)代くらいまでの商店街では店の向こうが茶の間であったのだ。我が子供の頃も決して店の前から食卓は見えなかったが、よくお客さんは食卓の側の土間まで入ってきた。

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 その魚屋を過ぎるとまたまた豆腐屋、『平井豆腐店』。ここで「キラキラ橘商店街」の位置がわからなくなる。仕方がないので道行く老婦人に聞くと「遠いんですよ」といいながら教えてくれる。、また進む道は「曳舟たから通り」と言うらしい。
 その通りに井戸水をくみ上げるポンプを修理している男性、お婆ちゃんがいる。どうもここでは飲み水ではないだろうがこれが現役で動いているのだ。進む内にどんどん夕闇は濃く深くなっていく。そして左に公園があり、通りを隔てて右に「キラキラ橘」のイルミネーション。でも右の通りは暗闇に沈む。
 そんな公園の左にきらきらと細く明るい通りが続いている。こんな明るさはまるで石川啄木が見た神楽坂の光景に近いのではないか。(次回に続く)


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 八王子魚市場、場内に入ると目に付いたのが韓国から来た、むきたいらがい(タイラギ 6個で2400円)。これを加工しているのが「東 中央」という業者で静岡県大井川町というのも興味深い。アラスカ産マダラの白子、北海道からのチカ。千葉県大原からのチダイ、瀬戸内海からだろう赤したびらめ(イヌノシタ)。値段は安めだ。
 八王子綜合卸売センター、高野水産には、むきざめ(アブラツノザメ)。小振りだがキロ/600円は安いだろう。これでむく手間賃など出るのだろうか? 心配になる。やはり魚はもっと高くていいのだ。八王子総合卸売協同組合も回るがどこも荷が少なく寂しい。
『市場寿司 たか』でハタハタの酢締め、クサカリツボダイの握りを撮影。ハタハタがうますぎて困る。たかさんなど「冬はハタハタを酢締めにして出そう」と決めたくらいだから、ちょっと事件とも言えそうなうまさ。

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アブラツノザメでは青森の田向商店にお世話になった。田向商店のものはもっと大きくて立派である。サメの中でももっとも味のいいアブラツノザメ。魚屋の、青ちゃんが早速仕入れて帰った。この手のものはベテランが真価を知っている。これを若い世代に伝えなければいけない。じっと見ていると高野社長が「一本持っていきなよ」とくれる。「ありがとう」。


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 6時に立ち上げたパソコンで少しだけ画像整理。これで未処理の画像はなくなる。雑事のチェック、ブログ版日記を作成しながら朝食の準備。
 朝食はマゴチのバター焼き、ハンバーグ、具だくさんみそ汁、ご飯。これに曳舟『鮒源』、アサリの佃煮。佃煮はふっくらと薄だき、いい味だ。
 
 食後、雑事に専念する。そんな時に宅急便が届く。沼津の飯塚栄一さんからでっかいクサカリツボダイ。体長40センチを優に超えて、すごいとしか言いようがない。

 気がつくと正午。風邪で休んでいる子供のためにマックのハッピーセット。キャラクターを選ぶのにケータイで苦労させられる。

 午後からは甲殻類の本の企画を作る。そして画像の保存。クサカリツボダイの撮影をして、また画像の整理。合間を縫ってブログをアップする。

 夕食は豚肩ロースの塩コショウ焼き、たっぷりの野菜炒め、クサカリツボダイの刺身、アラの煮つけ、常備菜にワカメのみそ汁、ご飯。酒は山形県酒田の『初孫』。クサカリツボダイは抱卵していて身がやや柔らかく脂がない。

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クサカリツボダイの脂がのっているときは身が白濁している。それが今回はやや透明

 食後、テレビ東京の『いい旅、夢気分』を見る。9時から雑事。11時半にダウン。


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 高知県は黒潮を弓形に取り込むようにして太平洋に臨んでいる。その高知市、土佐湾の底引き網であがった魚を、御畳瀬(みませ)港に水揚げする。この水揚げされたばかりの魚をすぐに港で干物に、これぞ土佐湾きっての名物となっているのだ。
 干物の原料はウルメイワシやにろぎ(オキヒイラギ)もあるが、当地ならではというのが深海の魚。この港に吹いてくる土佐湾からの冬の季節風がうまい干物をつくりだし、土佐の飲み助を楽しませている。
 その底引きの魚も数々あれど、冬にうまいのが小振りのニギスである。高知では「沖うるめ」、これまた土佐を代表するウルメイワシに勝るとも劣らない魚という意味合である。どちらが好きかは、ちょっと難しいな。やや甘口の酒にはウルメイワシ、辛口の酒にはニギスと我が家では肴にして使い分けている。日本酒好きなら、これだけでもだいたい察しがつくと思うが、ニギスの味わい風味はどこか淡いのである。淡いのだけれどむしくって噛みしめるほどに脂がジワリと来て、この脂が渋みを帯びて甘い、甘い上にスルメのような旨味、そして風味がくるのだからたまらない。
 季語としては干物の旬が四国などでは冬であるから、これだけでも一季語となる。それに加えてニギスも冬の季語としたいと思う。土佐の辛口の酒を熱燗にして沖うるめをむしり食うのだ。

噛みしめて 御畳瀬に吹く風 沖うるめ(秋野一人)

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市場魚貝類図鑑、ニギスのページへは
http://www.zukan-bouz.com/fish/nigisu/nigisu.html
ニギスなど土佐湾の干物は土佐の廣丸
http://www.zukan-bouz.com/zkan/hiromaru/index.html


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 パソコンを立ち上げる時間がまどろっこしいなと、椅子にもたれかかると激しい肩こりが襲いかかる。鬱のときにはよく肩こりや目眩がするのはどうしてだろう。しかし冬は嫌だな。朝方まで画像の整理・保存。雑事をこなす。
 朝食はカネマル笹市のアジの開き、玉子焼き、マグロの甘酢だき、具だくさんみそ汁、ご飯。カネマル笹市のアジの開き4枚、あっという間になくなる。できれば肴に一枚残して置いて欲しかった。

 市場に出かけて帰宅は10時。握りの撮影にすっかり時間をとられて、帰宅後慌ただしく雑事。

 がらんとすいている始発の中央線でお茶の水。

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神保町すずらん通りを歩いていると、モルタル建築がどんどん消えていっているのが気になる。下はチェーン店でも見上げると古い建物が残っている。このモルタル建築を保存する運動でもないのかな?

 夜帰宅してニュースを見るにライブドア、ヒューザー。考えてみると日本という国は犯罪者には優しく、被害者には優しくない。こんなことでいいのだろうか? と思う。
 11時半まで画像の保存。


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 八王子魚市場、入った途端に「明日は休みだというのに、こんなに人が少なくていいのかね」といいながら歩く人あり。毎日、遅い時間に来ているので考えてもいなかったが、ここ数日閑散としている気がする。入り口で『源七』の若だんなたちが、ツメタガイをゆでて貝殻から出している。これを辛子酢みそで食うのがいいのだ。
 場内、韓国から白ばい(エッチュウバイ)、特種に甘えび(ホッコクアカエビ)、キンメ。近海にヤリイカ、スルメイカ、皮をはいだウマズラハギ、キアンコウ。値段はどれも安い。
 八王子綜合卸売センター、『高野水産』には荷が揃っている。ここで小さくてきれいなコチ(まごち キロ/1000円)があったので購入。鹿児島県屋久島からハマトビウオが来ているのは例年通り。

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屋久島からのハマトビウオは大きく、味がいいと人気がある。例年新年明けると入荷してくる

 八王子総合卸売協同組合、『丸幸水産』には久しく見なかった日本海舞阪港『隆栄水産』からハタハタ(キロ/900円)。これも購入。

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鳥取、兵庫、石川などからのハタハタが今年はぜんぜん入荷してこない。これは久しぶりの鳥取県。

『市場寿司 たか』でメナガガザミ、ホンコンイシガニ、モンツキイシガニの握りを撮影。同じようなカニの味わいでも、たかさんはメナガガザミがうまいという。確かに甘味がいちばんなのはメナガ。しかしモンツキイシガニの旨味コクは侮れない。
 たかさんと少し世間話をして帰宅。


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 昨日、届いたのがカネマル笹市のアジの開き。「開きの味では日本一です」というくらいだから、ここのアジの開きは、損所そこいらのものとは三味くらい違う。そのアジの開きでも今回のは、またちょっといい味でないの。
 これどこのアジを使っているんだろうな。考えるのと食べるのと、食べるのが早くて送ってもらった4枚をほんの数分で食べた。とくにいちばんチビがぎょうさん食べたと言うことは「端的にうまい」ということだ。食べていてアジの旨味が感じられるし、脂がほどよい。絶妙だな。カネマル笹市、おぬしやるではないか。こんなうまいアジの開きを作りおってしかも4枚しか送って来ないなんて、ワシを気の毒に思わんかな。
 出来ればワシの分を別に確保したかった。こんなことを書くと食いしんぼのデブと言われそうだが、このアジの開きなら1枚でどんぶり2杯は白飯が食えるな。白隠正宗なら4合くらいいける。今週当たり沼津に行こうかなと思っているから白隠正宗とカネマル笹市のアジの開きで、また1ぱいいきたいもんだ。これは、ぼうずコンニャクの独り言ですから聞き流して下さい。だだだ。

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カネマル笹市へは
http://www.kanemarusasaichi.co.jp/index.html
楽しく賢く美しい妻のブログへは
http://kanemarusa.exblog.jp/


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 八王子魚市場に入った途端、重い荷物を引いていく八王子並木町『魚茂』に会う。忙しそうなので話しかけないで、近海を見る。相変わらず香川の養殖マダイ、鹿児島・香川の養殖ブリが山を作っている。量的には天然のものを凌駕してしまっているのは寂しい限りだ。韓国から白ばい(エチュウバイ)、新潟からマアジ、むきたいらがい(タイラギ)は国産なので6個入り2400円。そろそろタイラギを食べたい。北海道礼文からは見事なニシンが来ていて、これも魅力的だ。

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北海道礼文島船泊のニシン。これは鮮度もよくてうまい

『源七』を通り過ぎて『海老辰』には5キロのタラバガニ。これは見事。キロ/3500円は安いのかも知れない。『源七』の前で西八王子『魚善』さんがチダイを見てしきりに「いいな」を連発している。千葉県勝浦市からきたものでこれだけ美しい花だい(チダイ)も珍しい。仕入れていったので西八王子の『魚善』ではこの刺身が買えるというわけだ。

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「このさ、十一と書いているメーカー、いいもの出してくるんだよ」と撮影のセッティングをしてくれる善さん

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』、今日はやや押さえ気味。それでも安い。『総市』には北海道増毛からニシン。八王子総合卸売協同組合に回り、『三恵包装』でマヨネーズとチューブわさび、焼麩。八王子綜合卸売センター、冷凍食品の『プラカロ八王子』で冷凍ハンバーグ。

『市場寿司 たか』で高知県高知市浦戸湾産、ヒラメ、タイワンガザミ、イシガニの握りを撮影。どれも浦戸湾の漁師、永野廣・昌枝夫妻が送ってくれたもの。昌枝さんはカニ漁師としては名人級。今日のピカイチはタイワンガザミの真子。「握らないで食べたい」と言う、たかさんをなだめるのに苦労した。


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冬の季語『鱈』

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 ありふれた表現で恥ずかしいが、マダラの季語は冬である。これは魚へんに雪でもわかるだろうというと、まるで下手な落語家の枕のようだ。ただ、ここでは科学的に行きたいな。どうしてマダラが冬にうまいかと言うと、それはいたって簡単である。それは産卵を控えていちばん身がはりつめ、少ないながら脂がのっているからだ。
 そんなマダラを「鱈ちり」や「昆布締め」で食うのはマダラの真価の端っこにすがりつくようでいやなことだ。マダラはみそ汁に限る。みちのくの果て青森にあって「じゃっぱ汁」というあれである。これが痛快なくらいにうまい。

熱燗で 肝溶かし飲(や)る じゃっぱ汁(秋野まさし)

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市場魚貝類図鑑のじゃっぱ汁へは
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/dokuhon/sakanaryouri/jappa.html
マダラのページには
http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/tara/tara.html


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 日曜日なのでゆっくりと7時過ぎまで眠る。寝坊するのが心地よい。外は快晴だが今日は一歩も外出する余裕がない。
 メール・掲示板のチェック、雑事、画像保存。毎日200枚近い画像を撮影しており、我が家のパソコンの能力では時間がかかってしかたがない。
 遅い朝食は焼きトン、コイチ・シログチの塩焼き、峰尾豆腐店の冷や奴、岩モズクの入ったみそ汁、ご飯。

 ブログ版日記と市場便りを作成、アップ。雑事用の連絡をしていると正午になる。1時前まで画像の整理。

 机に向かっているのがつらくなっテレビ東京の『なんでも鑑定団』を見始めるとあまりにもつまらない。録画したニュース番組(11時くらいのものかな)を見ると姫路バラバラ殺人事件の姫路警察署幹部のどけ座のビデオが流れていた。しかし殺害者も悪いだろうが、こんないかがわしい悪質な人間が警察署にいるのだうか? 子供を持つ親としては小泉首相にこんなヤカラなんとかならんかね? と問いたい。最低でも懲戒免職、また名誉毀損で訴えて欲しいと思う。せっかく休息をとろうとしたのに怒りを感じて余計に疲れる。

 午後からも雑事。2時前に高知の永野さんからカニが届く。シマイシガニ、モンイシガニ、イシガニ、タイワンガザミ、ガザミ、ホンコンイシガニ、メナガガザミ、ヒラメに冷凍のカニ汁。
 すぐに撮影を始める。撮影が終了したのが7時前。撮影している間、ずーっと中腰でいなければいけないので、近年とても疲れるのだ。

 とても夕食は作れないので家族はゆでガニとラーメン鍋。ヒラメの刺身に頭・肝・真子の煮つけ。酒はほんの少し。

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ヒラメの頭の煮つけは絶品

 食後、画像の整理。画像整理の終了が10時過ぎ。あまりに疲れてしまってダウン。


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 市場から帰宅したのは9時。『永六輔の土曜ワイドラジオ東京』を聞きながら画像の整理をしていると、家人が子供を病院に連れて行けというのでまた外出。
 土曜日の病院は患者が少なくすぐ見てもらえる。咳が酷いのできたのだが、こんなことで病院に来るのが正しいのかわからない。子供は咳が酷かろうと多少我慢させるべきだと思うのだが、そんなことを言うと天災にあうので黙っている。薬局で変な絆創膏をもらって帰宅。またすぐに、こんどは娘を連れて裏高尾まで向かう。裏高尾までは我が家から小一時間。ちょっとしたドライブだがなかなか楽しいのだ。
 土曜日の並木町、クルマはすいすいと走り、裏高尾への道の美しい火の見櫓を通り過ぎてコーヒーの『ふじだな』に到着。ちょうど上り中央快速が通り過ぎる。

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 ここで1ぱい200円のコーヒーを飲みゆったりした時間を過ごし、ふじだなブレンド、クッキーを購入。そのまま日陰沢の森林センターまで行ってみるが休館している。静かな森で野鳥の声だけが聞こえてくる。ここで娘が顔が描かれた小石を拾う。誰かの落とし物だろうか?

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誰が描いたのだろう? とっても可愛い!

 摺差の『峰尾豆腐店』で豆腐3丁、寄せ豆腐1つ。地下水をもらって帰途に着く。西八王子の『五衛門』には行列が出来ている。

 帰宅後、雑事を小一時間。画像整理、寿司図鑑作成、サイトの改訂。夕方近くにコイチ、シログチ、ウマズラハギの撮影。
 夕食はウマズラハギの刺身、マダラの昆布締め、カタクチイワシのゴマ漬け、シイタケと牛肉のオイスターソース煮込み、するさしの豆腐、ヨシノゴチの鍋。酒は千葉のつづきさんにいただいた「菊姫 ワンカップ」。

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マダラの昆布締めは年に1〜2回しか作らない。これに生醤油を塗りながら焼いてもうまい

 食後、寿司図鑑をアップ。11時半まで画像整理、保存。


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 曇り空、気温は久しぶりに高く穏やかな日だ。道はすいていて16号に出てもクルマが見えない。
 土曜日にしてはやや遅めの7時半に八王子魚市場に到着。少し活気があるように思える。
 特種に千葉県銚子から見事なアカムツ、ヤリイカはたっぷり来ている。香川県漁連の活けじめ養殖マダイが箱でキロ/500円なのに驚く。『源七』には国産の生メカジキがドデーン。

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八王子魚市場のダイちゃんや鈴木さん。こちらにはあまり一般客は来ないのでホット一息

 八王子綜合卸売センターに回わると駐車場はすいている。八百屋のビックリ屋が最近混むので早めに三つ葉、水菜などを購入しておく。八王子総合卸売協同組合に回り『丸幸水産』に来ると三河湾からアオメエソ(目光)。マイワシが驚くことにキロ/1800円もする。ただものはずば抜けてよく、思い切って買いたくなる。それを見ていたクマゴロウが「こっちを見てみな」と開けた箱には超大羽(25センチほど)がある。クマゴロウ偉い! またよく見ると輸入あんきも(キアンコウの肝)がキロ/600円である。『丸幸水産』は水産加工品も多く小売り用に切り身もあるので一般客にも面白いかも?

 朝食は『光陽』でモツ煮込み定食600円。店の前には激安の白菜(100円)を待っている人の折り畳み椅子。「白菜に並ばなくてもいいんじゃない」と光陽のお母さん。

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』に来ると、土曜日恒例の膨大な荷が下ろされている。またこれが安い。活けのウマズラハギがキロ/1500円なので購入。ふと見ると徳島県沖洲『徳島魚類』からシログチ。ここにぽつんとコイチが混ざっていたので撮影用に購入(キロ/500円)。マコガレイ、わらさ(ブリの60センチほど)、ヤリイカ、千葉県富津の白みる(ナミガイ)、青つぶ(ヒメエゾボラ)、ムール(ムラサキイガイ)、まつぶ(エゾボラ)なども安い。見ていて漁師さんが気の毒になる。
 ぼんやり眺めていると高野社長が「どうだ凄いだろう」と自慢する。間違いなく凄い。

 卵屋で卵を購入。ふと前の『市場寿司 たか』の横を見るとカップの自動販売機が入っている。卵屋のお姉さんが「やっぱり温かいコーヒーはいいわね」というのでつられて一杯。確かにうまい。『南京軒食品』でラーメン玉、スープ。ここのお姉さんに「オマケして、またオマケするからね」と言われる。とにかくありがとう。『大商ミート』で豚三枚肉。考えてみると『大商ミート』なんていつもオマケしてくれる。時々買った肉よりもオマケでいただいたものの方がよいときもある。ありがとうのありがとう! 『藤原商店』にうまそうなおせんべいがあって、これに惹かれて立ち止まっていると、おじさんが「おはよう」というので「おはよう」と言って帰途に着く。我が家は揚げ餅だらけなのだ。


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カサゴ目を改訂

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カサゴ目キホウボウ、コチ科などを改訂

ヨシノゴチのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/kasago/koti/yosinogoti.html

同時に寿司図鑑に掲載
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/susizukan/03/18.html

掲載種 1692


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 あまりにもありふれた魚であるメダイ。和食の店を経営する人が「困ったときのメダイ」なんて面白いことを言う。これは鮮度がよければ刺身で、落ちると幽庵焼き、またフライやムニエル、甘酢あんかけなど、何にでも使えて重宝極まりないからだ。
 このメダイの旬はというと冬だろう。秋から味がよくなるのだが、そのもっとも脂がのっているのが厳寒期。
 東京湾などでのメダイの釣り漁も厳寒期から早春にかけて行われる。右手に鋸山、左手に久里浜の発電所を見ながら深い海の底をメダイの仕掛けが下りている。そんな小船を超えて関東平野をから雪混じりの北風が吹く。白と黒のもの悲しい情景に大メダイが釣り上がる。

鱗とる 目鯛の涙 外は雪(秋野まさし)

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市場魚貝類図鑑のメダイへは
http://www.zukan-bouz.com/suzuki/ibodai/medai.html


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 年末からの鬱が続いていて、そろそろなんとかしないと危ない状況に立ち入りそうだ。そして冷たい部屋の明かりをつけて、パソコン上の未処理のデータ、雑事を見て鬱に落ちる鈍い音がする。完璧に鬱に陥るのは年間1度あるかないかだが、だんだん深刻になっている。自分の中だけでの鬱なので余計に始末が負えない。

 気分転換に出しをとりはじめる。コンブの入った鍋に火をつけて、濃いお茶を入れてぼんやりする。ゆっくり踊り出す日高昆布をサバけずり節を入れるタイミングに取りだして、火を弱めて入れる。けずり節が沈んでからやや火を強めてアクをすくい、2〜3分けずり節を踊らせて出来上がり。だしを取りながら我が家の水は「多摩川のものかな」とか、「裏高尾浅川かな」と考える。

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削り節は出来れば自宅で削りたい。やめてしまって5年以上になる。三河みそや仙台みそには鯖削り節、西日本の麦みそにはウルメ節が合う

 朝食は簡単に牛肉の青じそバター炒め、サンマの開き、超具だくさんみそ汁、常備菜、ご飯。

 市場に出かけて帰宅が10時過ぎ。出来る限り雑事。
 昼食はつけ揚げの入ったそば。
 
 午後からも雑事。2時になって近所のスーパーに黒ごまを買いに出かける。
 カタクチイワシ、マイワシ、サッパ、マサバ、南アフリカのユメカサゴの仲間、メダイを撮影。
 撮影後、メダイを三枚におろし、カタクチイワシを手開きにしていく。開いたカタクチイワシに強塩をする。
 6時半まで雑事。
 カタクチイワシの胡麻漬けを仕込み、夕食を作る。
 夕食はメダイのチーズはさみフライ、サラダ、パン。肴はマイワシの刺身、酒は千葉の海人つづきさんにいただいた「土佐鶴 ワンカップ」。

 食後、雑事、画像整理・保存、寿司図鑑を作成・アップ。
 11時過ぎて眠くなりダウン。


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 八王子魚市場には8時半。荷が揃ってきている。日本海からのものも見かける。ソコイトヨリ、長崎のメダイ、福岡のさごち(サワラ)など九州からの魚が目立つ。青森からウスメバルは毎日入荷している。『源七』には見事な、めじまぐろ(クロマグロの幼魚)。中骨から身をかきだしている。「くれないの?」と聞くと「だめ」と一言。嫌な感じ。

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若だんな、中落ちのかきだし欲しいよ!

『海老辰』には焼津小川から大きなアカザエビ。
 八王子綜合卸売センター、『高野水産』には荷が並びきれないほど。メダイを買い、小さなマサバとマイワシを1匹ずつもらってくる。八王子総合卸売協同組合、『丸幸水産』に愛媛からカタクチイワシ。半分購入。カタクチイワシは冬から春が旬。
『市場寿司 たか』でヨシノゴチ、マダラの昆布締め、カタクチイワシの握りを撮影。
カタクチイワシのうまいこと抜群。

 帰途、旗野農園に立ち寄る。雨が少なく野菜が育たない。その上、旗野さんは風邪。おじいちゃんと、お姉さんが楽しそうにおせんべいを食べている。寒いのに、この人達きっと超人である。
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 6時過ぎに起きる。慌ただしく日記を見て、ブログ用に書き直す。我が日記はブログ用と本来の日記は別物である。朝食抜きで市場に行き、千葉の海人つづきさんに会う。たくさんお土産をもらって完全な鬱から脱却しそうだ。

 帰宅途中、急に「吹雪き」が食べたくなって豊田駅南口図書館に向かう通りにある『信濃屋』を目差す。駅前通から右折して驚いた。そこにはなにもなく、建設中なのか工事車両があるだけ。新しい住宅、道が出来ていて懐かしい『信濃屋』は跡形もない。まったく日野市はどこでも工事工事、浅川沿いのヒバリが鳴く畑地は今や見る影もなくマンションと住宅に埋め尽くされている。そして今でもそうだが欠陥マンションのグランドステージ豊田といい富士電気の敷地に作られた巨大なマンションといいい、ニョキニョキと建つ。人口は減ってきているんだし、やめろよバッカ野郎〜〜。

 帰宅は10時過ぎ。午前中は雑事、寿司図鑑。ヨシノゴチの撮影をして、画像整理。

 昼食のためにマダラを卸しながら撮影。タラのじゃっぱ汁と昆布締めを作る。じゃっぱ汁には肝、卵巣、腸に胃など全部ぶち込み、具はネギだけにした。これと残りご飯で昼食とする。冷えたままのご飯に、じゃっぱ汁が合う。

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 午後からは画像の整理、雑事。『食べる甲殻類学』という本を作りたいと思っているので構成を考える。出版してくれる会社もないのだが、とにかく作って見なければわからない。
 夕方、近所の八百屋に豆腐を買いに出かける。高尾山、丹沢に赤い夕焼け。

 夕食は鱈ちり、煮込みハンバーグ、鱈の昆布締め、ご飯。酒はつづきさんにいただいた「ねのひ にごり酒』、『福正宗ワンカップ』。
 食後、ぼんやりテレビを見て画像整理を始める。今週は毎日1ギガ近い画像撮影をしている。保存までいかずに眠くなってダウン。


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 7時にはクルマにたどり着く。駐車場までが遠くて不調のときには辛いのだ。凍り付いたフロントグラスのを溶かし、やっと発信。
 八王子魚市場には7時半に到着。やっと荷の量が増えてきた。特種に見事なヤリイカがあって、1本500円である。迷うことなく購入。久しぶりに石川県からエチュウバイ(白ばい)、釧路からエゾバイ(磯つぶ)。甘えび(ホッコクアカエビ)は北海道留萌産。

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久しぶりの白ばい(エチュウバイ)。それでもキロ/1500円しかしない。(八王子魚市場)

 八王子綜合卸売センター、『市場寿司 たか』で、千葉の海人つづきさんに会う。つづきさんに会うとついつい口数が多くなり、絶不調であることをどんどん話すことでかなり癒される。朝ご飯は「おまかせ握り1000円」。

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『市場寿司 たか』のおまかせ握りは私が考えるに日本一お手ごろ価格の1000円。これに2〜3かん「今日のお勧め」を頼んでくれると満腹になる。また珍しい魚や、季節のネタを注文しても決して高い値段とはならないので安心してもらいたい

 八王子綜合卸売センター、八王子総合卸売協同組合を回るがやはりいいものが入荷してきている。『丸幸水産』には見事なカサゴ(キロ/2500円)、ヤリイカ(キロ/2500円)、だるま(ケンサキイカ キロ/3500円)、アオリイカと並んでいる、見事。
 八王子総合卸売協同組合『清水保商店』には桜餅の道明寺と小麦粉?の生地を巻いたものの2種。子供の頃には道明寺しか知らなかった。ロール条の桜餅を見たのは上京して小岩の和菓子屋であった。

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だるま(ケンサキイカ)、ヤリイカが並ぶのも冬ならでは。値が張るイカだがうまい(丸幸水産)

 八王子綜合卸売センター、『高野水産』で並ぶ荷を見ていると山口県下関産のマゴチの中に見慣れぬコチを発見。模様からヨシノゴチ間違いない。これがキロ/1300円、また福島県相馬市松川浦の八巻水産からは手頃(2キロほど)なマダラがキロ/600円。ともに購入。
 つづきさんと『市場寿司 たか』にもどって、ヤリイカ、マツカワガレイの握りを撮影。またまた話し込む。結局つづきさんに目一杯時間をいただき、やっと少しだけ不調解消。帰りに沖縄の「げっとう餅」とワンカップ多数、つづきさん自家製の梅干しをいただく。


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 三推社(講談社販売)の『フェネック(FNEK)』というクルマと野遊びの雑誌に市場魚貝類図鑑の甲殻類が飛び出しました。2月号で3月までの野遊びやクルマの情報が満載で楽しい雑誌です。書店などで見かけたらご覧下さい。けっして私の画像は見ないように。

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改訂のお知らせ

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リンクのページを改訂しました。
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/rinkmokuji.html


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 寝坊が続いている。起きると7時目前であったりする。これは冬休み明けの家族も同じ。メール・掲示板のチェック。あまりにいたずら投稿が多くて悪戦苦闘している。

 窓を開けると今日もお湿りは望めない空模様。近辺の農家もそうだが、千葉、神奈川など冬季の野菜の供給地が瀕死の状況にあるはずだ。それなのにテレビでもラジオでも野菜の高騰を雪のせいにしている。あまりに無知ではないか? またこれぐらいの値段が本来の値であることがわかっていない。野菜は安すぎるのだ。

 朝食はカニ玉、時鮭の新巻、常備菜、もずくのみそ汁、ご飯。カニ玉は食べられなかった。お父さんも食べたいとぞ思う。
 市場には2時間ほど。
 午前中、画像の整理。雑事、雑事。手紙を書いたり荷物を出したり。
 2過ぎ買い物がてら外出。八王子の靴屋さんの野菜直売所に白菜を買いに行くがない。
 帰宅は3時半。魚貝類の撮影、雑事、画像整理。夕方近く木更津のきんのり丸さんに海苔の状況を聞くと、アサクサノリ、今年はダメだという。きんのり丸さんに電話を入れてその活発な活動にうらやましくもあり、また落ち込んでしまうのだ。
 寿司図鑑作成を6時半に終える。

 夕食はキエフ風カツ、チカの天ぷら、マツカワの唐揚げ、もずくのみそ汁、ご飯。高知市御畳瀬で作られた「沖うるめ(ニギス)」の干物を肴に「ふり袖」。伏見の「ふり袖」1升1680円なのにうまい。
 家族と三谷幸喜の『笑いの大学』を途中まで見て、また画像整理をする。
 小一時間でテレビにもどると、NHKで近松門左衛門の番組をやっている。元禄をいろどる浄瑠璃作者であり、まだこの時点では上方文化が江戸を大きく引き離していたのだ。見ている間にうたた寝。11時になって風呂を浴びて寝てしまう。また無為に一日を終えてしまったのだ。


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 凍り付いたフロントグラスの氷を溶かして、駐車場から脱出。慌ただしく市場に向かうが道がふさがっていて浅川を渡れない。8時半になろうとしており焦っているのだが先の状況がわからない。10分近く止まったままで、やっと動きだしたら住宅を建てる業者の車が道をふさいでいるのだ。遅くなったので八王子綜合卸売センター『市場寿司 たか』に先に向かう。
『市場寿司 たか』でトコブシ、イイダコ、ヤツメウナギ、「えがに」の内子、タカノハダイの握りを撮影。「えがに」の内子のあまりのうまさに感激。
 八王子綜合卸売センター、『高野水産』も中日なのでやや寂しい店頭。それでも産地不明ながら小振りのマツカワガレイが入荷してきている。これがキロ/800円は安い。『フレッシュフード福泉』には「からふとししゃも」と書かれた干物があって「『ししゃも』(の表示)はダメになったようだね」と聞くと「知らなかったの」と言われる。

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 八王子綜合卸売センター『丸幸水産』に根室から「わかさぎ」と書かれてチカが来ている。ワカサギとともに冬の味覚。
 八王子魚市場に着いたのが10時過ぎ。さすがにこの時間ではなにもない。『源七』の若だんなに「なにをやってんだよ」と言われる。
 そういえば沼津の菊貞・菊地利雄さんが「成人式の後は市場の相場が落ちるし、毎年ダメなんですよ」と言っていた。どうも需要が冷え込むようなのだ。とするとこの時期魚貝類が安いわけで「買い頃」とも言えるだろう。


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 7時前に起きる。完全に生活のリズムを崩している。仕事が端境期なので遠出は出来ないが暇はあるといった状況にあり、しかも処理すべきものは膨大にある。異常な寒さについていけないのと、やる気がないのとで最悪の日常である。
 メール・掲示板のチェック。朝ご飯を作る。今回のサバ削り節がいい。日高昆布も悪くなくて毎日の出し取りが楽しいのだ。
 朝食は野菜がいっぱい入った、「お切り込み」。
 市場で2時間。帰宅は10時過ぎ。雑事をこなして、手紙などを書く。気がつくと正午なのだ。
 子供達には近所の『ベルゲン』のパン。『ベルゲン』は我が家から車で10分足らずのところにある昔ながらのパン屋さん。食パン、調理パンが最高にうまい。

 午後は画像整理、魚貝類の撮影。3時過ぎに高知の永野さんから「えがに(トゲノコギリガザミ)」と沖うるめ(ニギス)、目光(アオメエソ)の干物が来る。
 さっそく沖うるめを焼いて食べてみるとビックリするほどうまい。近所の中学生が来ていて食べさせてみると、素直に3本も食べて帰る。

 夕食はトコブシ煮つけ、イイダコ煮つけ、「えがに」の蒸し、沖うるめ、ウバガイ(北帰貝)の炊き込みご飯。内子をたっぷりもった「えがに」のうまいこと。散々食べて、それでも家人が子供が食べた残骸から身を探している。これを集めて明日はカニ玉にするわけだ。子を入れた甲羅に日本酒を注ぎ、飛騨コンロで甲羅酒、目光を焼く。至福の時を過ごせた。高知の永野さんには感謝。

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内子の旨味が濃厚に出た熱い甲羅酒でほどよく酩酊。

 食後、雑事。9時から「なんでも鑑定団」を見て、画像の整理をし始めたら子供が眠れないと言ってくる。そのまま寝かしつけていると、熟睡してしまう。


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 8時半は遅いかな、と思えるほど魚屋などが少ない。「魚善」さんがいるだけ。魚は揃ってきていてキロ/2500円のマダラがある。ほとんど5キロだから1本1万3000円税込みになる。これぐらいの鮮度のマダラはうまいだろうな。岡山からは大きな平貝(たいらぎ)。台湾産のトコブシがキロ/3500円だったので1000円分購入。

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 八王子綜合卸売センター、『高野水産』には膨大な荷。特に和歌山県串本、「出口水産」からミナミイズスミ、三の字(ニザダイ)、メジナ、タカノハダイ。輸入の鮟鱇の肝(キアンコウの肝臓)がもの凄く安い。イイダコ(キロ/1300円)、タカノハダイ(キロ/600円)を購入。
 八王子総合卸売協同組合、『丸幸水産』にはキロ/6500円のホシガレイ。見事に太っていてうまそうだ。今日も生マグロがある。メスがに(ズワイガニのメス)はどこでも見かける。
 八王子綜合卸売センター、『ビックリ屋』(八百屋)はやっとお客が少なくなった。ここでシメジ、シイタケ、芹。『ビックリ屋』は八王子でももっとも値の安い店である。それでも値段が高い。ちょうどここで隣り合わせた八王子中野の『稚内』さんが仕入れ値を見てビックリしている。
 帰途、旗野農園。旗野さんが風邪のために収穫が遅れている。それでも初物のイチゴを買ってくる。


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改訂、ページ作成

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カタボシイワシのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/nisin/katabosiiwasi.html

アジ科を改訂
マテアジのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/aji/sinotaaji/mateaji.html
クロホシヒラアジのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/aji/hiraaji/kurohosihira.html
ミナミギンガメアジのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/aji/gingameaji/minamigingame.html

掲載種 1691


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 冬にならないと見かけない魚にスケトウダラがある。冬から春に産卵するのでこの時期が旬なのだ。
 この「スケトウダラ」というのは新潟県にあって漁場が佐渡島近海にあったために、「佐渡」の「佐」を「すけ」に「渡」を「と」に読み変えて出来た魚名であるとか。また本来は「すけそう」だとか、謂われは様々である。ただ、日本海をはじめ、東北、北海道の厳しい寒さの中でこそうまい魚ではないか。
 これを関東では鍋に使うが、どうもこれがうまくない。どうせ鍋にするなら同じように安いぽんだら(マダラの小さいの)の方に軍配が上がる。我が家では安い魚なのでウロコを取り、ワタを出してぶつ切り、白子、真子、肝とともにみそ汁にしてしまう。これに大量のネギをぶち込んで一味を振り掛け食べるのがたまらなくうまい。また新潟などでは塩味で煮て食べるが、鮮度がよければうまいだろうな。
 また八戸にマルゲン水産というメーカーがあり、ここから「子持ちすけそ」というのと「白子すけそ」という頭を取り去り、真子と白子だけを抱かせた便利なものが来る。陸奥八戸ならではのもので、田舎風に煮つけるといい味になる。これなどもっと人気が出てもいいと毎年のように思う。

いてつきし 身体を溶かせ すけそ汁(秋野まさし)

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八戸のマルゲン水産からきれいに並べられて入荷してくる「子持ちすけそ」。これは便利でうまい

市場魚貝類図鑑のスケトウダラへは
http://www.zukan-bouz.com/taraasiro/tara/suketoudara.html


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 子供達は今日まで冬休み。7時前に起きたも家族は寝床である。メール・掲示板のチェック、「魚貝類の呼び名・方言のページ」の改訂をすすめる。この検索ページは改訂を始めると膨大さに圧倒されるし、現在のシステムの不備を感じる。
 10時過ぎて朝食。
 焼きトン末広風、常備菜、玉子焼き、具だくさんみそ汁、ご飯。
 引き続き「魚貝類の呼び名・方言のページ」の改訂。今年は神奈川県の呼び名を集める必要性を感じる。改訂が終了したのが1時半。

 子供を連れて裏高尾までドライブ。『ふじだな』でコーヒーを飲み。コーヒーとクッキーを購入。ここの「ふじだなブレンド」は比較的苦みが少なく飲みやすい。
 そのまま日影沢への細い凍り付いた道を進む。行き着いたところに大つらら。まるで氷の城であるかのような光景に思わず時を忘れ去る。ここは人っ子一人いない、ぽかん〜んっと穴が開いたような空間。そんな空間で氷の城を見ていると、なんだか高い木々の間からざわざわと音。誰かがこちらを見ているように感じる。そのとき娘が「天狗さんがふたりいた」と言うのだ。確かに高尾山は天狗の住処なのだ。こんなところに道路を造ると天狗が暴れるぞ! 天狗さんに断りを言って氷の城のすぐ下にある湧き水を汲む。

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 帰途「するさし 峰尾豆腐店」で寄せ豆腐。八王子八木町の『大村屋』でみたらし団子ときんつば。ここで成人式を向かえたとおぼしき若者がひとり、フラフラしながら大声でわめいている。そのオーデコロンの臭いこと、うるさいこと。非常に不愉快に感じる。そう言えば今日の成人式、暴れたヤカラが出たんだろうか?(沖縄、岩手であったというが少なかったようだ)

 帰宅は3時半。1時間ほど居眠り。6時過ぎまで寿司図鑑を作成。

 今日一日、ユニクロのフリースを着ている。こんな年になってユニクロはいやだなと思っていたら、自分の衣類がいつの間にかユニクロだらけだ。そしてこのユニクロのリバーシブルのフリースが心地よいのだ。だいたい衣類の裏表とか前後が違うと言ったことにはまったく無関心なのだが、最近、やたら家人がこれにうるさい。そんなときにこれなら脱いだまま着ても一向に間違いではない。裏側?は明るいブルーで表?がネズミ色。ひょっとしたら毎日着替えてきて市場でもオシャレと思われていないだろうか? ハハハ!

 夕食は豚肉と白菜の和風煮込み、するさしの寄せ豆腐、常備菜、ご飯。肴は八王子並木町『魚茂』のイカの塩辛、酒は多摩自慢。
 食後、0時過ぎまでサイトの改訂。やっとリンクのページを改訂終了。烏の行水をして、高尾山の名水を一杯飲み1時過ぎにダウン。高尾の名水うまい。


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なかなか改訂できないでいるリンクのページを改訂しました。本来リンクすべきものを落としている可能性があり不安ですが、ぼうずコンニャクはたった一人なのでご容赦のほどを。
http://www.zukan-bouz.com/zkan/zkan/rink/rinkmokuji.html


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魚貝類の呼び名・方言のページを改訂しました。今回は神奈川、鹿児島の呼び名・方言のページを作成しました。
魚貝類の呼び名・方言のページへ
http://www.zukan-bouz.com/zkanb/hougen/hougenmokuji.html


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 朝方、遅く起きる。完全にだらけた生活に陥っている。家族が「仮面ライダー」を見始めたので朝食を作る。
 カリフラワーのオムレツ、潮かつお、あご竹輪、ワカメと豆腐のみそ汁、ご飯。
 宮城の嬰児連れ去り事件が解決。赤ちゃんが無事に帰ってきた。これで不幸な結末になったらたまらない。また小泉首相の後継者の報道もろくなヤツがいないように見える。見限った民主党、今回の選挙ですべってしまった田中康夫。やっぱり竹中平蔵かな。

 午前中、寿司図鑑を3つ作成。ネタが尽きてきて日記風に続けるのが不可能になりつつある。
 昼食はお餅。
 午後、滞っていた「魚貝類の呼び名・方言」のページを改訂にかかる。これを夕方まで続けてまだ終わらない。
 夕食はカキのチャウダー、カキと岩もずく酢、サクラエビのかき揚げ、ご飯。酒は「多摩自慢」、魚は潮かつお。
 食後、画像の保存をする。

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サクラエビはやっぱりかき揚げかな


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追加ページ

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キントキダイ科キビレキントキのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/suzuki2/kintokidai/kibirekintoki.html
ザルガイ科マダラチゴトリガイのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/nimaigai/heterodonta/zarugai/madaratorigai.html

掲載種 1687


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 室内にいても震えるほどに寒い。午前7時の青空の下、車には氷の結晶がついている。
 八王子魚市場には7時半。やや魚が増えてきて、その割に値は高いとは思えない。キンメ、瀬戸内海のイヌノシタ(赤したびらめ)、ヤリイカにスルメイカ。スルメイカが安い。活けのヒラメ、香川からはトリガイ。香川のトリガイは値がいいはずなのにキロ/1000円。『源七』に山口県のオオマテガイ。
 八王子綜合卸売センター、『総市水産』に沼津から小イワシ(マイワシ)がたっぷり入荷している。『高野水産』にはシロギス、ニジマス、サヨリ、メスがに(ズワイガニ)、大分のコショウダイ、ヤリイカはキロ/1800円。みがきのトラフグ。青森からのスルメイカ25尾で一箱2000円は安すぎないだろうか? ホウボウ、サヨリ、シロギス、ヤリイカ、サクラエビ1パック1500円を半分購入。八王子総合卸売協同組合、『丸幸水産』にもサクラエビ、沼津の小イワシ。
 いつものように土曜日は『光陽』で朝ご飯。今日は考えに考えて煮カツ。煮かつとはカツ丼のご飯とカツの卵とじが別になっているもの。
 八王子綜合卸売センター、ビックリ屋で野菜を買おうと思っていたらお客が並んでいる。これは異常低温のための野菜不足のせいだろう。

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青森産のスルメイカ。1ぱいが100円を切っている。これでは産地が困らないだろうか?


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 土佐の高知の名物と言ったら坂本龍馬に「えがに」かな。「えがに」というのはトゲノコギリガザミのこと。浜名湖では「どうまんがに」となる。
 この「えがに」のメスが天下の美味。内子をもって浦戸湾に寄せてくるのが冬なのだ。この美味をどう表現していいものか、1ぱいのカニの内子で一升瓶があくほどに旨味があり、しかも後口がいい。当たり前だが身も絶品なのだから少々値段がはっても食べるしかない。

えがにとる 川に雪消えて 土佐城下(ぼうずコンニャク吟)

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土佐の廣丸へは
http://www.zukan-bouz.com/zkan/hiromaru/index.html
市場魚貝類図鑑のトゲノコギリガザミへは
http://www.zukan-bouz.com/kani/gazami/nokogirigazami.html


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 厳しさ寒さであるが、車は氷つかない。それほどに乾燥しているためか、市場でも風邪引きを見かける。
 八王子魚市場、依然魚のない状態が続いている。日本海側の荷は遅延続きで山陰の白ばい(エッチュウバイ)、富山県氷見などの荷が見あたらない。キンメ、マアジ、中国からのキアンコウ(あんこう)、北海道からの甘えび(ホッコクアカエビ)。『海老辰』にまわると韓国からイシカゲにしては黒っぽいものがある。コケライシカゲガイである。これをキロ/2000円で購入。『源七』のあんちゃんがツメタガイをゆでていて、これがなかなかうまい。これも少し購入。
 八王子綜合卸売センター、高野水産に魚がたっぷりある。ヤリイカはキロ/2500円、サクラエビ、アンコウは中国か? マアジ、めすがに(ズワイガニ)。八王子総合卸売協同組合、丸幸水産にはタコの口(水管)。
『市場寿司 たか』でコケライシカゲガイ、ツメタガイの握りを撮影。

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八王子総合卸売協同組合、丸幸水産で見つけたミズダコの水管。キロ/600円は安い


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 もうかれこれ20年以上、床屋は日本橋室町に通っている。どうしてか? それは安くて早くて、居心地のいい床屋だからだ。我が街、神保町から日本橋はすぐそこ。無駄歩きとまでは行かないが、ほんの少しお散歩気分になれる。

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 年明けの5日、都心まで来たとはいいながら、まだまだ仕事があるわけもなく、ほんのわずかな雑事をこなして、すぐに神保町に渡る。これがアリ地獄のごとく罠の多い誘惑街なのだから、はまるわけには行かない。それで靖国通りを地下鉄に急ぐのだが、神保町に踏み入れた途端、『慶文堂』でつかまってしまった。大阪道修町の資料を見つけ、ついでに佐渡の民俗の本。これで2700円なり。無難な大雲堂で800円なり。もう3500円が消えてしまって、地下鉄を降りたときには後悔しきり。

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 半蔵門線三越前に出て、気になっていたことを確かめる。それは日本橋で一番好きな場所が見あたらないのだ。場所というのも変だが、銀座線三越前駅の神田寄りに不思議な出口があり、それが迷路のような、またそこだけが昭和大正の趣にあふれた異空間なのだ。いつも急ぎ足なので素通りしてしまっていたが、やはりない。そのあたりは、なぜか通路が奥まで広がり、なんだかやたら明るい。しかもこんなところにam-pmが出来てしまっているのだ。あの古めかしい、昔の銀行に迷い込んだような出口は跡形もない。「お〜い、どうしたんだ、我が日本橋は?」。
 仕方なく地上にでると、どうして彼の空間が失われたのか、一発でわかる。まるで不細工なデカイだけの今風の高層ビルがそこに建っているのだ。

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バカ野郎な建物。こんなもの作るヤツは嫌いだ

 トントンと床屋の階段を下りて、2400円なりで整髪。今日は耳のご不自由な方に丁寧に無精ヒゲまで剃っていただいて寒空の日本橋方面に歩く。
 新年でイルミネーションがやたらに似合う三越本店。その斜め横に「越後屋」というとってつけたような建物がある。入ってみると天井ばかり高くてなんにもない。なんだこれは、バカやろうとすぐに飛び出してくる。中にはお土産らしいものがほんの少し並んでいるだけ、これが高い。そしてレストランもあるがこんなところで食えるかという居心地悪そうな店。この空間もったいない。落語家の垂れ幕があるくらいだから、落語でも聞かせてくれるのだろうか。毎日、ずーと落語をやってくれないかな。それならいいぞ、ここ。

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越後屋の内部。なかはがら〜んとしており、つまらない

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意外に面白いのが三越本店。また、この本館は美しい

 裏路地に入って、懐が寂しいので立ち食いそば。この『吉そば』いい味である。乾物の『八木長』を超えて日本橋を渡る。この高速道路をどける計画があるというが、はやくどけてくれ。まったくこんな無粋なモノ作ったのは誰じゃ。渡って『栄太楼』の前を通り、八重洲口北口にいたる。このところ東京駅は工事ばかりしている。北口は工事現場そのもので鉄の塀沿いに構内に入る。自動改札口を出ると無駄歩きは終わりなのだ。


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1月5日 初荷

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 初荷が特別なものであったのは、いったいいつ頃までだろう? 関東の市場で競りが行われているのは大物(マグロ)だけであり、初競りというと、まずこの光景がテレビに映し出されている。市場関係者もテレビ局も、明らかに映すぞ、映られてやるぞ、という雰囲気が大物の競り場には充ち満ちていて、映像を見るとみんなベテラン俳優のようではないか。それでは、他の魚貝類はというと日本海側の大雪のせいもあるだろうが初荷には肝心の「荷」が揃っていないのだ。

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三番瀬のバカガイを剥いて「バカ始め」

 八王子魚市場に到着したのは8時過ぎで、近海にも特種にも魚がない。また初荷の旗がないのはどうしてだろう。ダイちゃんに声をかけると「そうっすね」と不思議そうに首を傾げる。これは東市だけのことかと『源七』に回るとこちらもない。船橋市場にもないのだ。『源七』にも荷は少なく店の前には立派なメキシコマグロ。若だんなはバカガイを剥いていて、あんちゃんがアカガイ。やはり初荷らしさが見られない。気になって店先にあったヤリイカの値段を聞くとキロ/2800円だという。値はけっして上がってはいない。
 八王子綜合卸売センター、高野水産は根性を見せてまとまった荷を持ってきている。八王子総合卸売協同組合『丸幸水産』もがんばっている。でも初荷の旗はない。
 どうも関東の市場では今年から初荷の旗を廃してしまったようだ。これは残念。

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フレッシュフード福泉さんと太田さん。しかし太田さんは絵になる男


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走りのワカメ

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 ワカメの最盛期は2月から3月。3月ともなると収穫が追いつかないほどになる。また海岸などでワカメを拾う人を見かけるのもこの頃。ただ最盛期のワカメは硬く、また渋みがある。それが前年12月から1月までなら軟らかく渋みもないのだ。
 走りの時期、これを酢の物にするのは寒々しい。我が家ではこれを酒塩八方だし(昆布カツオだしに、酒塩で味つけ)にくぐらせてポン酢で食べる。鍋仕立てにするとしゃぶしゃぶのようだ。

初わかめ 釣りぞめの鯛 に代わりたる(秋野一人)
初づりに坊主となりて、わかめいただく。これぞ釣り師のもっとも忌むところである

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 引き続き、だれた日々。遅い目覚めに寝床での読書。
 朝食はカレー、時鮭、具だくさんみそ汁、ご飯。後は正月の頂き物各種。
 食後、ブログ版日記、寿司図鑑など。
 午後過ぎまで雑事。
 1時過ぎに太郎を連れて灯油買い、そして初詣。引いたおみくじは「末吉」。太郎は「吉」。神社の人に聞くと吉のランクは「大吉、中吉、吉、小吉、末吉、半吉」だという。遅い昼ご飯は豊田駅近くの『武富屋』で八王子ラーメン。
 帰宅後雑事。
 7時近くなって夕食はお餅。そして蒲鉾など。
 家族はテレビでひとり林芙美子の『放浪記』。
 11時に眠くなってダウン。


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氷下魚(コマイ)

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 厳寒の北海道、凍り付く岸辺に寄せてくるのがコマイの産卵群である。冬のコマイ漁はこの産卵する群をねらうもの。
 本州に暮らしているとあまりお目にかかれる魚ではなく、見つけても「姫だら」とか「こまいたら」などと商品名のついた干物の姿となっている。このコマイの干物がうまいのである。年中出回っている干物であるが、北の海を思って厳冬期に食べようではないか。
 コマイは小型は主に干物などに加工され、「おおまい」と呼ばれる30〜40センチの大物は鮮魚として流通する。この大型のコマイは厳寒期に凍らせてルイベにして楽しむのだ。
 さて関東に住み身には、このコマイで焼酎をあおるのがなんだかわびしいのだ。網走に近い町から来た友は、故郷から持ち帰った干物を野性的にバリバリむしくって食い散らかしている。食卓の中央には焼酎ブーム以前の臭い粕取焼酎の透明なビン。これが貧しい学生の冬休み明けの情景である。天衣無縫に食い飲む仲間を見ながら、我の野性味少なしとビールジョッキで飲む焼酎で一気にダウン。曇りガラスから天井の桟、畳の縁までがグラリグラリと回っている。どうしてだろう、この情景だけは思い出してたくない。

北国の 友の荷物に 氷下魚鱈(ぼうずコンニャク吟)

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市場魚貝類図鑑のコマイへは
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 寝床でぐずぐずと林芙美子の『放浪記』を読む。ハタハタの文字がある。
 8時過ぎにパソコンを起こして、ブログ版日記、寿司図鑑。
 雑事を始めて2時に中止。
 煮染めや塩鮭で昼酒を飲みながら、小津安二郎の『秋刀魚の味』、『お茶漬けの味』を続けてみる。見終わって、お茶漬けを一杯かき込む。
 6時半まで雑事。
 家族が映画から帰宅したのが7時前。
 夕食は豚しゃぶ、つけ揚げ、蒲鉾、潮かつお、などいろいろ。
 食後、家族はテレビ、林芙美子の『放浪記』を眠くなるまで読む。


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寒イサキ

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 イサキは夏の魚なのか? 寒い時期から始まる外房でのイサキ釣り、やっと手にした獲物が冷たい。そのイサキが脂がのっていてうまいのだ。市場にあってもとぎれないイサキの入荷。あえて「まずいな」と思うのは産卵後から秋まで、寒暖計の柱が下がるにつれてイサキはどんどんうまくなってくるのだ。
「ただね、寒の時期のイサキ、どう料理するの」というのだけれど暖かなコタツで刺身、塩焼き、いいじゃないの。それでも寒く震え上がる船中、刺身、塩焼きでは帰宅後に思いが馳せないのだ。
 寒のイサキを鍋に出来ないものか? と無理矢理考えたのがすっぽん地でやるしゃぶしゃぶ。すっぽん地は酒半分、水半分のこと。これを鍋に満たして昆布を入れる。煮立ってきたら塩で味つけ。ここでイサキをしゃぶしゃぶにするのだ。地に酒が多いためだろう、やたらに身体が温かくなる。

ひとひらの 雪沈み行く イサキの目(秋野一人)

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 寝坊して7時過ぎにトイレに起きるが、そのまま寝床で井上靖の『北の海』。
 外は曇り空、慌ただしく里芋、ニンジン、ごぼう、がんもどき、あごちくわを炊き合わせる。アサリのみそ汁とご飯で朝食。
 朝食後、雑事。昼前に寿司図鑑。
 雑事を続けて4時に昼食。また雑事、また画像の整理。
 夕方、鹿児島の、わかしおさんと近所のファミリーレストランで話し込む。2杯目のコーヒー入れてくると9時を大きく回っている。いろいろ話し込んで10時まで。
 帰宅して、伊豆安良里『魚武』の「潮かつお」で少し酒を飲む。
 雑事、画像の整理で11時半。寝床で林芙美子の『放浪記』。これはいったい小説なのか実録なのか、非常に気になる記述が散見する。川本三郎ってすごいなと思う。


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 眠りから覚めたら、すでに8時を回っている。それでも寝床で井上靖の『北の海』を小一時間。9時には家族共々餅を食べる。子供達は鹿児島の「つけ揚げ」が気に入って食べている。ハタハタの三五八漬け、「潮かつお」といただいたものばかり。家人が魚を食べたいと言うに、またまたいただきものの青森のウスメバルを煮つける。
 我が家の餅は四色。タカキビ、粟、草餅、白餅。今では餅を頼んでついたもらっているので切り餅であるのが寂しい。餅は丸くないとダメなのだ。

 午前中は尾鷲の魚貝類の撮影にかかる。撮影は午後を過ぎても終わらず、終了は3時過ぎ。撮影は終始中腰なので非常に疲れる。疲れと楽しさが終了後の達成感を生むのだ。
 昼食は家族バラバラに食べる。
 夕方まで画像の整理、同定。雑事をこなすうちに家族が帰宅する。

 考えてみると正月から映画やデパートなど営業していて、これではますます新年という気持ちになれない。
 夕食もいただいたものばかりで、のんべんだらりと時間ばかり消費する。わかしおさんにいただいた鶏の刺身。これ家人には初めての味わい。こんな初物食いも楽しいものだ。
「王禄」の燗酒にカワヤツメの貝焼き。カワヤツメは生きていて、子供の人気者になっていた。まあ食べられるためにとられたのだからと成仏してもらう。ヤツメウナギが好きか嫌いかはレバーが好きか嫌いかに同じであると思う。
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 食後は家族はテレビ。こちらは本を読む。しかし正月番組の醜悪なことよ。
 画像を見ながら時刻は10時。ニュースでも見たいと思ったらまだバラエティー番組が続く。寝床に入って『北の海』。ゆったりと文字を追って読むのが楽しいのだ。


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 昨年の3月30日から始めた寿司図鑑であるが、振り返ってあれこれ書くと膨大な文字量となる。そこで今回は簡単に昨年掲載の275かんでいちばんうまかった寿司を発表する。これは『市場寿司 たか』の渡辺隆之さんからも同じ1かんを挙げられているのでふたりの一致した結果となった。
 年間での最高峰なのだから、天然シマアジ、アカムツ、新子(コノシロの幼魚)など至極ありふれたネタになるのだろうと予想していたのだ。それがいかなる訳か、まったくの雑魚になってしまった。
 それがホタルジャコである。ホタルジャコを水産物として水揚げしているのは唯一愛媛県のみだろう。静岡県でも他の県でも網に入ったからといって誰も見向きもしない。このうまさを教えてくれたのは愛媛県宇和島市の『薬師神かまぼこ』さんである。練り物としての、じゃこ天の材料だけでなく旨味のある魚として実際に送っていただいて、事実、非常に味わいのある魚であることを知っていたのだ。それが静岡県沼津市沼津魚市場に捨てられているのを見つけて、大急ぎで『市場寿司 たか』に持ち込んだのが8月の終わり、まさかうまいと思いもしなかったので4〜5匹しか持ってこなかった。未だにこれには後悔している。
 この握りに最初に「うまい」と声を上げたのは、たかさん。また、すぐに「うまい」と声が出た。これなら丁寧に扱えば立派な寿司ネタになる。これは確信となっている。

寿司図鑑のホタルジャコへ
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市場魚貝類図鑑のホタルジャコへ
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ウスヘリクダヒゲエビのページを作成
http://www.zukan-bouz.com/ebi/kudahigeebi/usuherikudahige.html

掲載種 1685


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 真っ暗な、そして寒々しい部屋に明かりをともす。午前4時に近い。散らかる新聞に耐震構造偽造の事が載っている。我が家の近くにも「ブランドステージ」という名のマンションがあり、知りあいに入居している方もいる。夜明け前のこの時間にも「現代の鬼達」に苦しめられて呻吟する人多しではないか? パソコンを立ち上げて大急ぎで画像の保存にかかる。昨日からの尾鷲の魚貝類撮影に、過去のデータ整理を済ませる必要があるのだ。

 6時過ぎに我が家を出る。雑木林を抜けるその足元から刺すような冷気が上がってくる。車が凍りついていないのは空気中の水分が皆無であるからだろう。平山橋に向かい豊田の水路の道に入る。この道は久しぶりだ。ここで鹿児島から帰省している、わかしおさんに会い、市場にお連れする。わかしおさんは薄暗い住宅地の小道にいて、初対面の挨拶もほどほどに車に乗ってもらうが、なぜか初めての人とは思われない。鹿児島県笠沙町での定置網、また自然のこと聞きたいことがいっぱいあるが、こんなことが苦手なのだ。
 八王子綜合卸売センターには6時半過ぎに着く。まだ薄暗いのに駐車場に人。そして場内にも人がいて、思ったよりも賑やか。『大商ミート』で豚肉を注文して、『高野水産』に向かう。『フレッシュフード福泉』にも『高野水産』にも商品は残り少ない。八王子総合卸売協同組合に踏み入れるやいなやもの凄い人混み。『光陽』で、わかしおさんにモツ煮込み定食を食べてもらう。今日も客は多く、疲れているのか、お母さんのご機嫌斜めと見る。
『光陽』から『ワンダ』、そして『市場寿司 たか』と渡り歩いて、わかしおさんと話す。どうして、聞きたいことが多いと、うまく会話が出来ないのか話していて自己嫌悪に陥るのだ。『市場寿司 たか』ではお持ち帰りのみの営業。まず持ち帰りの「ちらし」を確保して9時前まで話し込む。自宅には撮影しなければいけない尾鷲からの魚貝類が待っていて、時間がない。
 わかしおさんは37歳。今、鹿児島県笠沙町の定置網の船頭をしている。背は高くないが肩幅が広く、海水でそうなったのだろうか、荒れた手のひらが印象的だ。その上、話していて、とても落ち着きがあり、またつい話し込んでしまうほどの話題や魅力も持っている。なんだか初めて千葉の海人つづきさんに会ったときを思い出す。つづきさんとわかしおさん、3人で飲みたくなる。定置網と言えば今や各地の定置網は地方での就労に置いても重要な位置にあると思われる。そこで船頭をするのは大変なことかも知れない。話しているうちに鹿児島に行きたくなる。
 わかしおさんからは、またおいしい「つけ揚げ(薩摩揚げ)」と珍しい魚をいただく。マテアジ、クロホシヒラアジ、コバンヒイラギなど、初めて見る魚ばかりでワクワクするとともにすっかり大晦日であることを忘れてしまう。だいたい大晦日などいらないのだ。
 帰宅すると、家人が実家に行く用意をしている。土産用の出汁巻き卵を焼いて持たせる。そして撮影。魚から始めて、同定も同時に行うが、わかしおさんからのマテアジの同定が意外に難しい。撮影は6時過ぎまで。まだまだ撮影しなければならないものが残るが、腰が限界になる。
 画像の整理だけして、コタツに潜り込む。井上靖『北の海』を読んでいると家族が帰宅。いきなりテレビをつけてくだらない番組を見る。仕方なく、わかしおさんからの、「つけ揚げ」、『薬師神かまぼこ』からの、「あげ巻き」、沼津の菊地さんからいただいた「潮かつお」で岐阜の「三千盛 純米吟醸 しぼりたて」。7時45分まで『ドラえもん』、そして『紅白歌合戦』。
 これが終わって「花巻そば」を作る。砂糖、みりん、しょうゆ、水を合わせてかつお節で、そばつゆを作る。これにさば節と昆布でのだしを加えて、かけしるにする。ゆで上げた乾麺のそばを水洗い熱湯に通し、かけしるをかけて、刻み海苔を乗せるのだ。

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 年越しそばを食べながら「行く年来る年」を見る。新年になって寝床で『北の海』を読む。家族はまだテレビを見ている。


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